207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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[ミナカへも視線を向けたが、男のそれはいつも通りだ。 特にこちらからかける言葉もなく、詳細を求めて詰め寄ることもなく。
呼び止める者がいなければ、何事もないかのように第二甲板から離れようとするだろう。下へと向かう階段へと近づいて。*]
(96) 2014/12/13(Sat) 17時頃
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ん?そりゃそうだろ、アイツが人狼なら、今頃生きて……
[そう言いかけたが、そういう話ではないらしい。>>98 普段なら笑い飛ばしそうな話だが、食われた死体と人狼が居たという事実。笑い飛ばすには非日常過ぎて。]
ああ。……まぁ、そういうこともあるんかな。 もしアイツが、俺に何か言ってたら教えてくれ。
[すんなりと受け入れた。グレッグからの最後の手紙が全てでもあるから、無理に死者からの聲の内容を聞き出そうともしなかった。そして]
うるせえ爪無し言うな。そう簡単にくたばってたまるかよ。 ……ま、なるべくな。
[それだけを返した。]
(101) 2014/12/13(Sat) 18時頃
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[この船に拾われて十数年。 道化と交わした会話の記憶はあまりない。 親しみよりも、恐怖。 敵にすれば恐ろしい男は、しかし味方であれば何よりも頼もしかった。
ヘクターと、二人そろって命を拾われたこと。 道化の見せる強さへの憧れ。 十年以上も共に過ごせば、親しさはなくとも仲間としての情は湧いていた。元軍人のように命を投げ出す程ではないが、忠義心はそれなりにある、と思う。キティを認めてくれた恩、なんかもある。
畏敬と、憧れと。 共に海上で生きる情はあっても、近くて遠い存在。]
(102) 2014/12/13(Sat) 18時半頃
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―船長室―
[第三甲板へ降りた後。 周囲に人気がなくなったのを見計らい、 ノックもせずに船長室の扉を蹴り開ける。 こんなことは、今まで一度もなかった。
目的の人物を見つければ。]
……なあ、船長。 海賊が……宝、盗られて泣き寝入りしてるようじゃ、賊じゃねえよな。そいつぁ、爪無しどころか玉無しだ。
そうだろ?
[既にサーベルは抜き放たれていた。 普段は穏やかな男に、表情はない。 殺意だけが、男を支配している。 勝てると思って挑むわけではない。
だが、愚かだとわかっていても、譲れないものはある**]
(103) 2014/12/13(Sat) 18時半頃
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ヴェラ……あんた程の奴が何でこんな事に?
[生き残るとすれば、きっとヴェラだろうとある種確信を持っていた。
情や仲間に心揺さぶられず、孤高に生きて来た彼の経験値と
強さを考えれば当然の様に思えた。
だが目の前のヴェラはその身を変えている。
何が彼をそこまで昂らせたのか判らないまま。]
[こうなった以上、ヴェラに全てを擦り付けて
大人しく身を潜めていれば人狼騒動は過ぎたかもしれない。
だが口にしなかったのは、彼の孤高の強さと美しさを
穢す様な気がしたから。
そして始まった死の連鎖は人狼騒動が終わったとしても
続く様な気がしたから。]
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……ああ。
[いつもはお節介な程喋る男は、短く返した。>>128 無駄口は叩かない。 扉の前に立っていた男は、必然的に先に部屋を出ることになるか。
己の殺意を真っ直ぐに受け止める道化が、何か画策しているとも思わなかった。そんなものは彼には必要ないだろうし、そこには一定の信用があった。
言われるがまま、船長室を出て船底へと下りる。 まだ死体の転がる、牢の前へと。*]
(133) 2014/12/13(Sat) 21時半頃
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……正解だ。この馬鹿。
[もう転がる様に、人か自分達、どちらかが潰えるまで
殺し合うしかない。
その最初となった事に、少しだけ悔しさを混ぜて悪態を吐く。]
ホレーショーは、ミナカタチがグレッグの部屋にいるのには全く気づいていない
2014/12/13(Sat) 22時頃
獅子を、殺す。
[無意識か。聲は覚悟の言葉を落とす。]
……船長…ギリ―……。俺は、あんた達の傍を居場所にしたい。
[セシルに口にした事は事実だ。
だが今は、この船よりも居場所と思う場所があると。]
船長!?
[不意に聞こえた思い詰めた聲に、思わず姿を求めてしまった。]
あんたなら無事だと…信じてる。
[姿が無いのは当たり前だと、我に返り。
祈りだけを彼に返す。]
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―牢前―
[殺し合いの始まりを告げる道化の声。>>160 しかし男は、それに応えることが出来なかった。]
(速え……!)
[瞬く間に距離を詰められる。返事などしている暇もない程に。 左右からの剣戟に、後ろへ跳んで避ける選択。 数瞬遅れていれば、間違いなくあの世に行っていた。]
っらぁ……!
[着地でバネをつけ、地を蹴って跳ねる。 サーベルを上段より、道化目掛けて勢いづけて振り下ろした。]
(167) 2014/12/13(Sat) 22時半頃
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じゃあな……グレッグ。
[扉と共に彼から目を離さなかった瞼を閉じる**]
居場所、帰って良イ場所
ミナカ カシラ、帰る
おれ、待つ
[医務室で大人しく板目を見つめていた時だったか。
聞こえた聲に、少しの間を挟んだ後に応えた。
「待つ」と言ったからには、待つ。
だから獅子を殺るとの聲を受け止め、
ただ信じる念を胸に抱いた。*]
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ぐっ……!
[一閃を、サーベルを縦にした状態で受け止める。>>172
受け止めれば、またすぐに次の一閃が命を刈り取ろうと迫ってくる。それらを、一本のサーベルで何とか防ぐ。 考えていては間に合わない。 だが、闇雲に剣を振るうだけで勝てる相手でもない。
受けたカトラスを力任せに押し戻し、一瞬の隙を狙って腹への蹴り。狙い通り、隙が生まれるかそれとも、道化の振るう剣の方が速いか。]
っはあ、
[短い時間にも関わらず、男は背に汗が流れるのを感じていた。]
(179) 2014/12/13(Sat) 23時頃
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[こちらは笑みを浮かべる余裕などない。 動きについていくだけで精一杯で。>>189 舌打ちでもしたい気分だ。]
う、ぐ……!
[蹴りを避けられ、着地の隙が出来たのは男の方。 横薙ぐサーベルに、体を仰け反らせてかろうじて腕を切り落とされるのを避けるも、完全には間に合わず。
腕を裂かれ血を流しながら、弾き飛ばされて床を転がる。]
(196) 2014/12/14(Sun) 00時頃
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…………、
[は、と息を吐き出す。>>212 やはり、この男は強い。
ポケットに仕舞いこんでいたグレッグの小瓶。 中身が毒か解毒剤か、男は判別がついていなかったが。 手を突っ込んで、素早く道化へと投げる。 道化が反応して、僅かでも隙を得られないかと。]
(217) 2014/12/14(Sun) 00時半頃
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ん?この獅子……
[間近で香った匂いに僅か違和感。
それはまるで同族のような……]
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おおおおおおおおッ!!!
[男は、吠えた。
たとえ殺せなくても、せめて。 せめて、一矢だけでも報いたい。
一瞬だけ生まれた隙。 サーベルを強く握り、狙いもうまく定められないまま、 道化へと、一閃―――**]
(224) 2014/12/14(Sun) 00時半頃
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