217 【突発誰歓】幸福の壷【十二支騒動記】
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[赤き血潮に染まった頃も。あったという。
怨嗟の声が止まぬ夜も。あったという。
お伽噺にするには新しい、昔ばなし。]
………だれ?
[岩陰の、奥から人の声が聴こえた気がして。
少年は足を向ける。]
[血に染まり、怨みに染まる事もあった上佐川。
そうと知っても其処に佇み、飽くることなく泣いたのは、其処にいれば己の持つ名を持った人に、必ず逢えると思ったが故。]
逢いたいわ 逢いたいの……
[何時までも何時までも泣いていると、誰かが此方へ来た気配がして。]
誰なの……? 『しんしょう』……?
[それは、そうであってほしいという、願いにも似ていて。
肩までの長いとも、短いとも言えぬ黒髪を靡かせながら振り返る。]
[振り返ったその少女は。
川面の光を黒髪に受け。まるで光の輪を冠しているかのよう。
初めて聞く声が、初めて聞く名を呼んでいる。
それは誰の名?]
[いや。
己の名だと―――信じることができた。]
なつひ!
[叫んだ。開いた口から飛び出た名前。
駆け寄り、腕の中に抱き締めて頬を擦り合わせた。]
夏日、夏日、なつ……ひ
[手は黒髪を乱す。光を払うかのように。]
[振り返った前にいたのは見知らぬ少年。
駆けてくるその少年が紡ぐ名は、聞き覚えのない、知らぬ名ではあったけれど。
其が己を示す名であることは、すぐにわかって。]
しんしょう……? 辰星なの……?
[尋ねなくとも、己の中で答えは出ていて。
駆け寄り、すりより、されるが侭に髪を乱れれば、今度は嬉しさで目が熱くなる。]
今度はちゃんと、忘れなかったわ
貴方もちゃんと、覚えててくれたのね
[抱き締め、その温もりが本物であると実感すれば安堵し。
やっと逢えたと、鬼灯色の目からまた涙を溢した。]
ショコラは、櫻子をふるふるぎゅう....
springkraut 2015/02/21(Sat) 07時頃
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-とある日の出来事-
..........うん
[あれはいつだったか。 物真似をされるようになって、ある程度の時が流れた日のこと。 いつもの悪ふざけ。 手を引かれて走っている時に躓いてしまって。 集会所の申の部屋で手当てを受けていた。
膝を少し擦り剥いただけなので、消毒して。 飲み物を持ってくると出て行った申を見送り、ふと机の上。 置かれている薄い本に子は手を伸ばした。]
...................
(151) springkraut 2015/02/21(Sat) 09時半頃
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[文字がないその本を子は凝視する。 紙面上では、部分的にしか衣を纏わない大人の女性達が様々の姿勢を取ってこちらを見つめていた。 その、いずれの女性も皆、胸が大きく肉感的で妖艶で、子とは何もかもが程遠く。 中心に居る女性の容姿はどこか酉の面影があった。]
(152) springkraut 2015/02/21(Sat) 09時半頃
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........紅羽さ――――
[そういえば、よく申は酉のことを「判っている」と誉めていたか。 そんなことを思い出しつつ、頁を捲りかけて。
背後、大きな声。 有無を言わさず取り上げられる本。]
.....か、勝手に見て、ごめんなさい......
[申の本を奪う、勢いと速さに子は謝罪する。 何だか、色々言われた気がする。 持ってきてくれたお茶を呑む間、目も合わせてくれなくて。]
(153) springkraut 2015/02/21(Sat) 09時半頃
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.......................
[子は申の知られたくない秘密――酉が好きなこと――を見てしまったのだと誤解したのだった。**]
(154) springkraut 2015/02/21(Sat) 09時半頃
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[いくら目を細めても、視界の輪郭がはっきりするこはない。 けれど、辺りから洩れ聞こえる声に。気配に。 いつも通りの日常が戻ったのだと子は改めて実感する。]
...............よかった...
[また力が抜けて、申がそこに居たなら、その肩に頭を預けるような形になったかもしれない。]
楽しみだね.....、宴会...
[杯を手に語らいあう皆を眺めながら、傍らの申に子は幸せそうに微笑むのだった。**]
(167) springkraut 2015/02/21(Sat) 21時半頃
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[巳 火性 陰
その方角を司る神は『おそれ』を表し、凶とされ
司る星も凶星たる星『螢惑星』 別名『火星』
方角も、星も、司りし神も、己が名でさえも
凶事ばかりを示すもの
軈て来る吉事を、深く味わう為に在るもの]
[禍福は糾われる縄の如く、表裏一体を成すもの
何れ程願い、神にすがろうとも、大吉は何れ凶に還る
其は禍とて同じこと
身に振り掛かりし厄は、廻り廻って何れ吉へと還る
――だが、その何れも必要な事に非ず
大事は、禍福は神が決めるに非ずと云うこと
総て己が決めし事、と云うこと]
[己を不幸と思う者よ 己の禍を嘆く者よ
禍凶を知りし時、初めて幸福を知ると思し召せ
禍凶ありてこその幸福だと思し召せ]
[総ての禍福は意味あること
総ての禍も福も、己が決め、定めたと云う事]
[―――――――幸せだ、
と思えたのは久方振りだった。]
[その瞳は赤橙。
遠くからでも招き、誘う色。
胸焦がす名前を呼べる幸せは喉を震わせる。]
……あぁ、そうだとも。
僕が「辰星」だとも。
[遠い記憶。暗闇のなか。光のなか。
確かな感触、甘やかな香り、心地好い声。
なつひ。
其れ以外の名前など知らないとばかりに、繰り返す。
なつひ。 夏日。]
忘れさせるものか。赦さないと――言っただろう?
忘れるものか、忘れるなんて――…
もう一度喪うなんて。
……今度こそ離れず、共に生きていこう。
夏日。
君の全てが―――欲しいんだ。
生きる時間も、何もかも。
もう待たせないで済むように。
[奪わせて欲しい。
独りにしないで――と
請い願う。恋願う。**]
[己が紡ぎし名を肯定せし少年に、繰返し繰返し名を呼ばれ、幸を噛み締める。
赦さないという愛しい名を持つ相手に暫し目を見張るが、軈て笑みへと変えて]
そうだったわね 赦さない、と言っていたわ
[嫌だと紡ぐ口に、ふふ、と笑いを溢し。]
いいわ 全てをあげる
あの時叶わなかった、全てを――
[あなたに奪われてあげる。
其は、娘なりのもう二度と離れないという契り。]
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