人狼議事


276 ─五月、薔薇の木の下で。

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【人】 渡し船 ユージン

[ ゆらゆら、揺れる(>>73)。
 見上げた木漏れ日はキラキラとしていて──気が付いた。
 これは水の中から水面を見上げる、溺れた魚の夢。
 輝ける、思いでの中の風景。 ]*

(83) anbito 2018/05/25(Fri) 07時頃

【人】 渡し船 ユージン

 ─ DAWN ─

 ……───ん。

[ ぴくりと瞼が動き、世界を取り戻す。
 掛けられた毛布(>>74)にくるまり縮こまっていた。
 明け方は、まだすこし寒い。
 部屋の前でモソモソと動き直す。
 布団からする匂いを嗅いで、思い浮かべる一人と──それから ]

(84) anbito 2018/05/25(Fri) 07時頃

[ ふと、気付く。
 自分から、慣れない《人》の匂いがすることに。
 慣れすぎた花の匂いが薄まっていることに。

 もう、どこからともなく花弁が落ちることはない()。

 種が芽吹き、この体に根を張ったからだろう。
 だから、もうこの声だって─── ]**


【人】 渡し船 ユージン

 よぉし、起こしに行ったるか。

[ ぐ、と体を伸ばして大欠伸。
 必然的に浮かぶ涙と目を擦って、立ち上がった。

 長い長い夜のことは、たぶん何一つ忘れていない。
 都合の悪い《夢》を食べる獏でも、俺なんかの夢は不味かったんだろう。
 穢いものを抱えたまま、何一つ隠しはしない俺は
 傷付いた心を泥で汚し、隠していきる人に会うための一歩を踏み出す。

 帽子の鍔を掴み。
 ──俺から会いに行くのはきっと、初めてだ。 ]

(85) anbito 2018/05/25(Fri) 07時半頃

【人】 渡し船 ユージン

[ 片手に毛布を抱え、一つの部屋に向かう。
 疲れているだろう(>>79)。
 俺が来たのがその時間から、少しでもたっている頃だといいが。 ]

 ……いっ …ちゃーん おきてる?

[ すこし、遠慮がちに──同室もいるのかもしれないし──
 扉をコンコンと、指がならす。 ]**

(86) anbito 2018/05/25(Fri) 07時半頃

渡し船 ユージンは、メモを貼った。

anbito 2018/05/25(Fri) 08時頃




 今日はあまり匂いがしないな
 …………でも、今のほうがいいね。

[当人もきっと気づいているのだろう。
俺は、その匂いを好んでいた。
だけど今のほうが《人》らしくて。

赤く咲かない声は、嬉しげに君に向く。]


【人】 渡し船 ユージン

 ん。
 いーよ、ゆっくりで。

[ たぶん、朝早い。
 窓の外に広がる景色は、東雲の色をして
 吸い込むみたいに瞳に映る。移る。
 相手の支度が済む(>>88)まで、ぼんやりと外を眺めていた。

 眼下には狂ったように咲く、赤い薔薇。
 全てあれが見せた夢なんだとしたら、俺は─── ]

(96) anbito 2018/05/25(Fri) 17時半頃

【人】 渡し船 ユージン

 おお、うん、おはよ。
 約束、…したしね。

[ 現れた姿にそういってみたはいいものの。
 いっちゃんがあんまりいつもみたいに笑う(>>89)から。
 全て全て俺が勝手に見た夢で、勝手に舞い上がって
 勝手に両思いだなんて、思い込んでいるだけかもしれない。

 逡巡するように、東雲の瞳が揺れる。
 こんなにも俺は弱かったろうか──人の子は、弱い。

 弱いからこそ抱えて生きていくことを知った、夜。 ]

(97) anbito 2018/05/25(Fri) 17時半頃

【人】 渡し船 ユージン

 
[ それでも聞こえた声(>>*21)は、少し違う音で。
 耳に届くそれは、懐かしささえ覚える色で。

 ならばやっぱり、夢ではなかったのだと
 安堵さえしてしまうのだけれど。 ]
 

(98) anbito 2018/05/25(Fri) 17時半頃

 
 
 ───、────。
 
 
[ はくはくと唇を動かしたけれど。
 薔薇の香りも掠れたように、声も、また。 ]


【人】 渡し船 ユージン

 ごめん、いっちゃん。
 その声もう、でないや。

[ 少年が大人に変わる、変声期みたいに。
 きっとこれも成長のひとつ。
 生きることを、咲くことを、選んだから。 ]

(99) anbito 2018/05/25(Fri) 17時半頃

【人】 渡し船 ユージン

 そうね。
 今日は生徒会室にしよかな。
 誰に聞かれたい話でもないし。

[ それもまたきっと、珍しい。
 傲れていた俺は、いつだって誰かの足音を──キミの足音を──待っているだけだった。
 だから、今日は。

 キミの領域に踏み込ませてよ。

 同意を得て、生徒会室についたなら。
 金属音が、カタンと鍵を掛ける。 ]**

(100) anbito 2018/05/25(Fri) 17時半頃






           …………。

[もう一度行ってみれば、
────真似をするように空虚な動き
目を丸くし、下がり眉で笑った。]


【人】 渡し船 ユージン

 ─生徒会室─

[ 必要のなくなった声(>>*23)が、あの長い夜を
 ただの夢じゃなかったと教えてくれた。
 眉の下がる表情にも、我慢して伸ばさなかった手。
 今じゃない、もう少し、あと少し。

 後ろ手に落とした鍵からその手を離し。
 傷だらけの腕がするりと動く。
 促すように引かれた椅子を通りすぎ。
 立ったまま、その手をとった。 ]

(106) anbito 2018/05/25(Fri) 20時半頃

【人】 渡し船 ユージン

 おつかれさま。
 途中任せちゃって、ごめんね。

[ さまよう視線を東雲が追いかける。
 たくさん泣かせたその頬に、腕をとる逆の手を伸ばし、
 腫れた瞼に親指をなぞらせた。 ]

 キミは俺に、ずっと生きてろって謂った。
 薔薇(おれ)には何が必要か、って。

[ もう、薔薇の悪魔ではなくなってしまったけれど。
 俺に必要なのは、ここから溢れ落ちる雫。
 薔薇は雫がなければ咲かない。
 出来るなら、悲しみに喘ぐのではなく歓喜に震える涙で。 ]

(107) anbito 2018/05/25(Fri) 20時半頃

【人】 渡し船 ユージン

[ 腕を引けば、その体を抱き寄せることはできるだろうか。
 拒絶されたら、嫌がられたら、殴られたら。
 人間の弱みてある不安がいちいち鼓動を早くする。
 けれどそこにはそれ以外の、ドキドキとした音も混ざって。 ]

 俺は、いっちゃんがいないと咲けない、らしい。
 キミが必要なんだ。
 だからさ、もう二度と。

[ 耳元に、そっと落とす。 ]

 《さよなら》なんて、謂わないでよ。

(108) anbito 2018/05/25(Fri) 20時半頃

【人】 渡し船 ユージン

 ───いや、謂わせない。

[ やっぱり俺は悪魔だ。
 この唇が紡ぐのはきっと、呪い。
 甘く、苦く、いっちゃんを縛り付ける。

 抱き寄せて囁いた耳許に、唇で触れる。
 柔らかな刺をさすように。
 やがて鼻先を擦り合わせて、吐息の絡む位置で。 ]

 好きだ。

[ 見詰めて。 ]*

(109) anbito 2018/05/25(Fri) 20時半頃

【人】 渡し船 ユージン

[ ほろほろと落ちていく声は
 魚の鱗の様にキラキラと乱反射して見えた。
 小さく漏れた声(>>151)も。
 確かめるように繰り返す声(>>152)も。
 交じり合う息の中、緩められる口元(>>153)も。
 過去に重い荷物を背負ったこと(>>155)を語る言葉でさえ。

 狡いのは俺の方だよ、いっちゃん。
 美しいキミの外面を手折れたら――めちゃくちゃにできたら――なんて
 悪魔のようなことをずっと思ってた。

 いっちゃんだけじゃない。
 他の誰にだって、そうだ。 ]

(172) anbito 2018/05/26(Sat) 03時頃

【人】 渡し船 ユージン

[ 俺を綺麗だと思うのなら、きっとその目は澄んでいる。
 疑うことをしらない、いたいけな瞳。

 俺のことを汚いと謂うならば、きっとその目は研ぎ澄まされている。
 本懐を見定められる、強い瞳。

 俺に向けられるそれらを
 いつか、いつか――いつでも――
 元通りにならないくらい、壊してみたいと思っていた。

 背徳という、業。 ]

(173) anbito 2018/05/26(Sat) 03時頃

【人】 渡し船 ユージン

 
 謂ったろ、みんななんか抱えて生きてんだって。

 俺だって穢いさ。
 
 
 
 ま、お揃いでお似合いじゃん?
 

(174) anbito 2018/05/26(Sat) 03時頃

【人】 渡し船 ユージン

[ その背に背負わされた過去の荷物を、いつか二人で解けたらと思う。
 今すぐでも良い、もっとゆっくり時間をかけてもいい。
 捨てられないなら半分は背負ってあげるから――なんてのは
 在り来たりなフレーズなのかもしれないけど。

 唇が触れ合うだけの口付け(>>156)と、あいの言葉。

 落ちる雫は、舐めたら甘いんじゃないだろうか。
 吸い取るように目尻に、頬に、口付けを落とす。

 彼をずっと見てきたようで、知らなかった。
 キミはこんなにも―― ]

(175) anbito 2018/05/26(Sat) 03時頃

【人】 渡し船 ユージン

 
 
 ――いっちゃん。

 『Please marry me.』には
    『Yes, I do.』でいいんだよ。
 
 

(176) anbito 2018/05/26(Sat) 03時頃

【人】 渡し船 ユージン

[ Marryなんて、例え話ではあるけれど。
 お喋りな唇は少しばかり強引に塞いでしまおう。

 子供がするようなものじゃない。
 だからって大人がする誓いのキスなんて綺麗なものじゃない。

 呼吸を奪うような、情欲に塗れた
 神に背を向けるような冒涜的なキスを ]**

(177) anbito 2018/05/26(Sat) 03時頃

【人】 渡し船 ユージン

[ 言葉を落とさないのは、言葉では語りつくせないから。
 縫いとめられた夜も――遠く輝いたあの時も――動き出したのなら
 過ぎた時を埋めるように、
 溢れる想いを伝えるように、
 本当はもっとゆっくり優しく、なんて紳士ぶる気持ちはあれど
 駆り立てられるように早急になるのは
 若さってことで、まあ、許してほしい。

 好きだと気付いた相手から
 あいしてると謂われて。
 身体を預けるように、もしくは強請るように
 舌まで絡む口付けに欲が膨れ上がらないわけがない。

 例えここが、相手にとって神聖であろう場所でも、だ。 ]

(205) anbito 2018/05/26(Sat) 14時半頃

【人】 渡し船 ユージン

 いっちゃん、ちゅー上手いんだ?

[ 呼吸の合間に告げながら、唇を啄ばむ。
 若さの猛りを密着させればこれが薔薇の呪いでもなんでもなく
 同性という常識的ではない相手にあるがままの本能を、ありのままの欲望を
 孕んでいるのだということが知れよう。

 まだ残る、首筋の花弁にキスを落とし。
 けれどそれを上書きしてしまわないのは、俺の歪んだ傲慢さだ。

 他の誰かとの情事を忘れることなどない、と。
 それは赦しでも、憐憫でも、侮蔑でも、ない。

 キミが生きた時を、選択したことを
 否定したくないなんていう傲慢。 ]

(206) anbito 2018/05/26(Sat) 15時頃

【人】 渡し船 ユージン

 こんなとこで……、イケナイのにね?

[ 抱きしめた身体を花に触れるのともまた違う指使いが撫でていく。
 ただ、背徳を重ね、欲に濡れた瞳で。 ]

 今は、悠仁……ってよんで。

[ 東方の名は、はるかなひとを意味するもの。
 強請るかわりに俺も、この時だけは。 ]

 ね、―――イアン。

[ 呼びなれぬ、彼の名を耳元に囁きながら。
 はやくその熱に触れたいと、指先が下腹部を滑り。
 服の上からでも確かめようと、熱の上にたどり着く。 ]*

(207) anbito 2018/05/26(Sat) 15時頃

渡し船 ユージンは、メモを貼った。

anbito 2018/05/26(Sat) 17時頃


[あの夜、噎せ返った香りは二人の間にはもう漂わない。
それでも尚、離れることがないのなら
お互いがそうしたいと思える関係で、続いていけたら。

親友の隣で、そう思った。]*


 ― SUNSET ―

[ あれはいつだったか、もう遠いとおい過去のよう。
 いつから中庭(そこ)にいたのか
 もう、私は覚えてなどいない、遙かはるか昔。

 咲くはずの無い、保有しないはずの色素は涙色。
 その言葉は《不可能》。

 誰が咲きもしない花に水を与えてくれようか。 ]


 んへぇ、でっかい庭。

 あれ、ここだけ土からっからだけど。
 ここ誰か管理してねーの?

[ 言の葉は、まだどこか異国交じりで
 顔も身長も幼さを残す《悠仁(だれか)》が
 初めて私を、見てくれた。 ]


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