303 突然キャラソンを歌い出す村4
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【TIP-OFF2】 ■名前:エンジェルさん(キランディ)
好感度初期値が高いのは、ジェルマン、聖愛、ニコラス。 シシャを除くほか全員が一律。(伶は記憶復活を達成した場合、初期好感度がジェルマン達と同等まで上がる) 初期好感度自体が元より高く、中程度より上、低くても中より下で始まる。
選択肢自体は比較的簡単。素直で善性を感じる解答であれば大体上がる。また、真名呼びは基本NG。一部場面以外では好感度は顕著に下がる。
ただ、攻略が単純という事ではない。 好感度の上昇値が全体的にかなり鈍く、必要好感度を用意するのがなかなか困難。また他キャライベントを含めた必要イベント回収も多くこなす必要がある。更に後述する悪魔状態もあって好感度の上昇タイミングの見切りが必要になり、非常にやる事が多く忙しい。 悪魔状態の少ない前半でキランディの好感度を集中的に上げておく、プレゼントや二週目以降ボーナスアイテムを使うなど、好感度を上げる手間を落とすと余裕が生まれやすい。
(262) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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プレゼントは甘いものをあげておけば大きく好感度が上がる。意外にも煙草も甘いものと同値の好感度が上がる。 キランディ専用プレゼントかと思われたサンバの本はブラフなので注意。サンベイロ(商売サンバダンサー)を自称するだけあって、サンバの本は普通程度しか上がらない。※売った方が何故か意外にも高く利益が出る。
■悪魔状態/自傷イベント
悪魔状態とは「悪魔」がキランディの人格の表層に出ている状態の事。
悪魔状態の時にキランディを肯定したり、彼の幸せを願うような選択肢を選んだ場合、好感度は上がるものの、悪魔による「自傷イベント」が発生する。 好感度の高そうな選択肢が出たからと言って判断無しに選び続けると確実にバッドED1になる。
かと言って、好感度の下がる選択肢を取れば当然好感度は下がる。上りも下がりもしない無難な選択肢を選ぶか、プレゼントで補充するかの措置が必要。立ち絵が表示されたならば目の色、また一人称の違いで判断出来る。 ※ 選択肢詐欺と自傷イベントの不穏さから、悪魔状態には「解釈違い地雷原」というあんまりな通称がついた。
(263) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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■よくいる場所
・学園校庭/木の上 ・学園屋上 ・学園食堂 ・学園空き教室 ・街のカフェ
(見つからない場合、電話で繋がる事もある。)
(264) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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■ルート解放条件
キランディには味方状態と敵対状態が存在する。 味方状態の際は手伝ってはくれるものの、身の上を話さないのか、ストーリーラインから外れたサブキャラクターとして扱われる。キランディを攻略をしたい場合は嫌が応にも敵対し、彼の問題を解決しなければならない。 また、キランディの敵対状態は二つ存在する。 条件を3つ満たすことで敵対状態になる。また状態1、2を同時に満たす事は出来ない。
〇状態1解放(悪魔ルート) (トゥルー、ノーマル1、2、バッド1、2、3)
条件1、屋上:「虹は出て、天使が来る」で 「お弁当を分けてあげる」を選択 条件2、夜:「悔恨の電話」で 「お言葉に甘えて、今日の出来事を話す」を選択 条件3、夜:「悔恨の電話」で 「……聞かせてほしいです」を選択 条件4、夜:「悔恨の電話」で 「間違っていないと思う」を選択 条件5、夜:「白と黒」の発生 条件6、廊下:「別れの電話」の発生
(265) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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〇状態2解放(堕天ルート) (バッドED3、メリーバッドED)
条件1、夜:「悔恨の電話」で 「お言葉に甘えて、今日の出来事を話す」を選択 条件2、夜:「悔恨の電話」で 「……聞かせてほしいです」を選択 条件3、夜:「腹の裡」までに好感度を一定値まで上げ、 「…本当に、ですか?」の選択肢を発生、選択 条件4、夜:「腹の裡」で「それは、あなた自身の 気持ちでもあると思う」を選択
キランディのエンディングを見るには
・キランディの敵対状態(1もしくは2)がそれぞれ条件最終段階まで迎えている事、かつ離脱させず最終日二日前を迎える事(ラスボス化) ・キランディの好感度が一番上がっている事が条件。
※ただしバッドED3のみ二つの条件を満たす前に突入可能。
蔑称「ネグレクトクソジジイ」と呼ばれる程の本編中の罰なのかバッドEDが4つ(望みを持たなければ実質5つ)も存在し、ED条件に他キャラクターのイベント発生、友好度、離脱が非常に左右される。キランディだけを構うだけではバッドEDかノーマル2EDになりがちな為、事件解決と全員の好感度上げを意識すること。
(266) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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■ED詳細 >トゥルーED「比翼連理」
条件 ・状態1解放 ・夜:「悔恨の電話」までに好感度を一定値まで上げ、「何かを思い出せそうなのに…」の選択肢を発生、選択 ・昼:「誠意の電話」で「その羽根の色は…?」を選択。真名を教えて貰う ・最終戦会話パート「「悪魔」が来りて」にて「真名を呼ぶ」を二度選択 ・最終戦会話パ―ト「「悪魔」が来りて」にて三度目の選択肢で「想いを伝える」を選択 ・Fearless!参加メンバーが6人以上(キランディを除く好感度が60%を超えている残存キャラが6人以上) ・桐野・シシャ・ハロルリラ・許宮・有働のいずれか3人を残存させ、「悪魔」の翼を7枚揃えさせない。 ・自傷イベント2回以下 ・失踪中に痕跡をすべて見つける ・神気・信仰・愛の合計が750以上 ・困りごと解決数20件以上 ・キランディの好感度が最大
(267) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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ヨーランダの想いに応え、意識を取り戻したキランディは 吐き出され同化していく「悪魔」に手を差し伸べ、謝罪する。
「悪魔」に捧げた為に、ほぼ全ての感情を失ったものの、ヨーランダ達の歌、そして絆によって新たに感情が芽生え始める。 不完全と思っていた今の己でも愛してくれたヨーランダ。キランディは彼女と、彼女が認めた、人でなしの自分をも愛していく事を決める。 その強さに希望を抱きなおした人間と共に歩んでいく事を目標に持つ。
その身に悪魔を抱えながらも天使となったヨーランダの傍、孤独な生き物を辞めた天使は、数千年の停滞を超えて共に歩き出す。
記憶も願いも祈りも。例え何も持たずとも、足りない分はこれからの未来で埋めていく。前を向いて歩いたその先に、いつか遠くに夢見た春は待っている。
(268) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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>ノーマルED1「strander」
条件 ・状態1解放 ・夜:「悔恨の電話」までに好感度を一定値まで上げ、「何かを思い出せそうなのに…」の選択肢を発生、選択/ or 学園校庭/木の上:「因縁の逢瀬」にて「LOVE LETTER」を歌い、伶の記憶を思い出させる。 ・最終戦会話パート「「悪魔」が来りて」にて「真名を呼ぶ」を選択/ or Fearless!の中にジェルマンが加入している ・Fearless!参加メンバーが4人以上(キランディを除く好感度が60%を超えている残存キャラが4人以上) ・桐野・シシャ・ハロルリラ・許宮・有働のいずれか一人を残存、もしくは味方とし、「悪魔」の翼を7枚揃えさせない。 ・自傷イベント3回以下 ・失踪中に痕跡を3個以上見つける ・キランディの好感度が一定値以上
(269) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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「悪魔」と同化し、「悪魔」から解放されたキランディはほぼ全ての感情を失ったものの、ヨーランダ達の歌、そして絆によって新たに感情が芽生え始める。
人間は脆弱な存在だという訳ではなく、一人では「悪魔」を救えなかったという事実を受け止め、ヨーランダ達へ謝罪。己の手で救えなかった事を反省したキランディは「孤独な生き物」であることを辞め、数千年の停滞を超えて歩き出す。
例え自分が人でなしだろうとも、それが己にとっての苦難の道であろうとも、人を愛している限り、人間と共に歩んでいくという目標を持つ。
(270) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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>ノーマルED2「アザゼルの山羊」
条件 ・状態1解放 ・真名を呼ぶ手段を持たない ・Fearless!参加メンバーが2人以上(キランディを除く好感度が60%を超えている残存キャラが2人以上) ・桐野・シシャ・ハロルリラ・許宮・有働のいずれか一人を残存、もしくは味方キャラとし、「悪魔」の翼を7枚揃えさせない。 ・自傷イベント3回以下 ・キランディの好感度が一定値以上
(271) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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「悪魔」を消滅・同化させたヨーランダ。キランディは主からの罰として翼を失う。人間となったキランディは、引き止めようとするヨーランダに応えず、いつも通りの絵にかいたような偽物の笑顔を向けて、街の雑踏に消えていった。
全ての感情を失い、自分が人間に劣る人でなしだという認識のまま。天使でも無い為に、人の為に動く使命も無い。大事なものなど無く、己の身すらどうでもいい。どうでもいいはずなのに、何故最後笑わなきゃいけないと思ったのだろう。答えは出るはずも無く。生きる意思さえ薄弱な彼をこの先待つのは、あてのない荒野のような人生か、それとも…
※ アザゼルの山羊…旧約聖書の記述の一つ。 贖罪の日に捧げられた二匹の雄山羊の内の一匹の事。選ばれた山羊は民の罪を背負い、荒れ野に居るとされる堕天使アザゼルの元へ放逐される。
(272) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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>バッドED1「Via Dolorosa」
・状態1解放 ・最終戦会話パート「「悪魔」が来りて」にて「真名を呼ぶ」を選択/ or Fearless!の中にジェルマンが加入している ・Fearless!参加メンバーが2人以上(キランディを除く好感度が60%を超えている残存キャラが2人以上) ・自傷イベント4回以上 ・キランディの好感度が一定値以上
(273) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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「悪魔」からキランディを救おうとするも、強大な力の前に術は無く窮地に立たされたヨーランダ達。彼との唯一の絆である真名を呼ぶことで隙をつき、無力化させる為になんとか翼をもぎ落とし、「悪魔」を吐き出させ、消滅させる。
「悪魔」による自傷により命を限界まで削られていたキランディは、皮肉にも「悪魔」の存在によって生かされていた。「悪魔」が消滅するならば、同じく死ぬ運命にある。
死を前に天使であった誇りも失われたが、それを失った悲しみすら、キランディは理解できなくなっていた。 全ての感情を失い、何故これを言わなきゃいけなかったのかも理解してないまま、救えなかったことに謝りながら死んでいく。神気・信仰・愛の合計が900以上まで上がっていた場合、一命はとりとめるが何時起きるか判らない永い眠りにつく。
※ Via Dolorosa…刑場のある丘までの苦難の道のこと。
(274) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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>バッドED2「明けない極夜へ」
・状態1解放 ・真名を呼ぶ手段を持たない ・Fearless!を結成出来ない ・キランディの好感度が一定値以下
キランディを乗っ取った「悪魔」を退治しようとするも、強大な力の前に止める術の無いヨーランダ。ついに「悪魔」の願いは叶ってしまい、街全ての人の魂を吸い、眠りについた静かな世界に二人だけになってしまった。
それでも満たされない事実に絶望する悪魔の隙を突き、ヨーランダはとどめを刺す。死に消えて楽になる事が、唯一の救いになってしまった事に泣き嗤いながら消える悪魔。
穏やかな笑みを浮かべ、永い眠りについて動かないキランディとヨーランダのセリフで終了。黒画面にスタッフロールが流れる。
展開の大筋とヨーランダのセリフのせいでデビルマンEDとも呼ばれる。
(275) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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>バッドED3「荒野を超えず」
・状態1,2は問わない ・自傷イベント5回目以降の会話の際、追加される選択肢「……あなたは誰?」/ 「……もしかして今、怒ってますか?」(状態2の場合)を選択
勇敢と無謀を履き違えてはならない。無知は純粋であるのかもしれないが、愚鈍でもあるのかもしれない。 世には触れてはならないものが存在する。いつか立ち向かうべきものは、少なくとも今では無かった。
彼の様子の違いに漸く気づいたヨーランダは、ついにそれが何なのか知りもしないまま、危険を疑う事も無くその扉を開けてしまった。
正体を現したキランディは、天使の顔を崩して冷徹に嗤った。ヨーランダへ祝福が降りて、彼女は二度と目が覚めないような、深い眠りへと堕ちていく。
いわゆる選択肢ミス死亡ED。固有スチルは手に入る。
※ 荒野の誘惑…新約聖書に書かれているエピソードの1つ。洗礼を受けた後、神の子は荒野に40日間留まり、悪魔の誘惑を受けた。
(276) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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>(メリー)バッドED 「毒麦のたとえ」
・状態2解放 ・自傷イベント3回以下 ・(神気・信仰・愛の合計が300未満で追加シーン発生)
「悪魔」が自身の感情でもあると認め、「悪魔」を消化し取り込んだキランディ。 ただ、自信の感情と認めた為、脆弱な人間を救うための存在としての自分にも致命的な脆弱性(孤独である(記憶がない)存在でありながら孤独を苦痛とする器官が存在すること)があると知り、あまりの設定のハードモードと悪趣味さに「主は人間を救う気は無く、そも全てが間違えていた」と判断。 キランディは、自らの意志で堕天する。
主が作り出したこの世のすべてが間違いであるように、 愛した人間たちが、彼の遊び道具で終わらないように。 全てを間違いである悪とした上で、主からの救済を与えよう。 彼のゲームの終わりに待つのが彼にとっての望まぬものにする為に、彼は、全ての人々を破滅の道に導く者になった。
それを止めようとしたヨーランダにキランディは彼女と決別、戦闘へ。(ここで伶が残っていた場合、怪異と化すかの選択肢が発生する。) 彼女の救いの手を取る事も無く斃れたキランディは、代わりに意味深な言葉を最期に残す。
(277) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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神気・信仰・愛の合計が300以上の場合はここでスタッフロールが流れる。それに満たない場合はシーンが追加される。むしろメリーバッドEDはここから。
彼の言葉から、僅かにこの世界の在り方に疑問を感じたヨーランダ。彼女の中で育った疑念はいつしか彼女をも堕天使へと変えていく。
記憶の中に残った彼の面影は、沸いた疑念への答え欲しさからか妄想へと挿げ変わる。ヨーランダはキランディの幻影と共に、人々を惑わす道へ導いていく――…
(278) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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※ 毒麦のたとえ… 聖書にあるたとえ。
「天国は、良い種を自分の畑にまいておいた人のようなものである。人々が眠っている間に敵がきて、麦の中に毒麦をまいて立ち去った。 芽がはえ出て実を結ぶと、同時に毒麦もあらわれてきた。 僕たちがきて、家の主人に言った、『ご主人様、畑におまきになったのは、良い種ではありませんでしたか。どうして毒麦がはえてきたのですか』。 主人は言った、『それは敵のしわざだ』。すると僕たちが言った『では行って、それを抜き集めましょうか』。 彼は言った、『いや、毒麦を集めようとして、麦も一緒に抜くかも知れない。収穫まで、両方とも育つままにしておけ。収穫の時になったら、刈る者に、まず毒麦を集めて束にして焼き、麦の方は集めて倉に入れてくれ、と言いつけよう』」
種を撒く人は「神の子」、畑は「世界」、毒麦は「悪い者の子たち」を、それをまいた敵は「悪魔」の事。収穫の時は「世の終わり」を、刈る者は「神の天使たち」を指す。毒麦とされた「悪い者たち」は炉の火に焼かれ、泣き叫んだり歯噛みをしたりする。
(279) bou 2020/01/25(Sat) 16時半頃
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― 回想>>7:7>>310>> ―
[意識を取り戻す。]
[目を覚まして場所が違うなんてもう何度目かわかったものではなく。この頃にはそこが何処かを意識するより「何を襲ってしまったか」を確認するべきだという事を、身体が勝手に覚えていた。]
[胃の痛みとエーテルの不足で、霞みかけた目で足元を追う。幸いそこにはまだ何も無かった。代わりにぼた、と己の羽からタールが落ちる。 ああ、汚してしまった。床が地面じゃないから多分子羊達の建物だったろうに。そこに、後悔とか申し訳なさも乗せられずただの端的な事実確認が呆けた頭に過る]
[視界をのろのろと上にあげた。 窓の向こうに、ベッドに沈む少女の姿>>310。 いつか、友人たちと笑いあっていた女子高生だ。]
(335) bou 2020/01/25(Sat) 22時頃
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[咄嗟にベランダの手すりにかけていた足を動かして、飛ぶより前に地に堕ちようとした。 ここは高層だったが、それで自分の身はどうなろうといい。そうしなればこの後どうなるかは、もう既に判っていた。
出来るだけ遠くに行かなければならない。 意識があるうちに。
エーテルがまともに取れなくなってボロボロになっている身体に漸くの糧と、自己への誇りを与えてくれた子だ。>>1:422 彼女は間違いなく、苦難の道を歩いている己への救いの一つだったのだ。]
[ごぼ、と水音が上がる。胃に痛みが走る。
意識が保てなくなる。足掻くように顰めた紫の目が最後に映したのは、彼女の寝顔。
記憶も碌に無い虚ろな自分をずっと覚えておくといってくれた、あの時の見送った顔>>1:401を瞼の裏に、解けるようにして意識は消えた*]
(336) bou 2020/01/25(Sat) 22時頃
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[閉じた目を開く。薄青色の目がそこにあった。
高層から堕ちかけた身を翻して、羽を傍目かせて器用にベランダへと戻る。飛び散ったタールがベランダを汚したがそんな事はこの「悪魔」には如何でもいい。]
[窓の向こうで、少女はまだ眠っていた。]
[何時だったか、天使の腹の中から観せられていた女子高生だ。]
[怯えた目をしていた彼女は、この天使の祝福を受けて
友人と楽しそうに笑っていた。]
[あまりに酷い、―――酷い光景だと思った。
いっそ殺意すら沸くほどに。]
[もうわたしが誰の感情だったかも思い出せないけど。
この天使に祝福を受けた、いつかの誰かも
今、こうして笑っているのだろうか。]
[反吐の出るような激情が沸く。
いっそ狂い死ににそうだった。]
[羨ましい。]
[羨ましい。]
[羨ましい。]
[羨ましい。]
[―――――恨めしい。]
[明るい世界で。友人たちと笑いあう。
なんてことはない青春舞台の真ん中で。
スポットライトを浴びて笑っていた、
あのお姫様のような立場が。]
[窓に手を掛ける。そのまま割ってしまおうとしていた手に違和感が走る。ぎし、と指が硬くなったまま動かなかった。]
[こうやって人格を乗っ取り、人の感情を呑み込み始めてから、
天使は妙に足掻き始めた。]
―――、
滓の分際で、屑の分際で…
何を今更しがみつこうとしてる…
わたしに何もしなかった、無能の癖に……!!!
[胃に居る悪魔の本体が、激情に駆られて暴れるように動いた。水音が煮えるような音を上げて胃から洩れる。
胃の内側から肉の割けるような感覚がして、天使の身体は咳き込んだ。食道からこみ上げた血がタールと混ざり合って、どす黒い色が口から吐き出された。]
[指のこわばりが消える。
此処に「悪魔」を止める者はもう居ない。]
[―――窓に、「悪魔」の手がかかった**]
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― 礼拝堂 >>7:287―
[黒い幼子が彼女と一つになった後。ヨーランダの7つの翼はやがて、淡い光の粒となって消えていった。その光を見送りながら、吐き疲れて掠れた声をヨーランダに掛ける。]
………小鳥、
[天使へと駆け寄った彼女は、身を起こす余力も無い天使の下へ膝をつく。こちらは吐きだしたタール溜まりに転がったままの身だ。「汚れるよ」と声は掛けたが、既に足元を黒く濡らしている彼女>>7:256は気にしないようだった。]
(420) bou 2020/01/26(Sun) 04時半頃
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[『あの日、私に声を掛けてくださったのはキラさんだったんですね』…こちらへ心配そうな目を向けてヨーランダはそう言った。悪魔と一つになったせいか。彼女は思い出したのだろう。>>7:261]
――――ごめん。
呑み込まないと、満たしてみせると…… そう選んだのは私だから……私がやるべきだったのにな
[それはこの天使も同じことだった。「悪魔」を吐き出し、皆の歌に呼び起こされた今の身なら、興味の喪失からの物忘れからも解放されている。 伏せてしまいそうになる視線を、逸らさないように意識して、天使は記憶を探るように ぽつりぽつりと言葉を落としていった]
――君が、あの時の子だったのか…………
………君と分け合ったものだったのに
ごめんよ 私はあの子を、救えなかった
(421) bou 2020/01/26(Sun) 04時半頃
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[今なら思い出せる。 10年前の小さな背も、泣いていた顔も。 その美しかった、魂の色も。
瞼の裏に居る小さな彼女は今。大きくなって、皆の絆に寄り添われて、此処に居る。]
…ああ、大人になったなあ… 君はもう、あの時泣いていた 小さな子供じゃないんだな…
…………何時までも前を向かないあの時の君に、 私は何処かで自分の姿を重ねていたんだろう…
だから、君が何時までも小さな子供だと思っていた… 自分の限界は判るものだから…
[どうあれあの時、天使は彼女を見限った。 「幼子だから」と。「脆い人間だ」だからと。 ――泣いてる彼女を、理解できないまま。]
(423) bou 2020/01/26(Sun) 04時半頃
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…こういう気持ちを、分け合うためには。 ただ、君の手を取ってあげればよかったのかな…
…………あー…、こういうのは…後悔とか そういう気持ちだったかなぁ………
………ちょっとこういうのも…久々過ぎて ぴんと来なくて…
……あーあ………いや、情けないな… ―――情けない。
[彼女を10年抱えたままだったのだ。 流石に慣れた感覚が、空っぽの胃は違和感だと告げる。
痛みも無い。感情が摩耗する感覚も無い。 なのに続く、喪失感にも似た感覚。]
[天使の抱えたその感情を反映したかのように。どこからか、美しいストリングスから始まる歌がBGMとしてフェードインし始める――――…♪]
(424) bou 2020/01/26(Sun) 04時半頃
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♪ 「本当の自分隠さないで」 はてな そもそんなのあったっけな いつも君は怒るけどさ さてな 興味持つ意味あるんだろか
(425) bou 2020/01/26(Sun) 04時半頃
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