人狼議事


103 善と悪の果実

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嗚呼、永遠など、この世にあるはずもございません。

 





"――――――…見ていた。"


例えば自室をそっと抜け出した、赤い蝶を携える少女。

例えば人の気配のない大広間、闇夜に紛れた一羽の烏。


"蛇"は警備を誘惑し、甘い甘い毒を盛る。


きっと哀れな被害者は、今朝には何の記憶もない。


舞台さえ整えれば、劇が始まると知っていた。


靴磨き トニーは、メモを貼った。

2012/09/27(Thu) 00時半頃


【人】 靴磨き トニー

―少し前・大広間―

[重ねたままの掌。
泣き喚く狂犬たちの声は、朝のさえずりには程遠い。
中庭を見やり、隔離された事を悟る。
外部から助けがやってくるまで、ここは孤立した場所。
それも盗人と――このときはまだ知らなかったけど、栄光を殺めた殺人者も――同じく閉じ込められている。]

 価値のあるものだから、でしょうか。
 ………――だって?

[重ねた手に力がこもっている。
ポーチュ嬢のその目、一番身長も近い僕は容易に覗くことが出来た。
深海のようなそれと、烏のそれが、合う。]

(80) 2012/09/27(Thu) 01時頃


 だって…姉様はもういないのに

[小さく、小さく零した言葉はトニーの耳に届いただろうか]


―深夜の大広間―

[蝶が舞い、赤の蜜を吸う一方で。
僕は黄金の林檎を手に入れた。

あれはまだ、大広間の中にある。

部屋を彩る植物の飾り。
この屋敷を象徴するかのような黄金の林檎たち。
その中にひとつ、忍ばせた。
木を隠すなら森の中、果実を隠すなら同じくだ。]


【人】 靴磨き トニー

 夢も見ませんでしたか。
 深くお休みだったのでしょう、良い事です。

[物音は聞いていないという。
ならばと続けた言葉が、少しは気を紛らわせるかと…そう思っていたところで
誰かの叫び声が、栄光の輝きの消失を告げる。
繋いでいたはずの手はするりと抜け、少女は駆け出していった。
走り去る髪は、まるで蝶が羽ばたくかのよう。]

(84) 2012/09/27(Thu) 01時半頃

 もう、いない…?

[届いていた言葉。
蝶のように走り出した少女。
そして栄光の死。

――彼女が、グロリアを?

もし、そうならば。]




 ―――ふふ。
 
 


【人】 靴磨き トニー

[少女を追いかけようと足を一歩。
踏み出したところで目に留まるのは、怯えた“子供”。
指先を見ている、怯え恐れる目で。
それは少女と繋いでいた暖かな手ではなく。
朝の空気に酷く冷えた、指先。

徐にその指を、ゆっくりと、ゆっくりと、指し示す。

濡れた烏の眸が、ニタリと笑う。]

(86) 2012/09/27(Thu) 02時頃

【人】 靴磨き トニー

 ――――ジョセフ殿。





 寝癖が、ついておられますよ?
 

(87) 2012/09/27(Thu) 02時頃

【人】 靴磨き トニー

 …この騒ぎでは仕方がありませんが、ね。

[それは内心を見透かしたように、指を指し、笑った。
子供の戯れのようで、何か別の。]

 物音は聞かれていませんか…。
 何か手がかりでもあれば、違うのですが。

[そしてまた探偵じみた台詞を零す。
彼女を追うか追わまいか、すっかりと足は止まってしまった。]

(88) 2012/09/27(Thu) 02時頃

【人】 靴磨き トニー

 皆さん、物音を聞いたような方はいらっしゃらないのですね…。

[歌姫からの答え。
幾分か茫然自失した音ではあり、こちらから向けられるのは苦笑ぐらいだっただろう。
僕が笑顔を作ることで、少しでも気が晴れればと思ったのだが
それが彼女にどんな印象を与えたかまでは窺い知れぬ。
どれほどの人が僕の問いに答えたか。
集計し小さな脳みそで考えていた所に、かかる声。]

 ジェフ殿、お早う御座います。

[首を振る姿、そして続く言葉を耳にする。]

(91) 2012/09/27(Thu) 02時頃

【人】 靴磨き トニー

 遊びなどではありませんよ。

[その言葉は小さく。
けれど確実に彼に届くように発した言葉。
僕は僕の右足と、重なるように右手を見た。
その手は少女を一時守り、そして彼と握手をした手。]

 …………。

[それから、また少しだけ押し黙る。]

(93) 2012/09/27(Thu) 02時頃

【人】 靴磨き トニー

 ……盗んだものをかくすとしたら。

[果実の形状を思い出す。
黄金で、きらきらとした、本当の林檎と変わらない。]

 人目につかず、この大広間の外。
 だけど自分の部屋に持ち帰るにはきっとリスクも高い。
 別の場所、更にはあまり人が来ない…
 たとえば物置や暖炉の中、そんな場所になるのでしょうかね。

[ぽつりぽつりと零す推測は、さて、誰が聞いているだろう。]

(94) 2012/09/27(Thu) 02時頃

[そこには蛇もいたのだろうか。
そして昨夜のように、見ていたのだろうか。

林檎を盗み出す、アダムを。

果実を啄ばもうとする、烏を。]


[少女は秘密を守りきることに無防備だ。
感情を押さえつけることも苦手だ。

欲しいから、奪う。
邪魔だから、壊す。
善も悪も、自覚はしていない。
ただ、欲望に忠実な、心を知らない蝶のような存在。

この狂気が始まったのは何時だったか―――]




 …―― ふふっ

 


[まるでそれは、わざと聞かせているような推理。
撹乱したいのか大広間を外す言葉を用いて。

本当はすぐ傍にある。
ただ誰も、気付いていないだけだ。

足元に転がる林檎のどこかに、“それ”があるだなんて。]


[見られていることにも、聞かれていることにも気づかぬまま]

 そうだわ

[人影のない、廊下の途中で手を合わせた]

 早く…あの子をつけたいわ

[黒い蝶もいつか羽ばたくのだろうか。
それとも蛇に呑まれてしまうか。

軽やかに少女が廊下を進む頃、
薄紅の褥に眠る蝶は、乾いた血で黒蝶に*成った*]


【人】 靴磨き トニー

[それから頭にふわりと、暖かな感触。
それは頭を撫でられたのだと気付くまでに、暫くの時間を要した。

表情が、剥がれそうになる。

俯き隠し、取り繕ってあげた所で
どこかへと向かうその足取りをゆっくりと追った。]

(96) 2012/09/27(Thu) 02時半頃

【人】 靴磨き トニー

―ジェフの部屋―

[僕がたどり着いた頃には、部屋の中は煙の匂いが満ちていた。
窓の外を見下ろす背中。
見つめながら、冷えた僕の左手が少しだけ強張った。]

 ……ミスター。
 タバコは大人の嗜みかも知れませんが、害為すものでしかありません。

[考えて、掛けた声はそんな他愛もないもの。]

 貴方は林檎を探さなくて良いのですか?
 もしかすれば……いえ、もしかしなくとも…あれを手にすれば。

[そう、告げる。
答えはいかようなものだっただろう。]

(97) 2012/09/27(Thu) 02時半頃

[左手が凶器に沿う。

ふつふつと湧き上がるこの感情が何なのか、分からない。
不明瞭で、だからこそ、消してしまいたい。
僕は怯えているのだろうか。

あの、おどおどとした彼のように。]


【人】 靴磨き トニー

 ……………。

[暫くの沈黙。
彼はまだ、僕を子供として扱うだろうか。
この見た目は、やはり子供でしかないのだろうか。]

 ミスター、この街の外れにある第1研究施設をご存知ですか?
 10年ほど前に爆発事故が起こり、多くの犠牲を生んだ。

[ぽつりぽつりと話す言葉に、右足の銀が揺れた。
これ以上を話すなと、足枷が囁く。]

(98) 2012/09/27(Thu) 03時頃

【人】 靴磨き トニー

 ……、………。

[言葉は止まる。
僕はいったい、彼に何を言うつもりだったのだろう。
明かしてしまいそうになった烙印を隠す。
誰が信じると言うのだろう。
成長の止まった人体など、御伽噺でもあるまいに。]

 ミスター、僕は林檎を探してきます。
 戯言をどうかお許し下さい。

[頭を下げる。
そして踵を返し向かうのは赤い絨毯の向こう側。
栄光の消滅が、死に彩られし場所へと…**]

(99) 2012/09/27(Thu) 03時頃

靴磨き トニーは、メモを貼った。

2012/09/27(Thu) 03時頃


靴磨き トニーは、メモを貼った。

2012/09/27(Thu) 03時頃


【人】 靴磨き トニー

―栄光の消えた寝室―

 ……………。

[階下の騒ぎはまだ届かない。
僕が向かうのは女主人の寝室。
そこにあったのはシーツにくるまれた赤だった。

変わり果てた姿をその目に焼き付ける。
命の終わりと噎せ返るような、香りを。

ガラクタと変わり果てた彼女にかける言葉はない。
濡れた烏の眸を向けて、無表情に見下ろしていた。]

(119) 2012/09/27(Thu) 14時半頃

【人】 靴磨き トニー

 誰が殺したんでしょうね。
 禁断の果実が欲しくてか、彼女が憎くてか。

[ゆっくりと浮かべるのは、笑み。
似つかわしくない大人の表情。]

 まあいい。
 余計な真似さえしてくれなければ。

[ポツリと呟いた声が誰かの耳に入ることがあったかどうか…**]

(121) 2012/09/27(Thu) 14時半頃

靴磨き トニーは、メモを貼った。

2012/09/27(Thu) 15時頃


靴磨き トニーは、メモを貼った。

2012/09/27(Thu) 21時半頃


[警官が去った後に大広間へ辿り着いた蛇には、
烏の落とした推理を直接拾う機会はなかったが。

けれどざわめく人々の言葉端より、
彼が話していたことは伝わるだろう。


…あの夜、まさに林檎へてをかけた、
他ならぬ彼の言葉を]


…そう、昨日の夜。


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