61 Brother Complex Maniax
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夜しか寝ていないのは、問題だな。
それに、ラルフと二人っきりってのもあまりないし。
[黒い顔はすっかり鳴りを潜めて普段どおりのふにゃりとした笑みをうかべ。
出迎えた客人には、作戦を告げると楽しそうに乗ってくれた。
決行はもう少し後になるだろうか、それまではごく普通のお菓子の日を演じていよう]
……そうですか?
確かに、二人でってのは殆ど無かったですね。
[ベイラー氏との遣り取りの後、そんな会話をしながら戻る最中
テッドに遭遇し、少し困ったように兄を見る。
本当は不器用な自分が傍に居るよりは兄の方が適任なんだろうと思いつつ]
……まあ、次から次へとこう……事件もありますし
二人きりは難しいようですが。
[苦笑い]
お前を膝に乗せてチーズをあーんしてもらう為なら努力してもいいし。
[別れ際にぽんと肩を叩く、本人がどう思っていても自分はこの弟を信頼している]
まあ、なるようになる。
その努力、どうしてまた普段からしてくれないのかなんて
言いませんよ
言いませんとも。
で……それ、本気で実行するんですか兄さん
[ふぅ、と少し大げさに溜息]
なるように、まあ……そうですね
テッドがこうなる原因なんて一つでしょうし
何とでもなりますか
[テッドに迷惑でないと断言できるまでには
兄との会話があったが故。
理由の予測さえ出来れば、困る事もなかった]
俺は弟も自分も全力で甘やかしたいからな。
[偉そうに言える話でもないが、信条としているものの大部分はその為のもの]
双子になったことが無いからわからないが。
大人になってもベッタリって訳にも行かないだろうしな。
そんなの、双子じゃない兄弟だってそうなんだよ。
ずっと全員一緒に居られたらなんて、な。
だから今、お前等を甘やかしておくんだ。
俺は……ただ
[全力で何をしたいのか
兄ほどの信条でなく、家事を率先する理由だって
ただただ自分勝手なもの
思わず口ごもる]
兄弟だって
ずっと全員一緒は、確かに無いでしょうけど
[少し視線を伏せた]
少しでも、長く続けばいいと思うんですよ。
俺達はそれでもいいほうだと思うんだ。
両親が居なくてもそれ以上に兄弟が沢山いるんだから。その点はあの二人に感謝だな。
[今も忙しく働いているのだろうか、遠い地の両親を思いつつ]
俺は少しでも、たくさんの思い出を共有したいと思う。
これも、その一つになればいいな。
あの二人だなんて。
[自分の親でしょうと少しだけ咎める口調]
たくさんの思い出を作って
兄さんは……ここを出て行くんですか?
仕方ないだろう、兄弟で居る時間の方が長いんだから。
[オスカーなんて、ロクに構われても居ないのではと心配になるほどに。
自分も構われた記憶はあまり無かったけれど]
どうだろうね。
でも、ずっとここに居て兄弟だけでっていうわけには行かない。
俺じゃない誰かが出るかもしれないし、それはラルフ、お前かもしれない。
そりゃまあ、そうですが……それでも両親は大事にすべきです。
[あまり構われた記憶は無いが。
そりゃそうだ、赤ん坊の頃くらいしかそんなおいしい思いはさせて貰っていない]
……ずっと兄弟だけで暮らせたらいいのに、って
時々思います。
それこそ、鍵をかけて閉じ込めてしまいたい。
俺は、ここを出たりしませんから。
そりゃね、閉鎖的な環境はとても魅力的だよ。
だけどそれじゃ、内側から腐ってしまうんじゃないかってね。
俺はそれでもいいと思える自分が偶に怖い。
おかしいのはわかっているんだけどな、それでもお前達を愛しているから。
[正直な話、どうしていいのかわからないのは自分なのかもしれない。
でも、誰かに頼るという経験はあまり無くて―別の意味で普段は頼りすぎているのかもしれないが―悩んでいた]
それでもいいと思うんでしょう?
俺もそう思います。
手に職がついたからって出て行く必要なんて、無いし
ずっとここで兄弟仲良く暮らしていけたら良いじゃないですか。
[賛同得られて、少し本音が漏れすぎた。
本当を言うならロビンとサイラスが長く家を空けるのすら]
……出来ないのは、わかってます。
皆が皆同じ思いかどうかなんて、わからないし
オスカーはガールフレンドが出来たなんて言うし
そのうち本当に他所に好きな人が出来て、家を出るかも
[言いながら、ふと気づく。オスカーの将来より近い現実に起こりそうな兄弟のが多い事に]
兄さん、今付き合ってる人とか……居ないですよ、ね?
思ったら最後、泥沼だぞ?
閉じ込めて、俺たちだけで暮らせたら。
…………最高じゃないか。
[だからこそ、仕事をする名目で家に長く居すぎないようにしていたのだけれども。
思わぬ賛同に、本音が抑えられなかった]
オスカーのあれは、なあ?
タバサさんが話をあわせてくれただけだろう。
本気にするな。
[勝手にネタバレしてしまったが、これぐらいは許されるだろう]
俺?そんな相手が居たらお前を膝に抱っこしたいなんて言わないと思う。
[しれっとした顔]
出来ないのがわかっていても
……思ってしまうんですよ、それだけ
俺にとっては特別だ。
最高でしょう?
[既に泥沼に沈んでいるのかもしれない。
大学と家との往復しかしていない自分は]
え、あ
[オスカーのネタ晴らしには少し拍子抜けして]
……じゃあ、兄さんもいないんですね
そうですよねぇ……じゃなきゃ休日の昼間からサンルームで昼寝なんて。
[嬉しそうに笑った]
思うだけなら、な。
行動を開始したらもう止まれなくなる。
できれば俺みたいにはなって欲しくはなかったけれど。やっぱり兄弟なのかな?
[とても良く、似ていると笑って]
……うるせー。
お前だって大学で出会いとかあっただろうに。
[何も無かったとは言わないが、結局は此処へ戻ってきてしまうぐらいにはもう泥沼に沈んでいるのだろう]
皆、間違いがなければ血のつながりはあるでしょう?
俺、大学は直行直帰です。
出会う間なんてありませんよ。
[くす、と小さく笑ってあっさ明かす。
友人関係すら危うい現状。視野は限りなく狭い]
……行動、してみますか。
[ささやきひとつ]
もちろん、永遠にってわけじゃあないですが
閉じ込めて、何処にも逃がさない
実際……そういう事が出来たらどうなるか
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