3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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――……、
誰を?
[鬼さん。こちら。鬼が。鬼が。
ひとりひとり。捕まえたら。――]
『強い希望は呼ぶんだっけ? 彼女。』
君と絆が『あるって言う。』
メアリーを呼んでくる。
あの馬鹿はひとりで勝手に死ねばいいんだ。
『あらら、辛辣。』
『…… そう、じゃあ任せたよ。』
[闇色は 愉快そうに 嗤 った。]
待って、今何所!?
嫌だ、勝手に一人で消えないで!
[声が、届く事はもう……]
ねえ、それでどうすればいいの?
ねえったら!!
ああ、俺は前に言ったとおりだ。
呼びたい奴を呼べばいい。
『お願い。』
『私でも良いけど……。』
[場所が近すぎるから、迂闊に、声と行動で推測されてしまわないように。 知らないかのように 振舞った方が良いと。]
|
―正玄関―
[はぁ、はぁ、と途切れ途切れの息を整える。 1階の廊下の人影を探したが、誰の姿も見当たらない。 心の中に広がるのは、少しの寂しさと、安堵。 今誰かに会えば、自分の中の決心が揺らぎそうで]
よ、と……
[グラウンドの方を眺めるように、玄関の前に腰を下ろす。 まだおさまりきらない動悸が喉をじくりと痛めたがもう気にならない。]
っ……大丈、夫……
[首を強く押さえ、一人膝を抱えた。]
(560) 2010/03/04(Thu) 01時頃
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…おく …じょ
[微かな、あまりにも微かな声。]
あ り がと
ミ、シェ
|
――っぁ
[目の前に現れたディーン>>564にはっと顔を上げる。 言葉に出来ず、ただ差し伸べられた手に頷き
そっと手を伸ばした。]
(570) 2010/03/04(Thu) 01時頃
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