52 薔薇恋獄
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―最上・百瀬部屋― よ、と。
[荷物を一回、下へおろすと扉をノックして中へ合図する。]
(230) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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セシルは、耀も出てけば、くっそ、ともっかい言って、甲斐を見る。
2011/05/20(Fri) 23時半頃
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[手を引かれた。引き寄せられるように、彼の前に膝をつく。 さっきから、どうにも気持ち悪がられてるんだろうと分かってる。けれど、近づいてしまうと、触れたくなる]
[恐怖と不安と。それらが忍び寄ってくるから余計に]
………殺す。大須、消えた。誰か、消えた。 おんなは、殺しに来た?
[ぶつぶつ呟いて視線を落とした。 脳のどこかで違和感の警鐘がなる。けれど、唇動けばその言葉の持つ恐怖がじわりと肌を侵食してきて]
[つないだままの手。引き寄せられたからだ。 体が勝手に動いた。 空想することはあっても、するつもりなんか全くなかった行動]
[持っていたガラス玉はいつの間にかしまわれていて。 両手でつないでいる最上の手を自分の前に引き寄せる。 彼の汗ばんだ掌の中央に、そっと自分の唇落とした。 拒否されなければ、軽く唇ではんで、そのまま彼の手首へも]
(231) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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プリシラは、ドナルド―土橋のくせに、なまいきだぁ!と内心。
2011/05/20(Fri) 23時半頃
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……鳴瀬先生、は、此処にいて下さい。 いや、風呂に入ってもいいです、けど。 あ、やっぱり、耀を頼みます。
[ヒュンっと再起動する音がした。 しかし、まだ、正常とは言い難い言葉を紡ぐ。]
俺が追います。 ……俺が、追わないと駄目な気がします。
[もつれる人に手を伸ばして支えると同時に引きとめて。 と、やってる間に耀も飛び出していったものだから]
―――……っ
[鳴瀬の視線もあり、半分ヤケのように、2人を追い中庭に飛び出した。]
(232) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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[昔、えらいひとは言いました。 掌へのキスは、懇願のキス]
………最上。消えるな。
[低く掠れた声だった。そっと目を上げて、すぐに逸らした]
(233) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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甲斐ッ…ぼやぼやすんなッ。行くぞッ!
[甲斐にはそう怒鳴っただろう。そして、自分も、縁側から外に出ていく…。]
――…っ
[足をつくと、また痛かったけれど…。 そんなことは構っていられない。]
(234) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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─ 野久の部屋 ─ [野久が目を覚ましたら何があったか聞こうと部屋の隅で座っていたが]
寝言…おんな ―お化けにビビって…
[野久の言葉を口の中で繰り返し震える姿をじっと見つめる]
女のお化け…おれも見たな 石神井と道端が消えた時みえた… あれは絶対死んだ女だった まさか 幽霊が石神井達を連れて行ったとか
[ごくっとのどが鳴る]
(235) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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ばっか、俺も行く。
[いうこと聴くわけなかった。]
(236) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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―― 薔薇庭園 ――
……っ、はあ、……は っ、……!
[ の姿を探して。 克希の行方を求めて。 闇雲に歩き回った薔薇の園を、駆け抜ける。
腕を掠った花が、乱暴な通行者に怒りを示すよう、いくつもの傷を、腕に、足に、肩に、頬に、あかく刻んでゆくけれど。 そのいろを、すぐさま流してしまう雨も、相変わらずひどい降りだけれど。
なにも感じない。 満足に出来ていない呼吸で引き攣れる喉も、もつれる足の重さも、なにも。
ただ、熱くて苦しくて悲しくて切なくて、どうにもならない、胸の奥の奥。 ふるくから根付いていた、痛みだけが、感じるすべて]
(237) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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っ!
[下生えの蔓に足をとられ。 無様に、薔薇の茂みに突っ込んだ。
限界まで駆けさせられた足は、動きそうもなく。 棘が幾つも食い込んだ腕は、かるく力を入れただけでは、びくともしない。
あきらめて、ため息を吐く。 ぐたりと見上げた空は、何も見えなかった。
置いてきてしまった部屋の人々は、まだ追いかけているのだろうか。 見失っていなければ、そんな姿を見つけるのは容易い]
(238) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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セシルは、意地になって、甲斐を追い越す勢いです。
2011/05/20(Fri) 23時半頃
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だから、先生は部屋で待っててくださいと。
[飛び出して駆ければ、足をくじいてる鳴瀬より自分の方が速いのは明らか。降りしきる雨の中、後ろを振り返って叫ぶ。
が、多分、この人の性格上、引きはしないんだろうとは、判る。それは誰かに――追いかける幼馴染の片割れに似ているとも思う。実際帰って来た答えは案の定。]
………。
[放っておいても無茶するなら、手を差し出すしかない。 無言で手を差し出す。肩にでも縋ってくれれば少しは歩きやすいだろう。]
(239) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/05/20(Fri) 23時半頃
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[額に宛っていた掌で、そのまま、野久の髪を軽く撫でる]
そうですか、そんなものが……。
[怪談のような。 俄には、信じがたい話ではあったが。
けれど、ここに来てからの幾つかの不思議な事象───そして、ぼんやりと聞いていたバスの中での話を思い出せば、その話は、とても嘘だとは思えなかった]
分かりました。 そしたら、今日はもう遅いですし、ゆっくり休むようにしてください。
それと……これ、大事なことですから、必ず守って下さい。 けして1人にはならず、必ず、誰かと一緒に。
(240) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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[ ――そんな楓馬の少し先 ]
[ 追いかける面々が追いつく前に ]
[ 醜い顔の亡霊が、現れる ]
[ *にたりと嘲笑って、消えていく* ]
(241) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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大須も、ころされた?何故。関係ないん、だろ?
[視線が近くなると、ほっとして眉尻を下げ。 しかし……]
ッ、くそ。
[一連の動作に、繋いでいない方の手を背に回して引き寄せる。 少し乱暴かもしれない、でも、何かが爆発した]
俺だけ一人で消えるわけ、ねーだろ。絶対。
(242) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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ディーンは、そんな状況なので、珀を見つけるのは耀が先か。
2011/05/20(Fri) 23時半頃
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[そんな時中庭の方がさわがしくて目を遣る 暗闇の中を走っていく明るい枯葉色の髪が見えた気がして]
……?
[縁側に立ち上がり外を見た]
(243) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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…百瀬、いるか?
[ノックをして中に声をかけた。]
(244) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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>>239 [意地張って甲斐をおっかけるけど、怪我しているから、それでも遅れてしまうのは仕方のないことだった。]
ちっくしょ……。
[段々遅くなるけど、引くわけにはいかない。]
珀ッ、耀ッ いいから戻ってこい!!!
[声はそれでも駆けながら張り上げる。]
(245) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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まさか。 三流ホラーゲームじゃあるまいし。
[部屋の隅から聞こえた言葉>>235を、言葉では一蹴してみる。 だけど、表情では、心では、その可能性が高いと思っていた。 こんなところでドッキリだの、手品だの……克希一人ならとにかく、更に二人……特に哲人はそういう趣味の悪いドッキリには加担しなさそうだったから。
何かあったと、思うほうが自然だった]
(246) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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[体を打つ雨も吹きすさぶ風も何一つ気にならない。 脳にその情報は届かない。 思考を支配するのはただ一つ]
楓馬君……ふーま、くんっ……! おいて、いかないって! 置いてどっか行ったりしないって、言ったばっかじゃない!!
[泣き出しそうに顔を歪め、叫ぶ。 雨でぐしゃぐしゃに濡れたせいでむしろ泣いてるように見えるだろう。 だけど、泣く資格がないから、泣いたりは、しない]
(247) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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―― 薔薇庭園 ――
[闇雲に走る。追いかける。 咲き誇る薔薇に体を引っ掛けようと、その勢いを止めたりはしない。 今更痛みなんかで戸惑ったりはしない。 すぐに飛び出し追いかけたけれど、身体能力は高くない。 見失ったか(1)、追いつけたか(2) 運次第だっただろう。2]
(248) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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[何だか声が聞えた気がして。中庭へと意識を向ける。
だから
―…ノックの合図が聞えなかった]
(249) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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セシルは、そのうち、わかりやすく転びそうになって、何とか踏ん張る耐える。
2011/05/20(Fri) 23時半頃
博徒 プリシラは、メモを貼った。
2011/05/20(Fri) 23時半頃
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[触れられないと分かっていても、いつだって手を伸ばしてきた。 けれど今は、その腕も動かない。
嘲笑う彼女に、にへ、と力なく笑い返し]
……お前と、一緒にいってもいいかなって、思ってた。 だって、ほっとけねえし。
オレは、……言っても言わなくても、どうにも、なんねえし。
だから、連れてくなら、連れてけよ。
[消えていく姿に、ぽつぽつと呟いた]
(250) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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セシルは、甲斐から手を出されれば、ぐっと考えつつも、結局は負けて頼ることになるだろう。
2011/05/20(Fri) 23時半頃
ディーンは、「意地はらずに手取ってください。その方が早い。」鳴瀬に叫んだ。
2011/05/20(Fri) 23時半頃
『苦しイ?』
『苦シい?』
『此処は恋獄、救いノ場所』
『救われたければいつでもオいでなサいな』
『くすくす、あはは』
[ *薔薇の香りを残して化物は去っていく* ]
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楓馬君――!!!
[視界を奪う雨の中、それでもその姿を認めると。 転げるように近付いて、しゃがみこむ]
やだ……やだ。 おいてったら、やだ……
[弱弱しく首を振り。 相手の腕に絡んでいる茨を、素手で掴み解こうと]
(251) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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…なに、全然小降りになんかなってないんだけど
むしろひでーし
[吹きつけるような雨に、窓を閉めようか。
けれど、人の名前を叫ぶ声が聞える]
な… ぇ
(252) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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[髪を撫でられる感触に、ほうと息を吐いた。少し落ち着いた]
……うん、そうする。 こんな夜に一人は……怖い。
[文の言葉に頷く。 ――は、何処に行ったのだろう。部屋を見回してもその姿はなく、不安になる]
(253) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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[縁側に置いてある草履をはくとゆっくりを中庭にでて 楓馬の後を追う銀色の長い髪が見えて その後から必死でかけていく金色の髪がみえて]
いち、に歩 ゆっくり 薔薇園へ
(254) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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[意地をはるな、と甲斐に言われれば、それはもっともなだけに、やっぱりくっそ、と悪態つきながら、頼ることにする。]
――……すまん。
[小さく、そう言ってっから、その腕に手を絡ませた。]
――……れ?
[そのとき、なんだか、少し、どきりとしたのは何でだろう?]
(255) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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…………!?
[絶対に酷く拒否されるだろうと思ってたので、乱暴に引き寄せられて驚いた]
[驚いて、少しじたばたして、でもすぐに抵抗を止める]
………うん。
信じた。
[額を彼の肩に寄せて、体温感じて]
……よし。
[今度は晴れやかに顔を上げる]
そう。大須は消えた。でも、まだ消えただけ。 ……探そう。
………道さんの様子も見に行かないと。
(256) 2011/05/21(Sat) 00時頃
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[スキンシップは好きだが、満足までの閾値は低い。 とりあえず、かなり落ち着いて動けるようになったらしい。 とん、と自分を引き寄せてくれた腕を叩いて、立ち上がろうとした]
(257) 2011/05/21(Sat) 00時頃
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