82 謝肉祭の聖なる贄
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[娘は主となった大神をどのように思っているのだろうか。
避けられぬ死の宿命(さだめ)から逃れる為に、自ら死の顎に飛び込んだこの娘は。
恋人のようにか。
守り神のようにか。
だが、銀灰の大神にとって娘は恋人ではなく、庇護すべき者でもない。
少なくとも、今はまだ。]
[灰青の雨水に弄ばれて、若い肉を喰らって得た精の半ばは散らされたか。
それでも変わらぬ鷹揚さで、しょうのない奴よと苦笑いするのみ。
ころりと口の中で転がすのは、先ほどの目玉。
開きっぱなしの赤黒い瞳孔は、自らの片眼にもよく似ている。
あの狂乱の夜以来、月日が癒しても片側の視界は紅いまま。
それでも性懲りも無く機会を狙っているあたり、余程の阿呆なのだろう。]
[夜気に血の濃い香が満ちれば、
抑制がまたひとつ剥がれてゆく。]
[深い氷雪の下に秘められた活火山の如き気性は、酷く魅力的で好ましいと思う。
その熱に触れて身を焦がすのも、燃え尽きぬ程度なら構わぬくらいに。]
お前さんが譲っちまうなんて、珍しいもんさなぁ。
おチビさんの勇気に免じてとか言う奴、かい?
……ふん。
[小馬鹿にしたように鼻を鳴らす。
険含んで横目で眺めやる、その目付きも今は濃艶。]
[手の内で散らさせた精。風の精気そのものであるそれがついた手を口元へ運び、美味そうに舐めとっていれば。
若い贄の血肉を僅かばかり食らうより、遥かにその毛色は元の色に近付いて、薄墨色か薄鼠色くらいまでは濃くなったか]
[そういうつれない態度も、構いたくて仕方なくなる。
クク…と小さく忍び笑うと、
隙間風のように密やかに傍へ擦り寄って、流した視線の目元を舐めに行く。]
あれがあまりに惨めたらしい顔をするゆえ、よ。
[うすら色づいた唇を歪める。]
[近寄れば、邪険に突き放そうと手を払う。
――それでも、舌先は軽く触れるを許してしまう。]
[怒りにきっと睨み据える眼は、火の吹くよう。
血の昇った白い膚はぬめるような照りを帯びる。]
[肌は舌よりも幾分冷たく、滲む薫香は虫誘う花のよう。
突き放そうと出された手に払われて、つれないねぇと笑うのみ。
銀灰色の長い髪をさらりと指でなぞった。**]
………贄を食らうより、こちらの方が効率が良さそうな。
[己の手を目の前に掲げ、その肌の色艶を見て。
一旦、獣の姿に戻り己の毛並みを確認して。
再び人の姿に戻れば、その外見は人間で言うならば50代半ば〜後半くらいになっているだろうか。
金糸の贄を連れて何処かへ行く白金を見送った後。茶と銀灰の同胞が戯れあうのを眺めて。
同胞と本格的にまぐわったなら、本来の姿に戻れるだろうか――などと考えていた]
おぅ、その顔さぁ…
そういう目で見られると、実に燃える…ねぇ。
[睨みつける眼の奥に揺れるものを受け止めて、破顔する。
長い髪を掴んで腕の中へ引き寄せようとするのは、咬み付かれるのも覚悟の上でだ。
許されるのならばその背中を尾の付け根までするりと撫で、
甘い彼の香に煽られた熱を衣越し押し付ける。]
てめぇが滾るから釣られちまったじゃねぇか。
…責任取れ、よ。
[低い声で告げると同時に、首筋を甘く咬んだ。]
[はらり掬われる長い髪、首を振って振り払おうとするが、掴んで引かれてはどうにもならぬ。
心ならずも、姿勢崩した身体は戯れの主に寄りかかることになった。
牙剥き、伸ばした爪で前腕に長い血の筋を作ってやる前に、尾骶に輩の熱い塊、布越しに押し付けられ、一瞬動きが鈍る。
図らずも――餓えに苛まれるからだには強すぎる刺激。
それでも、首筋咬まれる寸前、首の毛に気配を感じたところで振り解いて逃げ出し。
ギリと歯噛みし牙鳴らして、怒りを露にする。]
知るか。
さかるなら雨師殿とでも睦んでいろ。
[ガチガチと牙鳴りさせ]
……こんなことならあの折に喰いちぎってやれば良かったわ。
[嘯くが、怒りで朱に染まった頬は、狂乱の夜に数限りない悦楽の紅潮を浮かべたそれを思わせるもので……]
[そして、時折零れる吐息には、紛れもない情欲を漂わせながら。**]
[直向きにかのひとを求め、一夜を明かした白金の大神。
おチビさんのだの惨めたらしい顔だのと噂されていたことは
その耳には届いてはいなかった。
ふたりめの贄を喰らえど、身体の回復は少々といった程度。
その毛並の艶も、ほんとうに、ほんの少しだけ増した、という程度。]
[けれど、漂う香にも薬っぽい匂いにも、それなりに確りとした心持を
気怠そうな様子の中にも保っている白金の髪は、
実際以上の艶を帯びているように見えるかもしれない。]
白金のは、昨夜喰った。
銀灰のも、その娘が在る。
……あれらのどちらかは、私が貰っても良いだろうか?
[どちらも其々に旨そうな贄たちが、木剣を打ち合わせ始めたなら。
その余興を眺めながら、同胞たちにそう問いかけた。
全てを一人で平らげる事もできるが。
他に食べる事を望む同胞がいるなら、分け合う事は別段構わない]
のぅ、雨水の。
話し合いで決めるなど、つまらんと思わねぇか?
[また膝の上に来た同朋にニヤリと笑み向けて。]
我等は獣。狩る生き物ぞ。
夜の帳が下り、闇に落ちてから共に駆け、
どちらが先に仕留めるか、それでは不都合….かね?
それでは、疾き風たるキミに有利だろう?
共に喰らうのでも、私は構わないのだが。最初の贄には一番に牙を立てたのだから、今度は私にそれを譲ってはくれまいか?
[膝を借りている同胞の提案に、フッと笑みを向けた]
…………うん。
おじーさまと、茶色さまに、まかせる……。
[灰白もとい薄墨の主の問い掛けや、
それに対する茶色の主の提案聞こえれば、ぼんやりとした声を返す。
満ちた心は、激しいいろに彩られた贄を強く求めては居ないのだった。]
ふぅん?
俺にゃ勝てねぇと、自ら認めちまう訳ぇ?
つまんねぇなぁ、あんた。
獲物喰えるかどうかなんざ、別にどうでも良いんさ。
あいつらがあんだけ本気で、魂でぶつかってくるんだ。
そこを俺等がのうのうと談合で予定調和とか、かっこ悪りぃなぁ…なんてな。
ま、あんたがそんだけ真剣に欲しいもんがあるなら、譲ってやってもかまわねぇが…
そこまでのもんだったら力尽くで奪って欲しいもんだねぇ。
……別にあの娘が欲しいと言うなら、くれてやっても構わぬぞ?
[ぼそり呟き、酒器を傾け杯に酒を注ぐ。]
…来いよ、雨水の。
俺を力尽くで屈服させられりゃぁ、今日の贄は譲ってやらぁ。
[強い酒精と媚薬めいた薬酒が全身に回り、
足元も怪しいくらいだというのに、
そんな風に挑発するのは、彼なりの矜恃とかそういつものか。]
主が是が非でも欲しいと、我の前に頭を垂れるのであればな。
[くいと呷った唇は酒に濡れ、]
それに。
別に我はあれらを要らぬとは申しておらぬ。
[ふうと息吐く唇は嘲弄の笑みを刻む。]
速さでの勝負で、風に勝てる筈がないからな。
格好悪いと言われようと、それは事実。試すまでもない。
[東風からの挑発するような言葉に、肩を竦めてそう応じ。
けれど、すぐにその表情には挑発しかえすような笑みが浮かぶ]
もっとも……それ以外でならば、囲碁でも将棋でも詩でも剣でも閨でも、負ける気はせぬが。
銀灰の。
ならば、キミも交ざるか?
[娘の主となった同胞には、そう声をかけてから。
再び東風へと視線を向け]
ああ。
ではついでに、その「雨水」という呼び名も改めてもらおうか。
いちいち訂正するのは面倒だった故に放置していたが。私は雨水でもあるが、雨水そのものではないからな。
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