人狼議事


276 ─五月、薔薇の木の下で。

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 [ 最早、
      ───── 甘美にさえ、 ]
 


【人】 記者 イアン

── 思考は巡る ──


[後輩達との記憶の全てが楽しいものとは限らないが
悪いものだとは、思っていない。
遡りたくない過去はもっと奥、
この学校では誰一人知らない自分の姿。

そんな本物の欠片を、零してしまった相手がいた
人それぞれ>>0:288と彼は言う。
きっと、何気ない返事だったのだろう
それでもその時の自分は付けられた愛称と同じように、密やかに喜んで。
肯定されたような気分に勝手になっていたのだ。]

(17) 2018/05/17(Thu) 00時半頃

【人】 記者 イアン

[賑やかな場所を好む自分は一方
ヴェルツのいる静かな中庭も、好きになった。
彼がいて、花がいる。それは孤独ではないと知った。
幾度も運ぶ足、会いたいと思っていた。相手にとってはどうなのか、考えることもなく。]

 確かに君はいつも洗いたくなる姿だけど
 僕が言いたいのは、そういうことじゃないよ?

[薔薇の名を聞いた時の返答もそう。自分は言葉そのままに受け取り、肩を竦める。
雑草を引き抜く単純作業を行う手が止まったのは、彼が自分のことを持ち出した時。]

 ヴェリー、俺は……

[此処に来てからずっと、望んだ評価の筈だった。
それに思わず否定を返そうとしてしまったのは、相手がこの人だったからなのか。]

(19) 2018/05/17(Thu) 00時半頃

【人】 記者 イアン





 
  ────……え?

(20) 2018/05/17(Thu) 00時半頃

【人】 記者 イアン

[懸命に繕い。正しく、真っ当に、あるべき姿に
それは実際はそういった人間ではないということ。
本物の汚さを沈め隠して、偽物で誰かに好かれようとしているということ。

彼の隣にいる男は
花に強く関心を持つ細やかな心の持ち主でも、
いつも遠くにいる同級生を気にする優しい子供でもなく
ただ一人の青年と親しくなりたい利己的な人間。

曖昧な笑みを浮かべる
彼が微笑んでいるのだから、そうするべきだ。
そんな理屈と倫理の上の偽物の感情表現。

続きを口にすることも、遮られた言葉を聞き返すことも出来ないまま。
嫌われることに、怯えていた。]*

(21) 2018/05/17(Thu) 01時頃

【人】 記者 イアン

── 始まりの中 ──


 ……綺麗だ。

[いつしか風は止み、満月が空に現れる
その美しい光景を食い入るように眺め、
無意識に手にしていた小説を放していた。

薄い栞が頁の隙間から覗き、落下する住処と別れを告げる
本に続き、描かれた艶のある鱗の魚がひとり落ちるのは
彼が在るべき水の中ではなく、無機質な床。


絵の魚は何処にも還れない。]

(22) 2018/05/17(Thu) 01時頃

【人】 記者 イアン

[導かれるように閉ざされた窓を開き
噎せ返るような薫りを肺一杯に吸い込む。

頭の奥が痺れ、思考が定まらなくなるような感覚。

強すぎる芳香への違和も今は、覚えることもなく
どこか他人事のように遠いところで考える。

アルコールを摂取するとこうなるのだろうか?
未だ知らない、大人の愉しみを想った。]



[ ……いや、違う。
 似た感覚を、俺は知っている筈だ。 ]**

(23) 2018/05/17(Thu) 01時頃

記者 イアンは、メモを貼った。

2018/05/17(Thu) 01時頃


 
 
 ──そうそう、もうひとつ。
 薔薇には毒があるからね。

 気をつけな?
 
 


[ 甘い、あまあい囁きが落ちるのは
 離れるよりも、ほんの少し前。
 それは一瞬のことで
 およそ避ける暇も無かったろう。

 囁く耳元に押し当てるのは、薄い唇。

 きっとそれは、呪いのような薔薇の棘。 ]**


[ 気を抜けばくらりと酔いそうなほどの、薔薇の香り。 ]

[ 濃醇なそれを、今はまだ隣席から香るものと、認識したまま。 ]



[ 掠め逝く薔薇の香は、
 大事な血管の上に、 ちぃさな棘を残し、

 気を付けるもなにも、
 ─── 寧ろ 甘受するかのよう。 ]
 


【人】 記者 イアン

[声を掛けられ、緩慢な動作で振り返る
ぼんやりと見つめ、認識するまで数秒を要した。
彼のことは知っている
真面目な生徒は教師に頼まれごとをされやすい
共にプリントを運び、その時幾つか言葉を交わした記憶。

口元を緩めいつものような表情を作り
「俺」を水底に沈めた。]
 
 そうだよ。綺麗だろう?
 ……まるで時間が止まったみたいだよね。

[一瞥するように窓の外を見て、また彼に視線を戻す
風の止んだ静けさの中佇む薔薇、夜空に浮かぶ満月
美しい光景が絵画のようにも思え、そう表現した。]

(92) 2018/05/17(Thu) 21時半頃

【人】 記者 イアン


 君は帰ったのだとばかり思っていたよ。
 もしかして、今までずっと勉強していたのかい?

[偉いね、と先輩らしく口にすれば
相手が小柄なこともありついつい頭に手が伸びる。
拒絶されればそこまでだが、辿り着いても撫でるだけだ。]*

(93) 2018/05/17(Thu) 21時半頃

[ 弾ける炭酸の上に、浮かぶ薔薇。
 濃く、色濃く、それは香る。

 別の何かからかもしれない。
 そして隣の男()からのものでもある。 ]


イアンは、フェルゼのあの夜の一言は今も覚えている

2018/05/17(Thu) 21時半頃


イアンは、ユージンの微笑む顔も、また。

2018/05/17(Thu) 21時半頃


記者 イアンは、メモを貼った。

2018/05/17(Thu) 21時半頃


 あ、どこに挟まってたのかね。
 食用にも使う薔薇だし、そんまま食えるし。
 彩りいいから、まあどーぞ?

 待たせたお詫び?

[ コトリ、と。
 薔薇の浮かぶサイダーが置かれる。

 その水は、その蜜は。
 きっと甘く、きっとちくりと痛い。

 悪魔が呪いに使う、薔薇の棘のように。 ]


【人】 記者 イアン

── 連なる記憶、銀と赤と ──

 最初はそういうこともあるよね。
 でも、君だってもうこの学校の生徒なんだ。

 その内馴染んでくる筈だよ
 それこそ、もう一つの家みたいになったりね。

[素直で可愛い新しい後輩へ、あれこれ教えていた時
相手から切り出された問い掛けには>>420そう返した。
ここまでのやり取りと、互いの共通点から
編入という周囲との立場の違いのことだと解釈し。
自分の経験からの言葉、先輩として正しい振る舞いを。]

(95) 2018/05/17(Thu) 21時半頃

【人】 記者 イアン

[その一方で、正しくあれなかったこともある
──「どこにいたって同じなんだ。」
自分は弱った後輩に寄り添う立場の筈なのに、
まるでこちらも────かのように、撫でられ>>42
惑う最中に上がる口角、返された内容は>>43
苦いものを胸に与え、舌を鈍らせる。]

 ……疲れているから、そんなことを思うんだよ。

[今日は部屋に帰ろう、と身体を離したのはこちらだった
背負うのは、一晩眠れば解決する易しさではないのだろう。
しかし、何も知らない男にはこれしか言えなかった。
テンプレートに則った、無責任な大人のような一言。
偽物を纏っても中身は何も変わっていない。
思わぬところでそう改めて認識させられた。]*

(96) 2018/05/17(Thu) 21時半頃

【人】 記者 イアン

[寮に残った理由に相槌を打った後、伸ばした手を頭に乗せて緩やかに撫でれば返る抗議
目を細め、微笑ましげに見つめて。]

 子供でいられるのは、幸せなことなんだよ。

[けれどそれは彼の望むことではないだろうから
「ごめんね」と謝罪を続け、その髪を整えてから手を離す。]

 得意な分野を伸ばすのは良い選択だ。
 でも、苦手な方も程々にはしておこうね。
 それで、ロビン君は何処かに行くところだった?一緒に行ってもいいかな。

[先程の返事を拾いつつ、ふと問い掛ける
ここで自分と立ち話を続けるのは本意ではあるまい。
彼に目的があり、拒まないのなら着いていくだろうが、そうでなければ向かうのは談話室か食堂辺り。]*

(106) 2018/05/17(Thu) 22時半頃

[ 主の身体の一部を、口に運ぶ。
 食む、食むと租借は繰り返される。
 しっとりとしたレーズンより強く
 甘い薔薇の香りが、狂わせるように噎せ返り
 動かぬ月が不気味に見下ろしている。

 嗚呼。
 こんな夜。

 美しく咲く《花》を。 ]


 
 
[ この汚い手で触れ
 この汚い指先で咲かせ
 この汚い心で濡らし
 この汚い唇で吸い上げ ]
 
 


 
 
    この手で手折れたら。
 
 


[グラスのサイダーで口を湿せば、それは薔薇の蜜のよう。
 濃密に甘くて、脳を痺れさせるような。

 もう、隣人の香気だけではないとわかっていても、おかしいと思うには遅すぎた。
 月は明るく。
 《花》は鮮やかに。]


[ 悪魔の口から零れ落ちる甘美な詞。

 誰も知らない。
 この穢れた手が何のために花を咲かせるかを。
 好きだから?
 そんな簡単な理由じゃない。

 花は美しく咲き。
 散るよりも、枯れるよりも前に。

 この手で手折るために。 ]


 ………なんて、モリスは考えたことない?

[ 射干玉の黒い点が、モリスを見る。
 甘い毒を嚥下する喉()に、視線を這わせ。 ]

 例えばだけどさ。
 こうやってパンを食うみたいに。
 誰かの喉に唇を這わせてみたいとか。

 奪いたいとか。
 壊したいとか。

[ フ、と。
 いつもと変わらぬ──けれどいつもとは違う──表情で
 帽子の鍔に触れて、笑った。 ]


[ 小夜啼鳥の囁きは、呪いの接吻を甘受した者へも
 それは音のない、凪いだ風に乗り。
 或いはざわざわと囁く、中庭の薔薇の音となり。

 耳をすませば、すまさなくても。

 きっと嫌にも、届くだろう。 ]


 ────なんて?

[ とろり、とろりと、毒が満ちる。 ]*


【人】 記者 イアン

[思ったとおり、彼>>109と自分の考えは重ならない。
それでいいんだ。何も言わずに頷いた。
意思表示を受け話はそこで終わり、
こちらの問いを始めに次のことへと移り変わる。]

 丁度良かった、僕もそうしたいと思っていたんだ。

 あと、ラルフ君がタルトを置いて行ってくれたんだよ
 まだ談話室にあるかな、気が向いたら食べるといい。

[外した視線が落としたままだった本を捉える
拾い上げて、彼を促し食堂を目指して歩き出した。

栞の魚は跳ね主張することもなく
持ち主に忘れられたまま、密やかに床の上。]*

(114) 2018/05/17(Thu) 23時頃

どうかな。

[この手で手折れたら。
 欲望をぽつりと零す声が、他人に聞こえない音とは知らず。
 無意識のうちに繋がった向こうに声を返していた。

 誰かの喉に唇を。
 それそのものは、あまりピンとこない。
 けれど、薔薇に酔う思考回路は、感情の深いところの痛みを引きずり出す。
 壊すのではないけれど。
 奪うのではないけれど。]

うん、――なくは、ない。


 なくはない?
 ───なくはない、か。

[ ふわり、ふわり。
 落ちる声を繰り返すのは、花弁が舞うよう。 ]

 キミの中の、欲望はなに?
 渦巻いている感情は、なに?

 その種芽吹かせて
 美しい《花》を咲かせてよ。

 ねぇ、モリス。


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