25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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…霞。
[彼は目覚めているだろうか。
解らないが、声にしてみる]
/*
ひどいたいみんぐで おちて ごめんな さい (正座。
昨夜本当に申し訳なかったです!
酷いタイミングで寝落ちるとかあり得ない…orz
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― 回想 ― [血塗れた姿の時に刷衛に会うことはあっただろうか。 会うことがあったのなら刷衛の姿を 今までとも、白鳥を討った後とも違う瞳で見つめ、 それから血に染まった太刀は男へと返しただろう。
何か、訊くことがあったのか。
仏間に呼び出された時のことを訊いて、 それに返る答えがあれば少し話したかもしれず。]
[血塗れた時に会えなかったのなら、 太刀は取り上げられることなく未だ高嶺の手元にある。]
(19) 2010/08/08(Sun) 13時頃
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…本郷?
夜光は手筈通り、天満月の傍から話して喰らったが…
[そちらは行けなかったと知るか。]
…すまない。
[其れが総ての答えとなる。
捕えることすら叶わなかった]
私は、無能だな。
[狼として。
人としてなのかもしれないが]
弱い。
[溜息と共に]
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― 庭 ― [あの後使用人に長い間、湯場に閉じ込められた。 丹念に洗い落とされたが血の香は全てまでは消えない。 自室に篭ることを望んだが、そこもまた血に染まった場所。 追い出される形で今は庭の縁側で腕掛けに頬杖つき、 何を求めるわけでもなく、憂いはただ庭を眺めている。]
―――……、
[昨晩は投票どころではなくなっていたようだ。 センターの者に新たに屠られる者はなかったらしく、 しかし人狼に喰われたものはいるらしい。
血塗れた男が今こうして取り押さえられていないのは、 何か人狼の情報を、センターが入手でもしたか。]
(22) 2010/08/08(Sun) 13時頃
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―――…見つかって…しまうなよ…。
[落とされる呟きは、誰に向けたものか。]
(23) 2010/08/08(Sun) 13時頃
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― 庭 ― [上から、遠くから仰ぐだけでしかなかったから 今まで気付かなかったが、よく手入れされた庭だった。 植えられた多くは無頓着な高嶺には知らぬものばかりで、 しかし眼を留める 一つの白い花。 控えめなそれに気付いたのは昨晩その名を聞いたからで]
―――…夢想の花…か…。
[本郷が華月に残していった花の名は、 彼を連想させる常の蓮の名前ではなく。 ―――鷺草。 蓮ではなくて…? 訊いた本郷から答えはその後返ってきていただろうか。]
(28) 2010/08/08(Sun) 13時半頃
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[ゆっくりと憂う黒檀を伏せれば一度は浮かぶ白。 舞うのは共に在る蝶と白鳥…しかしそれは一瞬。
脳裏に点滅するのは赤と白。 腐り落ちた果実から滴る水音は勢いを増して。 雫は叩きつけられ跳ねる…、跳ねる 跳ねる…。
分かたれた一対、鏡合わせの月。 霞月が喰らう獣を宿すのならば、 朧月が宿すは其れと対なる望みを抱く獣。]
[渇望してやまぬ。**]
(29) 2010/08/08(Sun) 13時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2010/08/08(Sun) 14時頃
…彼は、人目のあるところで、派手に発作を起こして倒れたらしい。
それでは流石に、仕損じても仕方なかろう。
[わずかため息が、それに交じるか。]
喰い残しで多少満たせるならば、勝手口横の空の桶の中へ少し…
…そうか。
つまりは運があれに味方したと。
[ぽつりと枇杷の音を聞きながら呟く。
何処かへと届けようとしているような音。
己が最期を約束したものへと届けられるかのように聞こえた]
余り気が多くては、小鳥に喰われても何も弁護してやれん。
大切ならば、きちんと手間をかけて育ててやるが良いよ。
[少しだけ声はわらう。
花主であることを辞めようとしている己が何を言うのかと
そう思えばこそ零れたかすかな自嘲]
気をつけるが…こればかりはわたしの本質故仕方ない。
あちこちに分けて散らさなければ、一人に重ねれば壊してしまう。
雛鳥は…鷹にでも鶴にでもしてみたい。
だから、その前に喰らうわけにはいかぬでね。
随分と重量級の愛をお持ちだことよ。
まあ、私の関わることではないがね。
[小さく吐き出す息が少し震えた。
悲しみでも喜びでもなく。
まるで薬が切れたことに耐える兆候の如く]
…喰らいたい、か?
[今見つかればどうなるかなど、分かりきってはいても。
餓えは耐え切れぬと己も知っている。]
…。
センター飼いの花が。
[とんでもないことをしてくれた。
獣ではない、人による人殺し]
喰らう前に、気が狂いそうだ。
…もう、送ってやるよりほか…ないのだろうか。
[旧く、共に競った友故に…。
言葉に滲むものは伝わってしまうか。]
…どうしてもそれ以外に、手立てがないのなら。
[声は、震える。
何故かはわからないけれど、泣きたい気持ちでいっぱいだった。
できるなら、己の命を代償にしてでも、
こちら側へと呼びもどしてやりたいと男は願うけれど]
[そんな声を、そんな思いを、彼から感じたは久方ぶりか。
彼の…蓮の浄土の舞手を枯らせてから、彼の心も枯れてしまっていたようにみえていたから。]
貴方をこちら側へ呼び戻したは、彼故に…?
…そうかも、知れん。
[一度枯れてしまったのは己の中の蓮の花。
種を蒔けど芽吹かぬのは心の硬いから。
鑢をかけて泥の中で芽吹き。
そしてまた花をと。
今思えば、そういうことだとわかるのだけれど、
結局男が聲にしたのは微かなわらいごえだけ]
[獣ではない。なら人なのだろうか?]
[獣たれ、獣たれ、獣たれ。獣より、獣たれ]
[そうやって、己の人間性を殺し
舞い続けた青年は果たして人なのか?]
[心に不安が過ぎる。
ただ、殺せばよいと彼は習ったのか?
一人でなく二人な理由。
それは、片方が狼に落ちてしまった場合、
その処置もできるか?]
[殺すものの取捨選択][殺す理由、理念]
[そう言ったものは、舞い手の本懐の外]
[望まぬ舞も、
ただ、ただ請われれば舞った舞い手の外。]
[そうして、対が獣に堕ちればまた舞い殺す。]
[それで己が獣に堕ちて、終われるなら、それも道]
懐刀 朧は、メモを貼った。
2010/08/08(Sun) 19時半頃
[また、中空から声が聞こえる。誰?]
……何って……看取って、いる
[小さく鼻を鳴らして。呟く]
[微かな頷きと、静かな嗚咽が
暫く、通信に伝えたあと、小さく呟いた]
……本郷、碧………
……うん、俺が……殺めた。
[呟き返す声は、呆然と
何処か、歩いているのか、足音も聞こえた*]
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