人狼議事


103 善と悪の果実

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[宛がわれた部屋は、ほとんどの調度が失われた屋敷の自室とは今や比べられることもできないほど
それは豪奢に、少女にはうつった。

慣れていないわけではない。
だからこそ

――だからこそ]


[柔らかなシーツに包まれても、灯りのない闇にくるまれても寝入ることができなかったのは
目裏に残る林檎の幻影のせいか。


そうして裸足のまま、ベッドを降りた少女が見るのは
焦がれていたグロリアの笑顔だろうか、
それとも―――       ]


 ― 夜、光の届かない闇の中 ―

[少女は目を瞑る。
闇を味方につけようと、恐れを押し込めようと静かに息をする]

 ………姉様

[掠れた声に気づいて、ナイトテーブルに置かれた水差しからコップに一杯、一気に飲み干して唇を湿らせた。
光が届けば、唇もまた、髪飾りと同じように健康な赤を放っていただろう。
今はただ、闇に沈むのみ]


―深夜・キッチン―

[足音を消すことも、息を殺す事も簡単だ。
僕の体には少し重い扉を開け、軋む音を何とかやり過ごす。]

 さあて。

[林檎を盗むか、それとも。
まずは護身の為にとキッチンへと歩き出す。
カタリ、かたりと探すのは刃物。
この体躯でも扱える程度の、果物ナイフを探して回る。]


[夜の空気は静謐さと冷徹さを含む。
夜着から伸びた細い素足は、床の冷たさに気づかぬまま絨毯に沈んだ。
積み重ねられた枕の横に置いていた、薄紅の褥。
目を覚まさぬように、ゆっくり持ち上げて、細く扉を開ける。

遠くで、何か音がした。
客室と厨房は別の階だろう。
音の発信源は分からずに首をかしげ、そうっと廊下を覗く]


[グロリアの部屋は客室の並びとは階が違っていた。
廊下を進み、階段に足をかけても、よく手入れされた家の、毛足の長い絨毯を進めば、足音は響かなかった]

 ……冒険してるみたい

[つめていた息を吐き出せば、小さな笑い声になって、闇へと消えていった]


[――見つけた。
凶器を服の中へと隠し、笑む。]

 あれを守る鍵は栄光の元にあるでしょうし。
 彼女の元に行くべきか…さて。

[行ったところで通してもらえるとも思えない。
直接、林檎の元に行ってみようか。
辺りを窺いながら、廊下へと出た。]


[たどり着いたグロリアの部屋。
薄紅を持つ両手に力がこもり、慌てて片手を離した。
そのまま扉に向かい、軽く叩く。

一回、二回、三回と]

 …姉様?

[小さな声に応えはなくとも、鍵のない部屋、ゆっくりと扉は開き、そして―――**]


―大広間―

 まずは下調べと行きましょうかね。

[パーティでは近くで見なかったそれ。
さて、と動く足は大広間へ。]

 ………おや?

[そこで気付く。
警備のものは居らず、大広間の扉には鍵もかかっていない。
違和感を感じながらも進むのは壇上。
ひっそりと息を潜めている禁断の果実に手を伸ばした。]


[『善と悪の果実』。
手に取る僕が見るのは、間違いなく『悪』だろう。

『善』など、生きるには必要ない。
偽として『善』を騙り、『悪』を貫かなくては。
この街で生きてなど、いけない。

そんな事を思い立たせるのは、これを手にしているからだろうか。
本当に―――]


 本当に、不思議な果実だ。


[この手に、この体に、その重みを確かめた。]


[警備もなく、鍵も開いていた。
無用心極まりなく、これが贋作でないとも限らない。
けれど、それならそれで本物として扱うのみ。
どうせ本物かどうかなんて、他の誰にも分からぬのだから。]

 これさえ手に入れば、後は何の用も無いんですがね。
 ……さて、どこに隠したものか。

[自室へと持ち帰るにはリスクが高すぎる。
僕はその林檎を、そっとどこかに隠した。]


―翌日・大広間―

 お集まりの皆様も、どうか静粛に。
 昨夜、何か物音などを聞かれた方はいらっしゃいますか?

[そしてふと、少女を見やる。
ナイフを探している間、微かな物音を誰かに聞かれていた可能性は無いわけじゃない。
それを探る言葉に、彼女はなんと返すだろうか。]

 ………貴女は昨夜、どちらに?

[彼女にしか聞こえぬよう、そっと言葉を添えて**]


【人】 双生児 オスカー

―喧騒を後にした、夜の自室―

[室内の灯りは、真鍮の台座に繋がった撥條が
骨格だけの羽根を結んでいるどこか郷愁的なランプシェード。
かちゃりと音を立てて分解される手元の部品。
眼窩に嵌った単眼鏡を、ランプの朧な橙の光に煌かせて
もう何年もそうやってきた手つきで、素早く組み立てる]

禁断の果実か、どんな味がすんだろうな。

[ぺろりと舌で唇をなぞり、せせら笑うような冷笑を刻む。
あの財物はおそらくとんでもない値段で売れるだろう。
さて、どうやって、掠め取ろうか。
備え付けの椅子に腰を下ろし
組んだ足を、鏡のようなテーブルに乗せて。静かに朝を待った]

(13) 2012/09/26(Wed) 07時半頃

【人】 双生児 オスカー

―翌朝―

ん、今、何か……?

[遠くで微かに聞こえた使用人の叫び声。
気になったのは、勿論禁断の果実。
収められていた大広間に向かう心算で、廊下へと出た**]

(14) 2012/09/26(Wed) 07時半頃

双生児 オスカーは、メモを貼った。

2012/09/26(Wed) 07時半頃


 ― 闇に沈む寝室で ―

 姉様…ごめんなさい
 起こしてしまったわね

[扉の開いた音か、廊下から吹き込んだ風のせいか
目を覚ましたグロリアは枕元のナイトランプに手を伸ばした。
柔らかな橙の灯りに照らされたグロリアは、化粧を落としてもその顔立ちに、表情に、内から滲み出る何かを漂わせていた]

 やっとお会いできたのだもの
 入っていいかしら

[許可を得れば、廊下よりも格のあがった絨毯の上を白い足がすべり、今度は音ひとつ立てず扉が閉まる]


[ベッドに浅く腰掛けたグロリアの隣へと促され、両手に薄紅を握り締めたまま慎重に腰かけた。
柔らかなベッドにバランスを崩した軽い身体はグロリアに抱きとめられる。

その心算はなくとも、ささやかな灯りによって床を滑る黒い影は、夜を共にする情の通じた二人のように重なり]

 ね?姉様…

[眠りから覚めたばかりの高い体温は緊張に冷えた身体をあたためてくれた]


 お願いがあるの

[グロリアの表情は、影になって窺うことはできない。
反対に少女の想いは、隠したいものまで全て、グロリアには見えていただろう]

 林檎…ね、私に下さらないかしら、って 思って

[整然とは言えない言葉の粒は、尻つぼみに小さくなり、影の中、きっとこちらを見ているだろう瞳に吸い込まれる。
グロリアは黙って、一回首を振った。
少女が眉尻を下げ、少しく俯くと口を開き]


 ………そうよ、ね

[グロリアの言葉に、少女は神妙に頷いた。
仕方のないことだ、わかりきっていたことだ、そう理解はした。
それでも

それでも。

その瞳に、光の届かない深海の如く濁った水を湛えた瞳に
灯った熱を、グロリアはただ黙って見つめていた]


[子供に対する侮りか、自らへの絶対の自信か。
感情の高ぶりをようやく瞳を隠すことによって抑え、少女はさらに身をよせた。両手をまわし、甘い声で名を呼ぶ]

 姉様… グロリア姉様

[柔らかな胸に頬を埋めた。
どこかねっとりとした、甘い香りを胸いっぱいに吸い込む]

 ずっとこうしていたいわ…

[母への甘えをなぞるように、少女は夢見るように呟いて]


 …―――大好きよ、姉様

[薄紅の褥から放たれた赤い蝶は、身体から細い影を伸ばし羽を広げた。
少女に誘われるまま、グロリアの白い首を目指し




―――やがて、赤い、赤い花が咲き誇る]


 姉様 ねえ、姉様

 ……痛くない?

[蝶は数度羽ばたき、また休む。
此処にとまっていいのだろうか?と首を傾げるように、何度も、何度も。
開いたままのグロリアの口からは、もう何の言葉も出てきはしなかったけれど、それでも少女は念を押すように何度も、何度も蝶を操った]

 …前よりは上手くできたかな、って思うのだけれど
 どうかしら…

[硬い輝きを放っていた赤い蝶は今、
濡れた紅を纏い、悦びの舞を踊る]


 大嫌いよ、姉様

[言葉とは裏腹に、力を失った身体を柔らかく抱きとめて
少しずつ薄くなっていく甘い香りと
濃くなっていく錆びた鉄のような、生々しい香りを思い切り吸い込んだ]

 ……賢い貴女は気づいていたのでしょうね
 けれど…知らないことだってあったのよ

[少女の覚悟も想いも、そしてその狂気に気づけなかった
それがグロリアの、栄光をその身で現していた彼女の命を奪った]


[赤い蝶は、久々の水浴びを終えると満足げに薄紅の褥へと戻っていった。
生命を失ってなお、美しい
――否、だからこそ美しいグロリアの身体をベッドに横たえる。
これだけのことが、幼い少女には一苦労だったが、愛情がなくても、熱に浮かされ赤く染まった少女は、笑みすら浮かべながらグロリアの髪を整えまでした]

 ……姉様 おやすみなさい

[目元に別れの口付けを落とし、ナイトランプを消せば
部屋は再び闇へと沈み、光がなければ赤もまた、輝くことはない]


[真っ赤に染まった夜着と身体を、グロリアの部屋に繋がる浴室で清め、少女は部屋に戻った]

 林檎、は――

 …駄目、眠いわ

[ひとつ、大きく欠伸をすると、幸福な子供の表情を浮かべベッドにもぐり込む。遮る者は、もう何もない。
あとはただ、手を伸ばすだけ。そう信じて―――]


 ― 翌朝、大広間で ―

 ……ずっと寝室にいたわ?

[嘘はついていない。
実際、夢も見ていない。魘されることも、幸せな夢も、何も見なかった。

昨日聞いた音は彼なのだろうか、と思いはすれど、子供が果実を盗むなど、と。自らを棚にあげた思考が先にたつ]

 ……ありがとう

[小さく礼を述べ、手を離すよう言外に促した]


双生児 オスカーは、メモを貼った。

2012/09/26(Wed) 21時頃




嗚呼、永遠など、この世にあるはずもございません。

 


【人】 双生児 オスカー

[廊下を歩くうちに、使用人どもの焦った会話が聞こえてくる。
一つ、善と悪の果実が壇上より失われた。
一つ、狂犬が庭に放たれ、屋敷から出る事は出来ない]

やられた。

[足運びは乱れることなく、分厚い絨毯を叩いて廊下を進む。
ただ、ばりりと音を立てて奥歯を噛み締める感触が在り
莫大な価値を持つ財物に
先に手をつけられた焦燥が表情からは拭えない]

やあ、ミスター。
どうやら大変なことになっているみたいだね。
善と悪の果実が何処かへ行ってしまったんだって。

[昨日の宴で、ペラジーと話していた男を
廊下で見かける>>38と、そう声をかけてみた。
ただ一刻も早く大広間に向かう途中なので、
ほんの軽く、声を掛けるだけに留めたが]

(42) 2012/09/26(Wed) 21時半頃




"――――――…見ていた。"


例えば自室をそっと抜け出した、赤い蝶を携える少女。

例えば人の気配のない大広間、闇夜に紛れた一羽の烏。


"蛇"は警備を誘惑し、甘い甘い毒を盛る。


きっと哀れな被害者は、今朝には何の記憶もない。


舞台さえ整えれば、劇が始まると知っていた。


【人】 双生児 オスカー

[見覚えのある髪色が視界で揺れている]

ああ、そう言えば。

「ただ一拍。溜めた呼気を吐き出せば、
山間の霧が晴れるように
表情から焦燥の色が、徐々に消える」

よう。

[耳朶を撫でるように低く抑えられた声は、
廊下の果て、白いローブの後姿に届くだろうか」

(48) 2012/09/26(Wed) 22時頃

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