256 【突発RP村】胡蝶の夢
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……ハナの残りは部屋に置いてあるぞ。
トレイルが食う分までは、ないかもな。
[まだ“仲間”が誰かに殺されてしまったことなど、気づかずに。]
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嘘だ・・・・・・ 嘘だ、嘘だウソだうそだうそだウソだウソだ! ハナちゃん、なぜ君が襲われなくてはならない!
ははっ、ハハハハハハ、あー、よかった。
これは夢だ。
[明け方、姿の見えない少女を探せば、 誘われるように部屋まで辿り着く。 扉を開ければそこには。
意識の糸がプッツリ切れた。]
(9) 2016/11/16(Wed) 01時頃
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分かった。
ありがとう。
[おぞましい食事の音を聞き届ける、二回目の夜。
人狼の仲間が犠牲に選んだのがハナであることにすら、私は何も感じない。
そして。
トレイルさんの声がいつの間にか聞こえなくなっていたことに、まだ気付かず。]
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[肩の辺りに感触を感じる。 おぼろげに覚醒した意識へ、凍えるような床の冷たさが襲いかかる。]
なぜ、僕はこんなところに?
[目線が床の位置でも、食堂ではないことは一目でわかる。 顔を床に擦り付けるように首を捻れば、心配そうにこちらを見るアイリスの顔があっただろう。 看板娘のきつけで徐々にはっきりし始めた意識であったが、思考を巡らすことはかなわなかった。 よろめきながら立ち上がろうとすれば、視界は自ずとベッドの上の少女を捉えるだろう。]
ハナちゃん?
[立ち上がろうと力を入れた足から、まるで操り人形の糸が切れたように力が抜け落ち、膝をつく。]
アイリス、教えて欲しい。
僕はこの部屋で一体何をしていた?
(60) 2016/11/16(Wed) 13時頃
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トレイルが………殺された。
[かすれた声で、それだけを、ぽつりと伝える。]
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[アイリスに支えられて辛うじて床に手をつけば]
そんな、僕は。
[ やっていない。そんなことするはずもない。 僕が守ると誓ったのに。
怒り狂って目の前の彼女にに掴みかかる、ことはできずに。
ぼんやりとアイリスを見つめた瞳には、吹き消されたランタンのように光はなく。]
僕が人狼なのか。
[口にしてしまえば、それは体中に反響した。]
(82) 2016/11/16(Wed) 19時頃
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[今のランタン屋さんと、トレイルさんの声が重なる。
食べたくなかったけど、食べちゃったあの人。
見ている私には、違いが分からないでいる。]
え?
トレイルさんが?
[聞こえてきた赤い声は、唐突な知らせで。
でも確かに、起きてから姿を見ていない。]
……そっか。
[次々に人が死んでいくこの場所で。
人狼だけは安全なのかもと思っていたけど、そんなわけなかった。
ただそれを知る。
死を悼む感情は、今の私からは抜け落ちている。
それは全てのいのちに等しく。]
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[思い返すは、幼き頃の記憶。 彼の思い出の中には優しい母がいた。 いたずらをして怒られた時も、我が子の反省を読み取れば、頭を撫でてくれた。
そんな母がある日蒸発した。 もう15年も前になるだろうか。 何の前触れもなく、何も痕跡もなく、ただただ消えた。 その日を境に、父は自分へ厳しい態度を取るようになっていたように思う。
母に一体何が起こっていたのか。 もしや、僕が原因だったのではないか。 頭の片隅でホコリを被っていた感覚が、今は彼の思考を支配していた。]
(100) 2016/11/16(Wed) 22時頃
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[なぞかけを解く時にように集中はしていなくとも、普段であればアイリスの言葉にこう質問しただろう。 あなたも、とはどういう意味ですか、と。
ただ、今は複数犯だとか、協力者だとか、そんなものはもはやどうでもよかった。]
美味しい?ハナが?
[人を喰らって幸福を感じるなど、そんなものはもはや人とは呼べないだろう。 ましてや相手は自分が守りたいと願った、幼き少女なのだから。]
何が大丈夫なものか!僕は化け物かもしれないんだぞ! わからない、わからないんだ、もう何も。 アイリス、僕はどうすればいいんだ?
[湧き上がるは怒り。己への怒り。 こんな時でさえ、何も自分では決めることができないのか。]
(102) 2016/11/16(Wed) 22時頃
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[頭の中が混沌としている。 人狼、ハナ、アイリス、自分、林檎。 アイリスの言葉は、僕をどんどん暗闇に沈めていく。]
人と人狼は一緒じゃない。人と人も一緒じゃない。 一緒ではないんだ、僕と一緒にいてはいけないんだ!
[まるで敬虔な信徒のような言葉を紡ぐアイリスに、喚くように話続ける。]
(108) 2016/11/16(Wed) 22時半頃
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……寂しくなるな。
[彼女の淡々とした返事はいつものこと。
気にせず、自分の気持ちをこぼす。]
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ハナちゃんとの子ども? 一緒に子どもを作る?
[突拍子のない質問に、一時的に混沌は混乱に変わる。 子どもはコウノトリが運んでくる、なんてお話が絵空ごとであることぐらいこの男でも知っている。 あの商人は、彼の知らない世界をたくさん知っていた。そしてそれを酒の肴にしながら彼をからかうのだ。 子どものできかたも、そんな肴の一つだったと思う。]
アイリス、君は一体何を言っているんです? そんなこと、今はもう無理に決まっているじゃないか。
[死んだ人間に子どもは作れない。 アイリスがその前提をきっかり半転させているなど、誰が想像できようか。]
(111) 2016/11/16(Wed) 23時頃
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もういい、やめてくれ!
[極限まで追い込まれると、人はすがれるものならなんでもすがる。 すがれるものがなかったら、後は壊れていくだけだ。 男はアイリスを置き去りに、自室へと走った。 手に取るべきものがある。 鍛冶師であった父から褒めてもらえた最初で最後の作品。
熱した鉄を打つための槌。 家を飛び出した時も、放浪の時も、手放さなかった。 今は無用の長物とかした宝物。
狂乱の炎がともった瞳は、人が大勢集まっているだろう食堂への道だけを見つめて。]
(120) 2016/11/16(Wed) 23時半頃
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[槌を引きずるように食堂へ現れた男は、人々の目にはどのように映っただろうか。 狂気に奔った人間か、はたまた人とは違う化け物か。]
皆さんに決めていただきだい。
[男は静かに、しかしはっきりと話し始める。 いつものように、委ねる問いを。]
僕は人狼かもしれないのです。 だが、わからない。もう何もわからないのです。 だから、決めて欲しい。
僕のはらわたを引きずりだし、ハナちゃんだったものがあるかを確認するか、
ここにいる、僕が決して疑えない人以外を、僕がこの槌で殺しつくすか。
さぁ、決めてください。
[男の表情は悲しくも安らかであったか。]
(121) 2016/11/16(Wed) 23時半頃
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[自警団の男はかくも冷静だ。 これから罪を犯そうとする人でも、彼の言葉に我を取り戻すことはあるだろう。 だが、理性の留め具が外れたこの男に、もはや理論は関係ない。]
ハナちゃんを殺した人狼を許せるでしょうか?
[男は首を横に振る。]
ジェフさん、あなたは誰が人狼か知っているのですか? 知っているのであれば、僕はそいつを殺すでしょう。 知らないのであれば、疑わしきを削るしかないのです。 もちろん、それが僕自身だとしても。
(130) 2016/11/16(Wed) 23時半頃
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[外套から一冊の手記を取り出すと、テーブルの上へそっと置く。 ローズマリーとケヴィンの姿を捉えれば、少し安堵の顔を浮かべた。]
ローズマリーさん、ケヴィンさん、僕はあなたたちを信頼している。
[初めて神に祈りたい。この二人の無事を。]
(136) 2016/11/17(Thu) 00時頃
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[一人食堂を出てハナの遺体を探す。
まだ階段にオーレリアはいただろうか。
ローズマリーにトレイルが人狼だと伝えたのは彼女か、と昨日疑念に思ったことを思い出す。
その白い肌を見て、こくり、と喉が鳴った。]
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[ケヴィンの口から、人狼という言葉を聞けば、きっと胸を撫で下ろしただろう。]
―――あなたも人狼なの?
[アイリスの言葉が蘇ってくる。 キャサリンの言葉がたしかであるならば。]
アイリス、あなたも、というのは一体・・・・・・
[ポツリと呟くような言葉は、誰かの耳へ届いたか。]
(139) 2016/11/17(Thu) 00時頃
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