261 甘き死よ、来たれ
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[最期の芸の観客は桜だけとなったのだろうか 戸川がそこに現れたのは、彼女が息絶えた後。泥に咲くしゃれこうべ>>6:33その前に屈み込んで見下ろす。 無感情とは言いがたい、寂しげな表情で。]
また誰か死んじゃったんだ。
あなたは、誰だったんだろう……?
[その答えは生きている時も持ち合わせていなかったとは、知る由も無いことだ。 その意図がどうであれ戸川を家族だと肯定した道化。 元の人間と認識出来ない姿の死体、そして戸川自身が死しており。 彼女との記憶は忘却される理由が無い。道化は戸川に忘れられなかった唯一の家族とも言えるのだ。]
(0) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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[それは彼女にとってはきっと意味のないことで、穴だらけの記憶を持つ戸川にとっては大きなことだ。]
お花見……
[何者と知れぬしゃれこうべからずれた視線は傍らの桜を見上げる。 薄紅を纏う大樹は一体この数ヵ月で何人の死を見送ってきたのだろう。 今の戸川はそんな感傷的なことを考える頭は無いけれど、呟いたのはさて、忘れた筈のみょんこという女との約束に関係しているが。]
……お花見、出来なかった。
(1) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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嘘つき。
[吹いた風は春の訪れを乗せて、 実体を持たない青年にはらり舞い落ちるひとひら。]
(2) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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みょんこさん
[そう、死した今、結局自己防衛など意味の無かった今。 忘れたままであったのは、思い出さずに死んだからだ。
唇を噛んで目を伏せる仕草、知らない女の死に対してとは思えないもの。
予兆はあった。 幽霊の女達の名前への反応に、生きていた時と類似した言葉を口にした時、藍とのやり取りにデジャブを覚えた時。 鍵穴に差し込んだ鍵は、後は回すだけ。]
(3) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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恵都ちゃん
メリーさん……藍さん
[ぽつりぽつり落ちる、戸川が死を知って忘れていた女達の名前。 そう、決して関わりが無かったわけではない彼女ら。 記憶と共に感情も戻ってきたのだろうか。 今更に悲しみを覚えても、何にも変わらないけれど。]
(4) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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……ルリちゃん
[最後に口にした名前は、もう何ヵ月も前に死んだ戸川の恋人だった女の名前だ。 空野 瑠璃。戸川が忘れたことによって、瑠璃を覚えているものは生者に誰もいなくなっていた。]
(5) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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やっと会えたね。
(6) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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[振り向いた戸川の瞳に映る女の姿
それは“私”だ。
私は空野瑠璃。忘れ去られて魂すら形を持てなくなっていた女。 壊れていく恋人の姿をただ見ていることしか出来なかった女。]
「ルリちゃん」
[涙も枯れ果てていた戸川の泣き笑うような表情。本当に心は戻ったらしい。 けれどその呼び方は私たちが小学生の頃のものだ。それに、やはり振る舞いが幼い。 ずっと戸川を冷静に観察していた私には分かる、精神は結局戻らなかったのだろう。]
(7) miseria 2016/12/20(Tue) 01時半頃
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[やはりどこか少女のような戸川と、ただ見つめる私。 二人の出会いは戸川が私の苗字を間違えたことからだった 空野と書いてからの。冷たいと書いてレイ。二人のどこか珍しい名前。
この災害で戸川が空っぽになり、私はこうも冷たくなった。皮肉なことだ。
彼は再会に色々な感情が押し寄せてきているだろう。けれど私は今の戸川を受け入れない。 謝ってきなさい。あなたに忘れられて拗ねて怒ってくれた人に。
その背中を押した。*]
(8) miseria 2016/12/20(Tue) 02時頃
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わっ……
[ルリちゃんに背中を押された先、駆け寄る姿はみょんこさんのもの>>17 なんてタイミングだろうか。目を丸くした後、ふっと笑った。 その呼び方。あなたを忘れたぼくはただおかしく感じただけだった。 でも今は違うんだ。]
ふふ、また会った ……みょんみょんみょんこさん?
[ほら、本当の初めましての時みたい。こんなにも懐かしい。
舞台装置が回るみたいに流転する景色、図書館だった廃墟の前。 一緒に絵本を見た。生きてる二人の最後の語らいの場所。]
(18) miseria 2016/12/20(Tue) 16時半頃
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[二人は病から解き放たれ、あの絵本達は南シェルターに転がって。 何もかもが元通りではないけれど。]
あなたのイザナミには会えた?
[この場所でのやり取りを思い出しながらそう問い掛け、小柄な姿を目に首を傾げる。 さて答えはどうだったか。どちらにしてもぼくはそれだけで彼女に背を向けない。 言うべきことは他にもあるのだから。]
……忘れてしまってごめんなさい。
生きているぼくは、死んだ人を忘れてしまう状態にありました。 みょんこさんを忘れたのも、そのせいです。
[それはおかしなぼくに優しくしてくれたみょんこさんに対して本当に失礼なことだったんだ。 あの時そっぽを向いたのも当然のことだったんだ。 今まで誰にも教えなかった事実を告げ、頭を下げる。*]
(19) miseria 2016/12/20(Tue) 16時半頃
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[ぺしっと肩を叩かれた>>20その細やかすぎる痛みはそっぽを向かれるよりずっと優しいもので ぼくは密かに安堵していたんだ。 拗ねられた時に記憶が無い癖に必死で話し掛けたのは、 短い間でも何か名前を付けるものではなくても、みょんこさんだって大切な人だったからだと思う。]
そっか。 じゃあちゃんと会わなきゃね。
[頷き相槌を打つ。 二人の再会をぼくが目にすることは無いだろう。だから、それが為されるのかどんな形なのかは知る由も無い。 けれど、あの絵本のように離ればなれで終わる必要はないと思う。 この世界は誰かの空想の中にある物語ではなく、現実なんだ。]
(23) miseria 2016/12/20(Tue) 18時頃
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大人気ない?
んん、……ぼくは、大人気ないみょんこさんでもいいと思うよ。
[ぽつり、向けられた言葉>>21を繰り返し片眉を上げる。 そうかな?ぼくは恋人すら忘れていた酷い奴だから、そんな奴に対しては当然の態度だと思った。 でも、本人がそう言うのなら。 少し変わっていて大人気ないみょんこさんを肯定しよう。]
いいんだよ。 お花見が無くなったのが嫌だったんじゃないよ。 みょんこさんが死んじゃったのが悲しかったんだよ。
だから、いいの。
[気不味げな小さな声。 そんなのあなたにはどうしようもないことじゃない、心に浮かんだ呟きは生きていた頃のぼくなのだろうか。 確かに、そうなんだろう。 けれど、本来は人の死とは事実だけで割り切れるものであるべきじゃないんだ。 両手を後ろで組んで、そんな風になる必要はないんだって伝えようと笑いかけた。]
(24) miseria 2016/12/20(Tue) 18時頃
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会えたよ。
[見上げるみょんこさんと視線が交わる。 返された問い>>22に目を細め、簡潔な答えに躊躇いは無かった。]
ぼくのイザナミは、振り返らなきゃ会えないところにいたのです。
[それはずっと背中で見守っていてくれた恋人のことでもあったし、 無くしたふりをして閉じ込めていた過去の記憶と感情のことでもあったんだ。]
辛いことも沢山思い出したけれど、 今は幸せです。
[笑う表情はいつもみたいに見えたでしょうね、けれど今までと違うのです。 誕生日も病魔がもたらす死も拒絶した空っぽは満たされたのです。]
(25) miseria 2016/12/20(Tue) 18時頃
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でももっと生きていたら、 お花見だって出来たし、みょんこさんがみょんこさんになった話とか、聞けたかな。
[後者は彼女が話すかどうか決めることだけど。 そんな未来もあったのかなってもしもの話。]
ちょっとだけ残念だね。
[これは自分で選択した時には無かった筈の後悔、未練だろうか。 死んでからそんな感情を持つなんて。密やかに笑みに苦さが混じる。
さて。 いつ終わるか分からない死者の時間。素敵なお姉さんをぼくが独占するわけにはいかないだろう。 仄かな寂しさを胸に、一歩後ろへ下がる。]
(26) miseria 2016/12/20(Tue) 18時半頃
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あのね。
みょんこさんはぼくの一番上の姉さんに似ていたんだよ。
[初めて会った時には姉はもう死んでいたけれど。 随分と懐いていたのは覚えていない筈の面影を、優しいみょんこさんに重ねていたというのもあるのかもしれない。]
イザナミのところに、妹さんのところに、行ってね。
[けれどそれはみょんこさんはぼくの姉さんではないということだ。 それは今更考えなくても聴こえていた聲だけで明らかなこと。 また一歩、下がる。]
後悔しないで、どうか幸せに。
[大きく大きく、あなたが知るれいそのままの仕草で手を振りながら ぼくの姿は、解けるようにみょんこさんの前から消えた。*]
(27) miseria 2016/12/20(Tue) 18時半頃
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める、ひさしぶり!
[彼女に背中から抱きついて、晴れやかな声で再会を喜びます。
桜と、紫陽花と、秋桜と。
仲良く寄り添う花々に、君影草が仲間入りするのは、きっとそう遠くない未来*]
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ねえ。 イザナギとイザナミが離れ離れになった世界は、もう終わるだけなのかな?
[再び戻って来たこの場所、奈落へ向けて無造作に放り出した足を揺らしながら ぼくは隣の女の子に問い掛けた。
ここは滅びた文明の名残が見当たらない 自然のまま、空に近い場所。
返るのは沈黙だけ。何かを期待していたわけじゃない、それは当然と知っている。 ぼくの恋人は生まれつき声を持っていなかった。
今ならこう思えるんだ。 死を選ぶまでの短い時間、聴こえない筈の音を聞き取っていたのは 彼女の聲を聴いてみたかったからなんじゃないかって。
この世界はお話の中には無いけれど、そのほうが幻聴で片付けるより素敵でしょう?]
(34) miseria 2016/12/21(Wed) 17時頃
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そうだね。 そんなの、分かるわけないよね。
[こちらへ向けて緩く首を傾ける様子にふっと笑った。 そう、分かるわけがないんだ。 ぼく達は終わった。まだ終わっていない彼等と交わることも、全てを見届けることもない。 それは死者に対しても一緒。
小さな呟き>>29は確かに彼女に届いていたし、 わたわたとした様子>30の意味を今のぼくはちゃんと理解出来る。
けれど、あの人とぼくの還る場所は違う。 互いは互いの大切な魂の傍へ。
おわります。 ここでほんとうに、ぼくのすべてはおわり。 二人で、終わります。]
(35) miseria 2016/12/21(Wed) 17時頃
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ねえ、でもさ。 気が遠くなるくらいの時間が掛かっても、元通りになったら素敵だね?
[もう滅びるだけ、それが当たり前で何かを思う必要もない。 そう考えていたぼくがこう口にするのは、最期の大きな変化だったのかもしれない。
彼女はどんな顔をして何を思ったのか、抱き合っていては分からなかった。
二人の躰が、傾いてゆく。]
(36) miseria 2016/12/21(Wed) 17時頃
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[抱き合ったまま墜ちていく男女 二人は岩に叩き付けられることも、海に沈むこともなく
朝焼けの中光の粒子と化して、幻のように消えていった。
その光景を見下ろしていた空は 男が焦がれた色、女が名前とした色。
雲一つ無く、美しかった。*]
(37) miseria 2016/12/21(Wed) 17時半頃
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