52 薔薇恋獄
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[ 雷が降った瞬間、蛍紫には見えただろうか ]
[ 楓馬を連れていく女の後ろ姿 ]
[ それは日向(ひゅうが)のものか日向(ひなた)のものか ]
[ *後ろ姿だけで判別するのは難しいだろう* ]
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――……ぅッ
[そして、見守っていた。見守っていて、 見ていた中、
珀の姿が、耀の手の中から消える。]
――……ぁ
[さすがに、まともに見た後は、目を丸くして…。]
(3) 2011/05/21(Sat) 00時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/05/21(Sat) 00時半頃
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[どれくらいの時間が流れただろう。 はっと思考を蘇らせる。]
くっ…… ――………甲斐……今のも、 そいつが、攫ったのか?
[まずは甲斐に問う。 甲斐はどんな様子だろうか。いずれにせよ、まだ無事な生徒は、戻さなくてはならない。]
(22) 2011/05/21(Sat) 00時半頃
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うん、ともかく、戻るぞ。
[甲斐の珀への叫び、耀の放心した様子に、苦々しく眉を寄せながらも、 強くなる雨に、言葉を吐き出した。]
耀を運ばないと…。
[ちらと甲斐をそこで見るが、甲斐の手は耀には伸びない。それが、また、眉を寄せる原因となったけど…。]
耀、立とうか?
[そして、耀に声をかける。 反応がなくても、立ち上がらせようと試みる。]
(40) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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――……楓馬
莫迦野郎
なんで、謝ったんだ。
謝るのは、俺の方だ。
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――……
[>>44 耀は反応しない。だけど、そのままにはしておけない。 その小柄な身体、何とか肩に手を回して…。]
甲斐……
[>>46そんな耀にあえぐような声で問いかけをする甲斐につきり、何か痛んだ。]
手伝ってくれ。
[でも、どうしようもなく、そう甲斐に告げた。 そして、耀を二人で抱え、屋敷に戻っていく。]
――……
[そして、屋敷に辿りついたら、いるものに助けを求めるだろう。]
(50) 2011/05/21(Sat) 01時半頃
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――……文先生……みんな、 さっき、
珀が消えた。
[駆けつけてくれようとする面子が外に出る前に、玄関にはたどり着いただろう。 そして、青い顔で、そう、告げる。]
(52) 2011/05/21(Sat) 01時半頃
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[ 思いを、受け取っていた ]
[ 彼の思いを ]
『…………ごめんなさい』
『手を……心を繋いでいないと』
『わたしは二人一緒には連れていけないの』
[ 無表情の謝罪 ]
[ それは何処で為されるのか ]
[ きっとそれは女と彼らが、初めて言葉を交わしたあの場所で ]
『……伝えて、おけばよかった』
『ごめんなさい』
[ 女は蛍紫を探してゆらり、ふらり ]
[ 彼が落ち着いた頃を見計らって、蛍紫の前に再び姿を見せるだろう ]
[ *楓馬に伝えきれなかった、もう半分の事実を伝えに* ]
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[屋敷につけば、まずは耀を出てきた面子には頼む。 力なく、そして、放心している耀…。]
甲斐…お前は大丈夫か……って
[そうでも、あきらかに大丈夫ではなさそうだった。 甲斐の腕は掴み…受け取ったタオルで、ガスガスとその頭を拭く。]
耀、頼みます。
[そして、茫然とする甲斐を連れて、風呂、と面子には告げた。**]
(62) 2011/05/21(Sat) 01時半頃
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― 1F風呂 ―
[けーまより先に風呂に到着してしまった。だからけーまのことは知らない。 でも、今は、とりあえず甲斐をなんとかしなきゃと思う。]
甲斐、服脱いで待ってろ。とってくるから着替え。
[浴室でそう声をかけ、急いで部屋に戻り、とりあえず、窓は閉め、適当に自分と甲斐の荷物から着替えとタオルをとって戻る。]
って、お前、早く脱げよ。
[やっぱり茫然とまだしていただろうか。 早く脱げと言って、今度は中に入り、勢いよく湯を張り始めた。そして、戻り、甲斐を見る。 まだ脱いでなかったら、そこで手伝いはじめるだろう。]
いいから、とりあえず、身体あっためてくれ…。
[どんな目をしてただろう。とにかく、頭を撫で、シャツのボタンは外しはじめた。]
(86) 2011/05/21(Sat) 09時頃
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[足がつきりと痛んだ時、さっき、文先生から言われた言葉を思い出す。
一度深く、息を吐くけれども。]
甲斐、珀は攫われたんだろう? なら、無事だ。
取り返す。大丈夫だ。
[根拠もなくそう言って、甲斐がちゃんと服を脱げば風呂場に促し、まだ張ってる途中の湯に浸かれと命じた。**]
(88) 2011/05/21(Sat) 09時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/05/21(Sat) 09時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/05/21(Sat) 16時頃
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>>95
[甲斐が服を脱いでしまってから、風呂場においやろうとしたとき、当たり前のように甲斐が首を傾げ、自分の服に手を伸ばしてきた。]
あ……ええと、このまま背中流してやる、じゃ駄目か?
[つい、そう訊いてしまった。多分、おそらく返事はNOだろう。 そう、わかっていたけれども、実はそれに抵抗がややあるのは、 やっぱりどうしても、自分は男も、そういう対象とみてしまう癖がついているわけで。 これは、隠してはきていることだけど…。
いや、隠さなくちゃ、とできるだけ冷静な振りをして、自分で脱ぐ、と手を押し返した。]
いいから、入ってろ。
[甲斐がしばらくあったまった後に、遅れてやけにしっかり腰にタオルを巻いて現れるだろう。目線を逸らしながら。]
つか、他に濡れてる奴もいるから早く洗うぞ。
[そして、湯船には浸かろうなどもちろんせず、シャワーのコックを捻る。]
(134) 2011/05/21(Sat) 16時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/05/21(Sat) 16時半頃
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>>140 は?
[ざばっと風呂からあがる甲斐にまともに変な声を出した。]
や、いい。いいから。
[そして、シャワーをざーーーっと浴びたあと、もう終了というようなジェスチャーをする。 目は逸らしつつ…。]
(141) 2011/05/21(Sat) 17時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/05/21(Sat) 17時半頃
セシルは、何かめっちゃ戦慄したが、すごく耐えた。くぅ
2011/05/21(Sat) 18時頃
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〜〜〜〜〜〜っ
[とりあえず、駄目な反応してしまいそうになるのは必死で耐えた。本当に、情けない。ちょっとこれは毎回のちに落ち込むのだけれども、むしろまだ若いのだからしょうがないといえばそうだったけれど、
でも、それどころじゃないのはよくわかっているわけで。
洗い終わったあと、満足そうな顔をする甲斐を振り返るも、その目に光はともらず、その理由…。
幼馴染、そして、珀が残した言葉…。 それを考えると、なぜか、胸が痛くなる。
きっと、それは…。]
甲斐……お前、も、珀のこと、好きだったんだな。
[少し落ち着けば、そう、ぽつり漏らす。 そして、あがろう、と立ち上がる。]
(147) 2011/05/21(Sat) 18時半頃
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……?
[俺は……で止まったのが気になった。 そして、ああ、そうか、と思う。
きっと、耀のことも好きなのだ。 あの、あの頃の俺のように……。
二人とも好きで、で、二人とも傷つけて、 そして、そのまま
]
(150) 2011/05/21(Sat) 19時半頃
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[風呂からあがって、やっぱり生成りのジャージに手早く着替える。 洗濯は、まとめてするぞと、ランドリーに立ち寄っただろう。 洗濯機に洗濯物を突っ込む最中も、甲斐と耀と珀のことと己の過去を少し、ダブらせながら…。]
一旦部屋に戻る。お前はそこで休め。
[部屋に行くように言って歩き出す。 その入り口につけば、ふと………。]
二人を同時に好きになるのは、
駄目だぞ。
[ちらと、見ながらそう呟いて、入り口の戸に手をかける。]
(152) 2011/05/21(Sat) 19時半頃
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― 自室の和室 ― >>104>>152 [そして、扉を開けた時、 そこに冷たい空気を感じた。
窓はさっき閉めたはずで……]
――……ッ
[それは、この世のものならぬ女、と。 その姿を、見た。]
(155) 2011/05/21(Sat) 20時半頃
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セシルは、>>159 部屋の戸を開ける前に聴こえた言葉にも目を丸くしてたが・・・。
2011/05/21(Sat) 20時半頃
[ 日向(ひなた)、という問いに女は頷く ]
『そう。――さっき、現状の半分を楓馬には話したのだけど』
『楓馬からはどこまで聞いているかしら』
[ 短い、問いかけ ]
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>>159
――……ぇ?
[そして、戸をあけて、女の姿にも同時に驚いていると、甲斐からは肩を押され壁に押し付けられる。
またそれにも驚いて、目をひたすら瞬かせた。]
――……ッ
[テーピングを外してしまった足もずきん、と痛んだ。]
(165) 2011/05/21(Sat) 20時半頃
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甲斐?
[そして、甲斐が明らかに、その女と話している、気がした。 茫然と立ち尽くして、その両方を交互に見る。]
お前、いや、あいつ、何言ってる? 珀は…?他の連中はどうなんだ?
[それは、自分には聴こえない、 だから、くそっと一度毒づいて、甲斐に聞く。 訊くけれども…。]
(166) 2011/05/21(Sat) 20時半頃
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『……そう』
『もっと早く、伝えに来るべきだったみたいね』
『ごめんなさい』
[ 一度、言葉を切って ]
『無事よ』
『これまでに消えた人たちも、皆無事』
『寧ろ危険なのは、今ここにいるあなた達のほう』
『もうすぐ、わたし(ひなた)の中のわたし(ひゅうが)が』
『あなた達に牙を剥く』
『――驚かないのね、この人』
[ 士朗に対する感想を、ぽつり ]
『傍からみたら幽霊がいて』
『それに向かってあなたが一人話しかけているだけのはずなのに』
『この人も、わたしと話せないだけで幽霊慣れしているのかしら』
セシルは、ディーン・・・甲斐から後まわしにされて、口を尖らすも黙り込む。
2011/05/21(Sat) 21時頃
『…………一応、まだ手段はあるわ』
[ 言葉をたどたどしく紡ぐ ]
『普段のわたしは嫉妬や悲しみを見つけたら』
『直ぐに日向(ひゅうが)に全てを乗っ取られてしまう』
『そして悲しみにくれる魂を奪って』
『恋獄(ここ)に縫い止めてしまう』
『今回はそれがない』
『あなた達がわたし"達"に優しくして、宥めてくれたから』
『幾分か時間の猶予ができている』
『この猶予の間に、全員を此処から逃がすことができればわたし(ひなた)の勝ち』
『――間に合わなければ、薔薇恋獄の主――日向(ひゅうが)の勝ち』
『今は、そういう状態』
『日向(ひゅうが)は絶望や、失恋の悲しみに応じて力を強くする』
『日向(わたし)は恋の安らぎや幸福があれば、日向(ひゅうが)を抑えることができる』
『もし、あなたに好きな人がいるのなら』
『その手を離さないで』
『他の人も』
『繋いだ手を、絆を、信じて』
『それが、あなたにできること』
『もっと早く伝えておけば』
『わたし、楓馬と蛍紫を一緒に助けられたかもしれない』
『……ごめんなさい』
[ ぽつり ]
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――……
[正直、女の霊と世間話をしているかのような甲斐の態度に、きょとんとしている。 まだ、長く話すようであれば、しょうがないので、畳に座って、机の上に置いてあったまだ食べてないマドレーヌを弄ってみたり。]
(180) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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セシルは、幽霊と目があったので、びくぅっとしつつ、ぷいっとされたので、片眉あげつつ
2011/05/21(Sat) 21時半頃
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