180 FESを迎えし戦場-漆黒たる年代記-
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――むにゃ?
[何か、聞こえた気がする。]
――…
――……… ……すぅ
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―英雄界/議事堂-フェデラル・ホール―
[笑う小鳥は微かに眉を寄せる。]
≫ナノマシン再生速度低下 ≫再生速度94%
[身体を構成する群体《ナノマシン》の動作が微かに鈍い感覚。 通常時、群体の増殖や運動により僅かに発生する熱を熱源にエネルギーを賄っており、外部補給なしに驚異的な再生力を保持している。 だが、消費が増えれば必ず無理が出る。]
(3) 2014/06/10(Tue) 21時半頃
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あの時のか。 惜しいな、私単独ならば殺せたかもしれぬのに。
[居ない相手に対し半ば挑発めいて呟く。 群体は痛みも疲労も、何も感じない。
だが、魔皇《ゼロ》から一撃は、確実に消耗《ダメージ》を残していた。]
(4) 2014/06/10(Tue) 21時半頃
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……そういえば。 魔皇(アレ)の呼び出していた化け物どもの気配がないが。
[思案は数瞬。 胸赤鳥は扉を開き――。]
(5) 2014/06/10(Tue) 21時半頃
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―ブラッド・ダーク・バビロン帝國・王宮―
[主と入れ違いに胸赤鳥は舞い降りる。
ヴィルセレナ宮殿。 黒と金を基調とした其処は悪趣味にならぬ絶妙な意匠と配色により、その荘厳さを際立たせている。
其処に降り立つ小鳥は悠々貴族然と。 住人に混じっても違和がなく周囲を見渡した。]
(6) 2014/06/10(Tue) 21時半頃
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[堂々と勝手知ったといった風情で。 何処かざわついた雰囲気の宮殿の廊下を歩いていく。
やがて辿り着くのは騒ぎの中央。 蒼天の暗黒拳王《ブルーヘヴンズ・ダークナックル》をはじめとした多くの配下を従え、侵入者へと対していた皇帝の元。]
(20) 2014/06/10(Tue) 22時半頃
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――此処の主とお見受けしますが。
[胸赤鳥は高く澄んだ声で呼びかける。 わざとらしくも嫣然とした笑顔で。]
居城へと迷い込んでしまった愚かな小鳥の問いに。 寛大な心を持って答えて頂きたい。
これなるものをお持ちの方は?
[差し出した掌の上。 赤い蕾が生まれ、花開く。 その花弁に包まれるようにしてあったのはふたつの『欠片』。]
(21) 2014/06/10(Tue) 22時半頃
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皇帝陛下でしたか。 これこれはご無礼をお許しください。
[皇帝の名乗り>>26に改めて深々と一礼をする。]
……誰もご存じないようで。 それは残念。
[この場に居る帝国の人間は誰も知らぬという事にも。 にこやかな笑みも声音は変わらずにいたが。]
(39) 2014/06/10(Tue) 23時頃
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――ほう。
[皇弟だというエリアスという名>>28に、微かに悪意と血の気配が香る。
例え今でなくともこの兄弟は争う。 少なくとも弟の方には兄への明らかな悪意がある。
そんな確信めいた予感に、笑みは深まる。]
(40) 2014/06/10(Tue) 23時頃
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……さて。
[価値を本当に知らぬのか、鎌掛けか。 集める理由を問う皇帝>>32に首を傾ける。]
小鳥は光物を好むものですから。
[分かりやすく誤魔化して、花を握り潰す。 散った花弁は床に落ちるよりも早く塵と化し。 開いた掌の上にはもう『欠片』の姿はない。]
(41) 2014/06/10(Tue) 23時頃
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[くろがねの希械を蹴りつけた際に、感じる物があったようで]
うん……?
これかしら。さっきからの。
[何かノイズらしい物の発生源は。]
もっと叩けば調子良くなるかしらね。
[古くなった電化製品感覚。]
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…………。
[返り血煌めく目は一瞬。 皇帝>>48に挑むような、探るような色を宿す。]
お心遣いありがとうございます。
ええ、本当に。 いつの間にか紛れ込むものですから。 もし、先に見つけたならば是非この私に。
[その色もすぐに笑顔の下に隠れた。]
(50) 2014/06/10(Tue) 23時半頃
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そういえば、もう一つ。 『アレ』についてはご存知かな?
[踵を返しかけた胸赤鳥は振り返り。 今度は半ば試すように笑んだ。]
(51) 2014/06/10(Tue) 23時半頃
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…………そうか。
[意地悪い笑みと共に告げられる言葉>>53に。 向けた視線は睨むように笑うもの。]
ならば渡して貰おうか。
[――――ばさっ 広がる翼が微かに『銀』を纏う。 散らばる羽根が《悪意》を周囲をばら撒き。 同時に、共鳴するだろう力《欠片》を探す。]
(64) 2014/06/11(Wed) 00時頃
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そう、世界を救う『アレ』だ。
[気紛れに下出に出た仮面は外し、皇帝>>55へと頷く。]
幾ら苗木《セカイ》を間引き続けようとも。 病《滅び》とは広がっていくもの。
だから『アレ』が必要で。 私には『欠片』が必要だ。
……多くの滅びの先に得るものを。 苛烈な希望《アッシュ・リバージング・ホープ》とはよく言ったものだ。
[視線は欠伸をする男>>61へと注がれる。]
(68) 2014/06/11(Wed) 00時頃
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なるほど。
[男>>72を見る目を細める。 今回、共鳴して感じた『欠片』の気配は"ふたつ"。]
確かに此処にもあるようだ。
そしてもうひとつ。 随分と離れている気配《イメージ》だが貴様の世界か。
(79) 2014/06/11(Wed) 01時頃
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[あの時、告げられた言葉に。]
…………。
[笑い《囀り》ながら。
バラバラでぐちゃぐちゃの。
《悪意》によって纏め上げられた群体の"意志"に過ったものは纏まらず。]
……何に変えても
[否定も肯定も返さなかった。]
[そして今。]
我が主……?
[『欠片』の共鳴先に主の気配を感じた気がした。]
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……ふ。
貴様がなにを狙おうと私は一向に構わん。 最善を見計らい悪意を振るうがいい。
だが愚かな猟師は小鳥に啄まれ血に染め上げてやろう。
だが、まずは――。
[羽ばたき風を起こす。 その風の治まる短い間に胸赤鳥はマントを翻し、歩き出していた。**]
(80) 2014/06/11(Wed) 01時頃
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――――――・・・。
見逃してくるよなぁ、皇帝陛下様?
[去り際に男は細く笑んだ。]
…ん。
[ロビンの呼びかけに、僅か首を傾いだ。
どうしたのかと考える少しの間。結局、]
どうした?
[問い返す形となった]
無論だ、そなたにはこんな所でダメージを受けてもらっては困るのだからな。
[帝國皇帝としての顔とは別の顔。
“こちら側”で動く際の協力者はこれ以上欠けてもらっては困るのだから。]
そちらに『欠片』の気配を感じた。
[あるいは逆。
主の元へと"ふたつめ"が渡されたからこそ。
世界を隔てても『共鳴』を感じ取れたのか。]
[それから、暫しの沈黙。
群体は迷い、哂うようにざわつき。
"最優先事項"を選択する。]
それは、我が主が持つべきものではない。
我が主の手には。
模造品ではなく真正品を。
例えそれが、どんなに苛烈な希望《アッシュ・リバージング・ホープ》であろうと。
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―ブラッド・ダーク・バビロン帝國・王宮―
[男>>82もまた撤退をする。 溢れる水の気配と投げられた言葉に。]
……必要ない。
[胸赤鳥は不敵に笑って返した。]
(115) 2014/06/11(Wed) 19時頃
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―玉座の間―
[大仰な扉を開け放ち、足を踏み入れた其処には人の姿があった。 まるで病であるように痩せて顔色が悪く。 その頭上には皇帝と同じ高貴なる色《銀》を戴いていた。]
……その"力"を持ちながら滅びを黙殺するか。 独りで死ねばいいものを。
["名"を聞いた時よりもはっきりとした悪意の気配。 これは話に出た皇弟だと、小鳥は反射的に哂い。]
それを譲って貰おうか。
[その白い手の中の『欠片』を示す。]
(116) 2014/06/11(Wed) 19時頃
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『これは、鍵の欠片。いえ。
力ある模造品《イミテーション》の欠片。』
[死《ハイ》色の目がゆっくりと小鳥へと向けられる。]
"招待"すら受けていないのに。 それや『アレ』についてわかるのか。
[囀(あざけ)りにも、皇弟の表情は変わらない。 深く暗く燻るように悪意を秘めたまま無表情。]
『私は"門番"ですから。 なんとなく、分かるだけです。
それに、この世界にも少し似た『神の門』の伝承があります。 それを開けば死者さえ戻るけれど世界律を乱す。 "鍵"が偽物ならば尚更にその"罪"は……。』
(117) 2014/06/11(Wed) 19時頃
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大きな"歪み"となり使い手と世界を襲う。
[皇弟の言葉の続きを胸赤鳥は唄う。]
それは、認められざる者にとっての希望。 歪みを受ける者にとっての絶望。
遥かいと高き 世界を見下ろす大樹の頂点 嘗て銀の門へと手を伸ばしたる盗人《天使》は その片腕《翼》を斬り堕とされ
そして…――。
[その唄(こえ)を遮るように。 まるで何かに焦がれるように、鐘の音の如く響く"声"は群体を揺らす。
黙り込んだ胸赤鳥へ『欠片』が投げて寄越される。]
(118) 2014/06/11(Wed) 19時頃
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『ご存じならばお好きにどうぞ。 私はこんな世界《テイコク》なんて……。
《開門-ドウデモイイ-》
』
[何もない空間が縦に裂けるよう光が走り。 空間を渡る『門』を作り出し、銀を戴く皇弟は姿を消した。
それはまるで、胸赤鳥の後を追ってくる皇帝>>106の気配から逃れるように。]
(119) 2014/06/11(Wed) 19時頃
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