人狼議事


52 薔薇恋獄

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ヴェスパタイン! 今日がお前の命日だ!


『こロす、のろウ』
『だめ』

『みんなころシてやる』
『だめ、だめ、ころしては、だめ』

『あかつキさマ』
『違う、あの子はゆうきという名前の別の人』

『なかヨし』
『違う』

『にくイ、しあわせな恋人、ニくい』
『だめ、だめ、憎んではだめ』


…良い

俺が、言いたかっただけ
こうして聞いてくれただけで充分…

[目の端を拭い、重ねたままの手をぎゅうと握った]



もし

もしも


    僕が、…したの

         甲斐先輩か珀先輩だったとしたら…




どうか、します?


『にくクないのカ』
『憎くないのよ』

[ 女は話す。まるで、二つの人格が一つの身にあるように ]

『でモ、もうとまらナイ。このマま死ぬ、皆シぬ』
『我慢して。あなたが耐えれば、……その間に皆逃げられるから』

『ダメ、くるシい、いたイ、またどこかデ恋がしんダ、痛い』
『…………』

『恋ヲ失っタ、わタしの仲間』
『…………でも、殺してはだめ、だめなの……』

[ 女は言う。自分の中の化物を一生懸命、宥め諭すように ]

『……やさしい人達。わたしを見ても、逃げなかった』
『わたしの為に何かできないかと頑張ってくれた』
『こんな雨の中、必死になって探してくれた』
『そんな人を、そんな人の大切な人を』


『殺したくない。わかって、日向(ひゅうが)』


――……な、……

[告げられた名前に、体が強張ったのが握られた手から伝わっただろう。
目に見えるほど狼狽し、そして自分でそれを理解できずにさらに混乱して]

した、って……
……けーしくん、とか……ふーまくんとか、と……
きす……した、と、したら……?

[もしもの話だと彼は言った。
それにもし、じゃなくても。別にキスくらい。
ちょっと、唇が触れ合うだけの、親愛を示すだけの……]


   赦さない……――

[酷く、冷たい声が。無意識に零れた]


[ その声は彼ら二人の耳にも届いただろう ]

[ だけどそれを最後に ]

[ *日向(ひなた)の声は再び聞こえなくなる* ]


[呟いた言葉は自覚できず。
それでも胸中に渦巻くどす黒い感情に狼狽して。
逃げるように、階下に向かったのだろう――*]


[冷たい声に、ひゅうと喉が鳴った。
変貌に声を失い、その背中をただ見送るしか出来なかった]

……あふ、あ、赦さないって…



はは、俺のこと、赦さないって…


【人】 墓守 ヨーランダ

―― 大広間 ――

[もそもそと食事を取りながら、ふと思い出すのは部屋でのやり取り。
他の誰もいない場所で交わされた会話。
その時聞いた言葉。
それに対する自分の制御できない感情。
あれは一体、なんだったのか。
結局後輩を置き去りに、逃げるようにこっちに来てしまったけれど]

[そんな折、雷鳴轟き。
周囲が暗闇に落ちる。
驚き、そして紅子さんは大丈夫だろうかと抱きしめるように手を伸ばす。
それは数瞬で回復するのだが]

[階下にいた蘭香が、異常や香りに気付くのはまだ少し先の話**]

(15) 2011/05/20(Fri) 00時半頃

墓守 ヨーランダは、メモを貼った。

2011/05/20(Fri) 00時半頃


 ひな、た……?

[確かに聞こえた。
日向の、声だ。

ほっとするのも束の間、交わされる会話に、心臓が握り潰されるような痛み。
咄嗟に差し伸べられた手を掴んで、蹲るのを耐え]

 ……ばかやろ……っ!!

[助けられたくて、彼女を探したんじゃない。
彼女を、助けたかった、のに。

会話の全容はわからない。
けれど、ヒナタが自分たちのために、彼女の戦いをしてくれているのだとは分かって。

遣る瀬無い想いと痛みに、胸元を握り締めるしか、出来ず]


 ……ひゅうが?

[ヒナタと同じ気配。
けれど、違う姿。

確証はなく、問い掛けた声も、霧散して]


[同調しない筈の自分が同調したのは、
生きている人を相手にするのと同じで、言葉に同調したのだ。

相反する2つの気持ち。
それは、良く知っているものだったから。]

 『 願わくば、日向(ひなた)の気持ちが勝っていればいいが。
 嗚呼……―――。』

[それをずっと強いるのは、惨いとも、判る。

判っていながら、大事な人は助かればいいと、思わずにいられないのは、罪だろうか。]


【人】 墓守 ヨーランダ

―― 大広間→二階 ――

[突然の暗闇に、洗い終わり積んであった皿を倒さなかったのは僥倖だった。
紅子さんをぎゅうとしている間に電気は回復。
他の皆は大丈夫だったろうか、と思えばなにやら上が騒がしい。
明らかに何かあったような、狼狽を含んだ声がいくつも聞こえる。
そうして向かった先で、蓮端・石神井の事を知る]

うそ……だって、大須君も、まだ見つかってないって……
やだ、嫌っ!
もう誰かがいなくなるなんて……嫌だ……っ!!

[家族を失った事を思い出す。
泣きそうになりながら、紅子さんを抱きしめて。
その温もりで、心の安定をはかる。
最近抱きしめられてばかりの紅子さんはいい加減苦しがったかもしれないけれど]

(65) 2011/05/20(Fri) 08時頃

【人】 墓守 ヨーランダ

―― →浴室 ――

[自分も混乱していたけれど、目の当たりにした人達の混乱も大きくて。
そうだ、落ち着かなければ。
自然と冷静になれた。
気付けば何故か充満している濃厚な薔薇の香り。
むせ返る。気分が、悪い]

……紅子さん。おふろ、いこ。
着替えたけど、僕、汗かいたままだし……
お風呂でゆっくりしたら、ちょっと落ち着くかも。

[そうして向かった浴室は、けれど既に使われていて>>32
そして扉の前には、先輩の姿>>64があったろうか**]

(66) 2011/05/20(Fri) 08時頃

墓守 ヨーランダは、メモを貼った。

2011/05/20(Fri) 08時頃


【人】 墓守 ヨーランダ

……?
――――っ!!
野久、先輩……っ!

[気付く。
見知らぬ姿。
後ろから迫る影。
伸ばされる腕。
動けない。
代わりに、なんとか声を絞り出す。
動け、ない……**]

(71) 2011/05/20(Fri) 08時半頃

[マドレーヌを、もすもす食べながら思う。
現場にいけないので、思うことしかできない。]

 ……俺の方も変な目で見られるとか、心配をくれたのは、
 まったく初対面の霊だと日向が初めてだったさ。

[逃げなかったのは、自分たちが初めてだと言った彼女。
そんな彼女の優しさを信じたいという気持ちと……。]

 日向(ひゅうが)……か。

[一般的には悪霊と呼んで良い名を紡ぐ。
確かに、人に害なすのは好ましくはないのだけれど。]

 お前の気持ちは、少し判るよ。

[存在を否定はできない。
知った想いは形は違えども己の中にもあるものだから。
なくそうとしてなくせる感情ではないとも、知っているから。
それが、珀という存在があるから、この力を使うこともあるけれど、積極的に使おうとしない理由の欠片。]


 …… ひなた?


『ふうま』

[ 呼びかけに、応える声 ]


『ごめんなさい、わたし』
『楓馬も蛍紫もわたしに優しくしてくれたのに』

『わたし、このままだと』
『化物になってあなたたちを皆、殺してしまう』

[ 女は訴える。足りない言葉を補うように、矢継ぎ早に ]


『わたしは日向(ひなた)』
『そして、日向(ひゅうが)という化物でもある』

『ひゅうがは、恋獄の主』
『恋を失った人の魂を奪って恋獄に留める存在』

『この地に囚われた魂は』
『いずれ浄化され、来世で幸せになる、けれど』


『わたし、やさしいあなたたちを殺したくない』


 日向……。

[一刻も惜しむ様子の日向に、問いを挟むことはしなかった。
ただ、告げられる言葉に、触れられない手を握り締めて、くちびるを噛む]

 …………分かっ、た。
 ありがと、……でも、お前は!

[なら、おまえはどうなるんだ、と。
この地の魂が、いずれ幸せになるのだとしても、日向自身はどうなるのかと。

口にする前に、日向の姿は消えてしまって。
入れ替わりに現れる、さきほどの亡霊]


[れんごく。
その響きは、煉獄とも違う。
一番ちかいのは、バスの中で克希の小父が話してくれた、『薔薇恋獄』の、響き。

怪談は怪談、と。
日向の一側面でしか無かったことに、安堵してもいられない]

 ……恋を、失ったひと……。

[日向のことばかり、考えているわけにもいかないようだ。

じわじわと、彼女の言葉の意味が思考に滲みてくれば。
奇妙で、哀しくて、けれど退っ引きならない状況に、頭を抱えたくなった]


 つまり、失恋したらダメってことだろ……?
 ……だからって、そんなん、ダメって言えるもんじゃねえし……。

[そもそも自分が手本になれそうも無い立場である。
かといって、]

 恋、すんな、とか。……言われたら、ふざけんなって感じだよな。

[自分も言われたくない。
そも、言われればしないで済むのなら、日向の悲恋話だって起きなかっただろう]

 ……どう、するか。

[日向の口ぶりから、彼女が片割れの衝動を抑えていられるのにも、限りがあるようで。
いずれ、恋を失ったかどうかは関係なく、皆が危険に晒されそうで]


 …… でも、うん。夕輝せんぱいと、哲人せんぱいは、やっぱり無事なんだ。

[あの時の会話は、ヒナタが主導を握っていた。
まだ、時間切れじゃない。はず。

それに、ふたりは。
恋を失ったの対義は何だろう。得た、とでも言えば良いのか。
寄り添うさまを思い出せば、会えないのは心配だけれど、すこし幸せな気分になって、ちいさく笑う。
哲人はもちろん、夕輝もやわらかで幸せそうな表情だったのを、覚えているから]

 日向が、頑張ってくれてんだから。無駄にしちゃダメ、だ。

[ありがとう、とカラの手にもう一度呟いて、決意。

けれどそもそも、このことを同じく日向を案じているだろう蛍紫に伝えるのか。
それが最初にして最大の難関であることに気づけば、やっぱり頭を抱えたくなった]


[当たり前に見えている姿だったから。

思い当たれば、すこし。
当たり前のことなのに、寂しく思って、俯いた]


[日向が珀に話かけた言葉は聴こえていない。
どうにか推測で、少なくとも先程消えたらしい2人は大丈夫なのではないか?
と、思えども憶測でしかないので信じ切れている訳でもない。
だから、幼馴染の2人が訪れれば、心底安堵した表情を浮かべた。
けれど……]

 嗚呼、良かった。

[噛みしめるように、もう一度呟く時には、笑みに影が入った*]


【人】 墓守 ヨーランダ

―― 回想・浴室 ――

――……。

[目の前の出来事に、言葉をなくして座り込む。
普段とあまりに雰囲気の違う先輩>>87に指示されても、動くどころかその声もろくに耳に届かず。
幼馴染が着替えて出てきた頃>>97にようやくその目の焦点が合うのだろう]

ぁ……あ……
僕、す、すみませ……っ

[何もできなかった。役立たずだ]

(134) 2011/05/20(Fri) 19時頃

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