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[短い夢。不思議な声に誘われたか、不思議な夢をみた。
庭園の薔薇の蕾が、嵐に吹き飛ばされそうになっている。
その周りを、奇妙な生き物…羽の生えた小人?みたいなのが舞っていて。
薔薇の甘い甘い蜜。毒を含んだ甘い蜜。
嵐に飛ばされる前に、咲かせてあげなきゃ…]
んにゃんにゃ。
【人】 良家の息子 ルーカス[部屋に戻るのは暗闇。 (12) 2011/08/03(Wed) 01時頃 |
…薔薇の呪いで、結ばれるだなんて……。
[信じない。だってあの時も…そんな事は起こらなかったのだし。]
[甘い毒を孕んだ薔薇の木は、毒を満たす器を探している。
あの子はどうだろう、
あの子なんていいかもしれない。
その蔦の、絡まる先は。]
【人】 良家の息子 ルーカス[どん、と響く音と、その声と>>35。] (41) 2011/08/03(Wed) 01時半頃 |
【人】 良家の息子 ルーカス そうだな、正確な時刻……までは少し、わからないが。 (61) 2011/08/03(Wed) 02時半頃 |
【人】 良家の息子 ルーカス[首に伸ばされる手を振り払う事はしない。 (78) 2011/08/03(Wed) 03時頃 |
[夢で、薔薇の伸ばす蔦に絡めとられた少年が一人。
薔薇の棘の呪いを*受けた*]
[体の下で喘ぐ姿はあまりに艶かしく、
見上げる瞳は、吸い込まれそうなほどに妖しくきらめいていた。]
…ランディ……?
[濡れたその唇が、微かに囁く。
これでもう、逃げられないね…と。]
[それは、その下級生の言葉だったのか、それとも彼に取り付いた薔薇の精の言葉だったのか、今となってはわからない。
ただ、彼と自分の精気が薔薇の精に力を与え、哀れな小動物を絡めとってしまったのはその直後の事かもしれない。]
【人】 良家の息子 ルーカス ……嗚呼、おやすみ。 (122) 2011/08/03(Wed) 10時半頃 |
【人】 良家の息子 ルーカス[――― 誰の腕の中で聞いた話だったろう。 (123) 2011/08/03(Wed) 11時頃 |
【人】 良家の息子 ルーカス[体を許すという事は、心を許すという事ではない。 (124) 2011/08/03(Wed) 11時頃 |
【人】 良家の息子 ルーカス―自室・朝― (125) 2011/08/03(Wed) 11時頃 |
【人】 良家の息子 ルーカス―シャワールーム― (127) 2011/08/03(Wed) 11時半頃 |
【人】 良家の息子 ルーカス 嗚呼、……嵐を口実に家に帰らずにいられると思っていてね。 (131) 2011/08/03(Wed) 12時半頃 |
【人】 良家の息子 ルーカス[たっぷりと時間をかけて、温めの湯で体を、髪を洗っていく。 (132) 2011/08/03(Wed) 13時頃 |
【人】 良家の息子 ルーカス[個室から出たところに待っていたのは、鈍い、がつん、という音。 (162) 2011/08/03(Wed) 19時頃 |
…わけがわからないよ〜。
何なんだよ〜。
[左手の、棘に刺された小指の傷は、もう痛まなかったが。
ツタ模様が広がっていることに、本人はまだ気づかない。それを通じて、薔薇の声が聞こえるようになっている事も**]
[くすくすと笑う声。"彼"の声。]
『僕を咲かせて』
『恋をちょうだい』
『想いをちょうだい』
『君の命の欠片をちょうだい』
…恋、なんか。
[夢うつつに聞いた囁き声に、ポツリと零す言の葉一つ。
恋なんか信じない。
思いなど信じない。
どうせ全て、搾取するための口実に違いない。
肌を傷つけた棘は、ゆっくりと蔦模様で侵食していくけれど、
心にはきっと、とっくの間に、抜けない棘が刺されていたんだ。]
………は〜い?
[きょとんとした表情までは、伝わらないだろう。
何せ声の主は自分には見えていなかったのだから]
誰?命のかけら?
それはまずいよ〜、俺分けられるほど強靭な命は持ってないよ〜。
『大丈夫、ほんの少しだけ』
『想いのままに触れればいいだけ』
『そうすればぼくは咲けるから』
[宿主の少年が選んだしもべに、薔薇の精はくすくすと笑いかける。]
『君の望みのままに。欲望のままに。ぼくを咲かせて。』
……うん。
咲かせる手伝いは、するよ〜。
[ごく素直な返事。“彼”を咲かせるのは、とても大切なことのような気がしたから。既に体に蜜の回った少年は、抗うことを知らない]
…具体的にどうすればいいかは、よくわからないけど。
適当にやったら、いいんだね〜?
[潜めた呟き。少年は、男を相手にした経験はない。
知識はあるし誘われたこともあるが、「体力ない」「女の子好きだし」「今闘病中で……」と、のらくらかわしてきた。大体は本当、時々は嘘。
かといって、女の子との経験も悲しいかな、ないわけで……]
[咲かせて欲しいという声が、甘い毒のように魂に沁み込む。]
踏み躙り、無残に散らしても…お前の糧にはなるか?
[自分の身体が覚えたのは、行為という名の搾取だけ。
優しく愛でる触れ合いすら、獲物を絡めとる罠としか見れない。
そんな心無い陵辱さえ、快楽に摩り替えることでやり過ごしてきたから。
昨夜後輩が腕の中で見せたあの表情は、自分には理解の出来無いものだった。]
『なるよ』
[薔薇はくすくすと笑う。]
『落ちた花も養分になる』
『踏みにじられた涙も糧になる』
……エヴァンス君〜?
[聞こえてきたもう一つの声には覚えがあった。
失礼ながら、名前が長くて忘れてしまったので、姓で呼んでいる医務室の常連。
声はすれども姿は見えず。]
………………
[何か不穏なことを言っている気がするのだけれど。
花を咲かせる為には、仕方ないんじゃないかな〜。]
[ざわりと胸の奥、黒い蔦が蠢いた。]
…ノックス……?
[混線するように聞こえてきた声に、半覚醒状態の意識は困惑した。
それは偶然なのか、必然なのか。
互いに共通しているかもしれないのは、病弱な身体か、何処か歪んだものを抱えていた精神か。
どちらが薔薇の精に都合が良かったのだろう。]
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