3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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―職員室前―
[十名近くも集まって銘々に話し込んでいればこうなるだろう。 半ば諦めをもって移動を終えたところで]
うわ!
[闇に飲み込まれた。]
先生……みんな……。 キャロ、メアリー、マーゴ、……
[得体の知れない何者かが蠢く暗がりで、 必死になって、逸れない様に気をつけたつもりだった]
(1) 2010/02/27(Sat) 00時半頃
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[暗がりに目が徐々に慣れて]
……く、この、 待ちなさい!
[鳴り響く声を聞くまでは。]
逃げるんじゃない、卑怯者!
[激昂して前も碌に見えずに走り出す。 自分でも何所に向かうのか分からぬまま]
―職員室前→???―
(7) 2010/02/27(Sat) 00時半頃
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―3−A―
[何所をどう走ったのか、 気がつけば自分が立っているのは何時もの教室。]
……違う。
[慣れ親しんだはずの教室は、今は見知らぬ古びた木と鉄の箱。]
…………誰か。
[本来とある生徒が座るべき席に、そっと触れる。]
(13) 2010/02/27(Sat) 00時半頃
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…大丈夫。
……一人じゃない。
[職員室に入る前に、ちらと見えた人たちを思い浮かべた。
この呟きがどこに繋がっているか、知らない。]
誰 、
――だ
[声、 が 聞こえる。
知っている、ような。 知らない、ような。]
美術部 ミッシェルは、驚いて一瞬机から手を離した。
2010/02/27(Sat) 00時半頃
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―3−A―
いま……。
[おずおずともう一度触れ、思い浮かべるのはこの席の主]
そっか、たしかさっき先生が居るって。
[その顔を思い浮かべ、意識を集中する。]
(25) 2010/02/27(Sat) 00時半頃
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[淡い水色のガラス球は何処かへ声を届けただろうか]
……みんな、職員室に向かったよ。
いま、どこに?
[同じクラスの人物の小さな声を。]
でも、ジェレミーの奴が一人で出歩いてる。
逃げ道を探す、とか言ってたけど。
[響く声]
[哂う少女の声だけではない。]
――……赤……だ。
いや、何か黒い……印が…。
ミシェ?
[きょとり、と目を瞬かせながら声の主の名を呼んで。]
……今、職員室の給湯所。
ハーブティー入れてる。
[報告も兼ねて淡々と呟く。
相手に、コップに注ぐ水音が聞こえたかは分からないが。]
ジェレミーもいるのか。
[確か、補習してたっけ。
と、思い出しながらあきれたようなため息を。]
一人は危ないだろうに。
…誰かと鉢合わせてたらいいんだけど。
[今、ピッパと一緒にいるとは知る由もないだろうが。]
―……、
――、…
…
…… 夕暮れの
… むらさ き
[うすむらさき。
そう、答えた。]
『キレイ キレイ?』
『アカイロ、キレイ。』
『私ノ羽根モ赤――』
[そして。
瞳の色はビー玉と同じ。
夕暮の橙色。そこに黒の瞳孔が、ぽつんと一つ。]
『瞳ハ』
―― 瞳は、 橙色。
[鸚鵡ではない声が、色を、告げた。]
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―3−A―
!?
[あわ立つような音を立て、生まれるものは死んだもの]
……なんで、こんな。
[惨い光景に眩暈がする、 踏んでしまわぬ様に細心の注意を払い]
こうなりたく、なかったら?
[校内の何所にでも響いている声に敵意を向ける]
こうなったって、絶対するもんか! 許さない……あんたのことも、 もし協力しようって奴が居ても……。
[服の中の道具を握り締めて、黒く染まった窓辺を睨んだ]
(40) 2010/02/27(Sat) 01時頃
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[夕陽を乱反射させたビー玉。
きらきらと、色様々に。
そして、今はその一つ。
深い橙色。
鸚鵡の目玉のように。]
っ、――
――……、
[橙。赤。白。――薄紫]
[誰かの、声。]
[しって、 いる こ え?]
どう、 して。
[今自分が置かれている状況と。]
[今此処で響いている言葉と。]
[錯綜して 揺れる。]
そ、そっちは貴公子さんで合ってるよね。
[自称した所は見たこと無い称号で呼ぶのは、
元カリスマ生徒会長]
もうじきそっちに一杯人がいくから、
かなり賑やかになると思う。
[かなり端的な説明は混乱した現状でも伝わって。]
あと、キャロにマーゴに、ヘクターに、
ドナルドとかシェリー君とかスティーブンス先生とか。
[思いつく限りの名前を挙げるが、
その中には職員室まで向かわない者が居るか。]
集まってる中に見えなかった人もいたから、
どっかで鉢合わせにはなってるかも。
美術部 ミッシェルは、愉快そうな哂う声に、ガラス球をきつく握り締めた**
2010/02/27(Sat) 01時頃
……ごめん、いきなりで私もまだよく状況が分かってない。
[怒りを抑えるために最大限感情を拝した声で]
不愉快な代物がそこらじゅうに転がってるから、注意してね。
ちょっと、頭冷やしてくる。
[そういい残すと声はしばらく沈黙を保つ**]
『オ友達』
『オ友達ヲ』
『連レテ行ッテ アゲヨウ?』
『ソウシナイト』
『貴方タチガ』
『――サレチャウネ、キット』
貴公子……なんか、そんな風に言われてるっぽいね。
[ほんの少しうんざりとした思いを滲ませながら肯定する。]
…そうか。
誰がいるのかまでは確認しなかったからその情報はありがたい。
[周りに気が動転してたんだな、と改めて思った。]
…他に誰を見かけたか教えてもらいたいんだけど。
[いいかな?と近くにいるなら、いつもの柔らかな微笑みが浮かんでる声だった。]
[脳裡に響く聲に、ゆっくりと、返す声。]
……だめだ、そんな事。
出来るわけ、ないだろ……。
[小さく、か細い声。
出してるのは無意識下なのか知れない。]
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