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トレイル! 今日がお前の命日だ!
【人】 酸味探し ドリベル― 朝・自宅 ― (0) 2016/10/01(Sat) 01時頃 |
【人】 酸味探し ドリベル[二度、三度、静かに深い呼吸をする。 (12) 2016/10/01(Sat) 01時頃 |
【人】 酸味探し ドリベル[だが、全てが夢などはありえない、昨日の記憶は幻ではない、その事実をメールが証明する。木露とのやり取りに、加えて、秋葉からいつだか送られていた返信。 (26) 2016/10/01(Sat) 01時半頃 |
─ 東京、四ツ谷マンション『友硯社』支部 ─
[爪を短く切った指がラインの表示画面を撫でる。
「先生にお疲れさまって言っておいてね」と返信を送って、鈴里は頬を手の甲で押さえた。
『同志』から話を聞くかぎり、
進みは順調と言える。]
っ、ふふ
[どうにも口元から、笑みが零れてしまった。]
[膝をついて立ち上がり、
本棚から一冊の本を引き抜く。
──東京村。
匿名の人間が書いた、東京のホラー小説。
その拍子を撫でて女は笑った。]
[想像してみる。
「もしも」
ある日帰ったら両親が
見知らぬ他人にすり替わっていたら?
あの彼女はどんな反応をするだろう。]
[希望通りだと喜んでくれるなら、
それでもいいけれど。]
やっぱり、怖い話が一番ステキよねぇ
[そう「例えば」この本に実体験として書き連ねられているような
お話のひとつになるなら]
[ それはなんてステキなことだろう ]
[想像すると背筋をぞくぞくとしたものが這い登っていく。思わずといった風に、彼女はぎゅっと腕にその本を抱いた。]
どんなお話ができるのかしら。
とっても楽しみねえ**
/*
霊界お二人お疲れさまよう。
東蓮寺くん襲撃は丸投げられた場合、そのまま迷っててねえ。
よかったわねえ帰らなくてすむわねえ(にこにこ
ということになるかしら。特にものすごく希望がなければ
みょんこ的には別に殺さないつもりでいる感じよ。
それと天声もちが私なので、ふたりとも何か表に伝えたい情報があれば
メモとかで教えてもらえれば霊界通信させてもらうわね。
【人】 酸味探し ドリベル[洗面所から戻ると、ベッドの端に腰かけた。Twitterをアプリで開き、呟くでもなく眺める。「解放治療カルテ」で名出し個人アカウントを取っているのはシーシャ一人だ。オフィシャル情報アカウントと並存するそのアカウントでは、不定期に他メンバーの写真や代筆がツイートされもする。 (41) 2016/10/01(Sat) 02時頃 |
【人】 酸味探し ドリベル[そして、青年は、それに気が付いた。 (62) 2016/10/01(Sat) 03時頃 |
【人】 酸味探し ドリベル ・ ・ ・ (63) 2016/10/01(Sat) 03時頃 |
【人】 酸味探し ドリベル[紙に書かれたそれは、歌詞のようだった。 (66) 2016/10/01(Sat) 03時頃 |
【人】 酸味探し ドリベル
(67) 2016/10/01(Sat) 03時頃 |
【人】 酸味探し ドリベル― 昼頃 新宿・某スタジオ ― (69) 2016/10/01(Sat) 03時半頃 |
【人】 酸味探し ドリベル[ヴェスパタインの提案で、一旦小休憩を取る事になった。ステージの端に腰かけ、りんご風味のペットボトル水を煽る。と、いきなりばしりと背を叩かれて、少しむせた。 (79) 2016/10/01(Sat) 16時半頃 |
【人】 酸味探し ドリベル[そもそもがオカルトでしかない話だし――シーシャはそういうものは「信じたくない」タイプの、ただ占いやら縁担ぎはつい気にしてしまうような、まあ言ってしまえば怖がりであったし、ヴェスパタインは冷静に科学的に信じないタイプだ、亡霊やら魔術師やら似合う見た目してるくせに――今のところ別に際立った実害が出たわけでもない、出てはいない、 (80) 2016/10/01(Sat) 16時半頃 |
【人】 酸味探し ドリベル「おいおーい。 (83) 2016/10/01(Sat) 16時半頃 |
─ 四ツ谷マンション、硯友社支部 ─
[部屋のカーテンを開けると、外には朝日を浴びた街並みが見えた。チュンチュンと鳥の声が聞こえる。今朝もこの街は相変わらずだった。相変わらず見知らぬ他人同士が大量にひしめき合いながら暮らしている。顔見知りや同級生たちだとて、共有の場所から一歩踏み出せば互いが何をしているかすべて把握している関係の方がきっと珍しい。
だからこそ、自分たちのようなものが
動ける隙間があるのだけれど。]
ん……あら?
["病院″の方へ逃がさないようにという連絡を終えて、顔を洗って着替えて化粧をしてと出かける準備をしていたせいで、その着信に気づくのは間があった。コール音が鳴っている。]
[手にしかけていた眼鏡を机の上へ戻す。
それから、通話ボタンを押した。
ジ、ジッ ザ ァーーーーーーーーーー と、
まるで何かの妨害電波か何かのようなノイズが数秒続いてから、
音の砂嵐は静まった。
首を傾げる。一秒、二秒。無音が続いた。]
[かけてきたものをとったのにも関わらず、呼び出し音が流れる。
それからさらに3秒待ってから、鈴里は口を開いた。]
……こんな朝早くに、珍しいわねぇ
どうかしたの、東蓮寺くん?
[画面に表示された相手への呼びかけは、
ごく悠長に、*のんびりとしたものだった>>+26*]
─ 四ツ谷マンション、硯友社支部 ─
[軽くシャワーを浴び髪を整えて化粧をした鈴里は耳元にスマートフォンを当てて、首をかしげていた。ふと、ノイズ交じりにだが、あっ。と人の声がした>>+27。]
……………。
ええ、鈴里の携帯よ。
なんだか少し聞こえづらいけれど、
ちゃんと聞こえてるわ
[問いかけに、驚いたような声で答えを返す。電話口から聞こえる東蓮寺の言葉は常になく急かされるようだった。不安、緊張、狼狽、理不尽への不満、恐怖。感情が入り乱れているのが表情を見ずとも伝わってくる。]
……駅、どこかわからない?
新宿駅じゃないの?
[わからない、駆け足の言葉についていけていない──風に、きょとんと理解が追いつかないように問い返しを挟む。口元を手で押さえた。]
出社できないってことなら、
そう伝えておかなきゃいけないわねぇ
[声にだけは話の展開への戸惑いを乗せながら、頬を押して、引き延ばす。──唇が三日月に笑ってしまうのを堪えなくてはいけなかった。]
ねえ、まずはちょっと落ち着いて、東蓮寺くん
近くで一番めだつものはなあに?
[迷子になって、焦っている相手にそう接するように声は仕方なさげな風に取り繕う。わからないと返事があれば、悩むように間をおいた。耳だけは澄ませておく。沈黙が、解決しない時間が、彼に与える影響を聞き漏らさないようにだ。]
ええ。会社に一報は…──私から いれておくわ
警察にも、 ……話してみるから、ね。
[通話をどのタイミングで切るのが最良だろうか。意図的にスマホを口元から遠ざけて思案しながら、言葉と声ばかりは期待を持たせるように、彼の希望を叶えることを約束する。ほんの少しだけ、目の前に希望を細い望みを垂らす。声は飽く迄穏やかそうになだめるようにでなくてはいけない。今、彼をすぐに決壊させてしまうのはもったいない。]
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