3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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奏者 セシルは、酷い寒気に襲われた――{4}
2010/02/27(Sat) 00時半頃
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……、っ!?
[寒気に襲われ、壁に背をつけた。]
な、 ……ぁ、
[見える。 見える。 見えたのは。 ――口元を手で押さえる。 声を辛うじて押し殺した。
ころころ と 音が。 音が、する。
硬質な 透き通った 音が 混じるのは 異形の 声]
(5) 2010/02/27(Sat) 00時半頃
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[がたん。
職員室の扉が大きく鳴る。
ぶつかった。生ぬるい冷たい何か。 悲鳴をこらえるので精一杯。 闇が喉にまとわりついて、苦しい。
鞄を取り落とす。大きな音を立てて落ちる。]
ぁ、―― ッ…
[喉が引き攣れて 声が、でない。 もう片方の手で、咽喉元を押さえた。]
(12) 2010/02/27(Sat) 00時半頃
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ぁ、 い、
やだ。 くる
な、 … …!!
[絞り出すような声。 覆いかぶさる影。 部屋の隅、がくりと膝を折った。
異形が、異形が―――折り重なる。]
(19) 2010/02/27(Sat) 00時半頃
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…大丈夫。
……一人じゃない。
[職員室に入る前に、ちらと見えた人たちを思い浮かべた。
この呟きがどこに繋がっているか、知らない。]
誰 、
――だ
[声、 が 聞こえる。
知っている、ような。 知らない、ような。]
[淡い水色のガラス球は何処かへ声を届けただろうか]
……みんな、職員室に向かったよ。
いま、どこに?
[同じクラスの人物の小さな声を。]
でも、ジェレミーの奴が一人で出歩いてる。
逃げ道を探す、とか言ってたけど。
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/02/27(Sat) 01時頃
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[自分を抱くように蹲る。 口を押さえていた手は両方咽喉を押さえ 小さく咳き込む。
咽喉が焼きつくように、 乾く。
――乾く。]
――ぁ、……
[小さく咳き込む。]
(32) 2010/02/27(Sat) 01時頃
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[響く声]
[哂う少女の声だけではない。]
――……赤……だ。
いや、何か黒い……印が…。
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―職員室―
……――…、ぁ
[咽喉を押さえたまま、 声をかけられた方へと顔を上げた。]
ディ … ―ン
[薄紫の眼は虚ろ、 焦点が合わないように 見えた。 薄く開く唇、隙間から覗く歯は――奇妙に鋭い]
(37) 2010/02/27(Sat) 01時頃
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ミシェ?
[きょとり、と目を瞬かせながら声の主の名を呼んで。]
……今、職員室の給湯所。
ハーブティー入れてる。
[報告も兼ねて淡々と呟く。
相手に、コップに注ぐ水音が聞こえたかは分からないが。]
ジェレミーもいるのか。
[確か、補習してたっけ。
と、思い出しながらあきれたようなため息を。]
一人は危ないだろうに。
…誰かと鉢合わせてたらいいんだけど。
[今、ピッパと一緒にいるとは知る由もないだろうが。]
―……、
――、…
…
…… 夕暮れの
… むらさ き
[うすむらさき。
そう、答えた。]
『キレイ キレイ?』
『アカイロ、キレイ。』
『私ノ羽根モ赤――』
[そして。
瞳の色はビー玉と同じ。
夕暮の橙色。そこに黒の瞳孔が、ぽつんと一つ。]
『瞳ハ』
―― 瞳は、 橙色。
[鸚鵡ではない声が、色を、告げた。]
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ぁ、
い、… やだ
[上から近づくもの、に 怯えたように手を額の上に翳す。 ドナルドのときそうしたように。 けれど今は。首筋が見えて。 双眸は其処へ、吸い寄せられる。意志とは関係なく]
っ…!!
[身体を跳ね除けようと手を突っ張る。 無理やり視線をディーンの、生ける者の首筋から引き剥がす]
(41) 2010/02/27(Sat) 01時頃
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[夕陽を乱反射させたビー玉。
きらきらと、色様々に。
そして、今はその一つ。
深い橙色。
鸚鵡の目玉のように。]
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/02/27(Sat) 01時頃
っ、――
――……、
[橙。赤。白。――薄紫]
[誰かの、声。]
[しって、 いる こ え?]
どう、 して。
[今自分が置かれている状況と。]
[今此処で響いている言葉と。]
[錯綜して 揺れる。]
そ、そっちは貴公子さんで合ってるよね。
[自称した所は見たこと無い称号で呼ぶのは、
元カリスマ生徒会長]
もうじきそっちに一杯人がいくから、
かなり賑やかになると思う。
[かなり端的な説明は混乱した現状でも伝わって。]
あと、キャロにマーゴに、ヘクターに、
ドナルドとかシェリー君とかスティーブンス先生とか。
[思いつく限りの名前を挙げるが、
その中には職員室まで向かわない者が居るか。]
集まってる中に見えなかった人もいたから、
どっかで鉢合わせにはなってるかも。
……ごめん、いきなりで私もまだよく状況が分かってない。
[怒りを抑えるために最大限感情を拝した声で]
不愉快な代物がそこらじゅうに転がってるから、注意してね。
ちょっと、頭冷やしてくる。
[そういい残すと声はしばらく沈黙を保つ**]
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だ …め、 近づく、 な……
[咽喉が焼け付くようなのに、 制止の声は聞いてはもらえなかった。 近づかれることの恐れと 触れられることの恐れと 咽喉の奥の焼け付く渇きと わけが わから ない。]
厭だ、離れ…、 っ 離れろ、やだ…!!
[掴む腕、上手く力が入らない。 白い腕が、酷く]
(49) 2010/02/27(Sat) 01時頃
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『オ友達』
『オ友達ヲ』
『連レテ行ッテ アゲヨウ?』
『ソウシナイト』
『貴方タチガ』
『――サレチャウネ、キット』
奏者 セシルは、風紀委員 ディーンの白い手首に唇をつけかけ――必死で顔を逸らし唇を噛んだ。
2010/02/27(Sat) 01時半頃
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