103 善と悪の果実
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
anbito 2012/09/30(Sun) 02時半頃
姉様… 兄さ、
[乾いた音をたて、重い金属が転がった。
流れ込んだ血で赤く染まった視界。
それがなくとも、少女にはもう、何も
最初から何も、見えていない]
[その眼の端に涙がにじんでいることに]
[憎いのは本当。
けれど、全てを憎み切れはしなかったことに]
[―――――…誰が気づこう。 誰が、知ろう]
靴磨き トニーは、メモを貼った。
anbito 2012/09/30(Sun) 03時半頃
/* 僕も仲間に入れてくださいよまったく!!!(キリッ
[ペラジとぽちの間に割って入った。]
トニーは、ぽちは胃とかおだいじにね?(ナイフずぶり/ってやりたかtt
anbito 2012/09/30(Sun) 04時頃
/*
烏さんと頑張ってからもうと思っていたのに、
色々すれ違ったよね!
\滅!/
もっとじっくりお話ししてみたかったのよ。めそ。
/*
ぺらじ>
僕はどうしてもコアが特殊すぎるのと
最近バイトを増やして、箱使う機会が減ってしまったので
申し訳ないです、気持ち的にはLWやる気でいたんですが…。
しょんもり(σωσ`)
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―喜劇の終焉―
歌えるんじゃないですか? きっと、貴女が唄いたいと思うなら。
[息を吐き出す。]
…………僕は、聴きたいと思いますよ。
[柔らかく、告げた。]
(20) anbito 2012/09/30(Sun) 04時頃
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[その唄はきっと綺麗な歌声なのだろう。 そう意識するのは微かにでも残された、善の部分か。]
(21) anbito 2012/09/30(Sun) 04時頃
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[その唄はきっと呪詛の調べなのだろう。
そう意識するのは塗り重ねられた、悪の部分か。]
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[やがて幕は降ろされる。 響き渡る銃声は、誰の命を奪ったものか。 風が届けて教えてくれる。
―――煙草の、香。
ふっと、糸が切れた気がした。]
(22) anbito 2012/09/30(Sun) 04時半頃
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易々と、死んでいくんですね。
すぐ傍に林檎は落ちているのに。
手を伸ばせば、拾えるのに。
滑稽、ですね。
[肩が揺れる。
こんな喜劇、見たことが無い。
その舞台に僕もいたのかと思うと、可笑しくて、可笑しくて。]
はははっ、はは は …… …―――
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[僕は林檎の横で膝を丸めた。 材料として生きた日々のように。 綺麗な歌姫に背を向け、眩しいものから背を向けた。
何を信用していたかなんて、わからない。 僕は信用なんてしていなかったんだ。
けれどそれを否定する証明がどこかに。 宝の在り処を示した地図は、誰かの手に。]
(23) anbito 2012/09/30(Sun) 04時半頃
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[人が死んで哀しいだなんて、思ったことはない。 今までも、これからも、思うはずがない。
だって僕の脳は、機械で動いているんだ。 哀しいだなんて、思うはずが、無いんだ。
僕はその感情を知らない。
知らないんだ。]
(24) anbito 2012/09/30(Sun) 04時半頃
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お な あ
(25) anbito 2012/09/30(Sun) 04時半頃
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[ばらばらになった言葉は、どんな色だったんだろう。 ノイズが混じって、呼吸がうまく出来なくて。
どうして、作り物の眸から 雫が 落ちてくるんだろう――…**]
(26) anbito 2012/09/30(Sun) 04時半頃
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/* やあ、KUZU様…。
[烏がニタリとしたよ。]
/* 畜生、烏め…! あっち行け!
[隅で震えている。]
/*
畜生、温室育ちの餓鬼が。 俺を笑うな!
[怯えた目が、少女の澄んだ目を見ていた。]
/*
笑う?
…――いいえ、不思議なだけよ
[それまで周囲にはいなかった、不可思議な存在。
何をそんなに怯えるのかと、好奇にきらめく瞳はまっすぐに向かう]
[何故、死者の姿が見えるのかなど。
呪詛の声を聞きすぎて、
もはや疑問にも思わなくなってしまっていた]
[―――――――…歌が]
[嗚呼、歌が聞こえる]
[心の臓を掴まれそうな、儚く美しく恐ろしい旋律が]
畜生どもが………
[惨劇の舞台に、憎悪と怯えをぐちゃぐちゃに掻き混ぜたような
声が、雑音のように、歌声に―――…重なる。
揺らめく影は何処からか。
左胸から絶えず血を流す亡霊が、霞んでは、消え
林檎を中心とした二つの影を見ている。]
――――――――…ぼくは、だれ?
[父は浮浪者、母は貴族]
[父は名も知らぬ国の、母は由緒正しき血統の]
[その身は女にしては大きく、男にしては華奢であり]
[善を知り、悪を覚え、他者を翻弄する蛇となった]
[本質は望まれるままに。
生きる為に唯、その性質を入れ替えて来たにすぎぬ。
"答え"は何処にもない。何も、ありはしない]
[学者は奥歯をかみしめる。
いつでもその命を終わらせることができるように。
毒を其処に仕込んでいた]
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――遠い記憶【被験体・0678】――
[埋め込まれた撥条は、ギリギリと狂った音を立てていた。
人の体に、人とは違うものを交える。 それも行き過ぎた――延命措置の為などでなく――新たに命を生み出すような行為。 成功すれば神にさえ成し得る、研究。
神が、それを許すはずが無かった。]
(52) anbito 2012/10/01(Mon) 03時半頃
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【被験体・0678】
身長 --- 148cm 体重 --- 34kg 血液型 --- A(RH+)
仔細 --- 子供用内臓機導入後、身体的特徴の変化。 白い肌は浅黒くなり、髪は脱色。 年齢に不相応な学習能力の高さを見せる。 尚、内臓機は安定して動いている模様。 反面、身体的成長は著しく低下。 身長体重、共に何の変化もなし。
(53) anbito 2012/10/01(Mon) 03時半頃
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[艶やかな黒髪は色褪せ、荒れた鉄錆の色になった。 白かった肌は廃油交じりの浅黒いものに変わった。 眸の色は作られた、黒。 濡れた烏の色のようだと、少年は思った。
体の成長が止まったことは、誰よりも少年自身が理解していた。 関節はギチギチと成長しようと鳴り響くのに 痛みと歯車の軋むような音だけで、それ以上身長が伸びることも 体重が増えることも無かった。
一年もしない間に、少年は色々な知識を手に入れた。 そして創られた人間たちが保管された、この“楽園”から逃げ出す事を決める。 多様な薬品があるこの研究施設を壊すことは、簡単だった。 大規模な爆破は、少年の手によるものである。 生き残ったものは居ないともされる粉塵の中。 生きることに固執した少年は、ただ一人、生き残っていた――…]
(54) anbito 2012/10/01(Mon) 03時半頃
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―差し出された手―
[眸の調子が可笑しい。 作り物の眸から、ぱたぱたと何かが零れ落ちている。 肺も可笑しくなったらしい。 呼吸がうまく出来なくて、僕は小刻みに殺した息を吸い上げる。 その姿はまるで、子供が嗚咽をかみ殺しているような。]
っ…、……
[刹那。 痛んだ髪に落とされる手のひらは、生きていた時に僕の頭を撫でたもの。 頭をゆっくりと上げる。]
(55) anbito 2012/10/01(Mon) 03時半頃
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