人狼議事


226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】

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視点:


【独】 透明女子会 ヒナコ

/*
うおおお……トレイルさん……………
オスカーさんはすまないです……(土下座)

さあどう収集をつけよう。完全にソロルになってしまうのです(白い目)

うーんうーん。

(-5) 2015/06/13(Sat) 12時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

― 昨日

[タルトちゃんに鎮痛剤を打つせんせい。
 隔離施設につれていく、という言葉をきいて
 わたしは「やっぱり」という諦念と
 「どうして」という
 どうしようもない無力感に襲われていた。

 どうしようもないのだ。

 わたしはタルトちゃんの頭を一つ撫でると、
 描いた絵をそっと渡して、
 連れられていく彼女の背をみおくった。

 タルトちゃんを落ち着かせてくれていた
 オスカーさんに、ありがとうとごめんなさいを言った。
 同い年に見えても、やっぱりオスカーさんは大人だ。]

(6) 2015/06/13(Sat) 12時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[ わたしは何も手につかず、
 ふらふらと自室に戻って、書き物を続ける。

 トレイルさんも体の結晶化が進んで
 運ばれたと知るのは、
 彼が紫苑とともに搬送された後。

 かなしかった。
 けっきょく数日前言葉を交わしたきり。
 あの静かで優しい瞳を思い出して
 ――かなしいのに、疲れてしまっていた。

 ずっとずっとこのびょういんにいて
 なんどもなんども、離れるのを経験してきたのに
 いまになって心を揺さぶられるのは何故だろう。

 そっと拾いあげたローズクォーツ>>1:2を見る。
 心配してくれた彼女も最早いない。
 目を背け続けて来た事実からは逃れられない。]

(7) 2015/06/13(Sat) 12時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[記憶の中のナナちゃんの笑顔に縋る。
 ひどく無力。わたしはいったい何してるんだろう。
 ………ぎ、と歯を食いしばった時。
 
  ( ……あ、)

 嫌な音が聞こえたから―― *]

(8) 2015/06/13(Sat) 12時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

 

「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。」

 ジョバンニが斯う云いながらふりかえって見ましたらそのいままでカムパネルラの座っていた席にもうカムパネルラの形は見えずただ黒いびろうどばかりひかっていました。ジョバンニはまるで鉄砲丸のように立ちあがりました。そして誰にも聞えないように窓の外へからだを乗り出して力いっぱいはげしく胸をうって叫びそれからもう咽喉いっぱい泣きだしました。もうそこらが一ぺんにまっくらになったように思いました。』

       ――『銀河鉄道の夜』

(9) 2015/06/13(Sat) 12時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

― 夜 「   」の部屋 ―

[小さく開いた窓から夜風が吹き込む。

 ぱら、ぱら、と机上に開かれた本の
 夜色を吸い込んだ頁がひとつひとつ捲れていく。

 散乱したレター用紙。

 転がったシャープペンシルに消しゴム。

 ベッドの上には、大きな大きな蒼い翅の蝶が一羽。

 その腕の中、表紙のない絵本が一冊。*]  

(10) 2015/06/13(Sat) 12時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[わたしはれっしゃにのっていた。
 ごとん ごとん とゆれる ざせきのうえ
 そらにはたくさんのほしがさいていた
 それはよくみると しおんのはなのようだった。

 ねえ、しってる? 
 しおんも、ほしも、あすたーっていうんだって。
 かたちがよくにてるから そういうんだって……。

 にんげんのわたしの
 めのまえには だれかがすわってる
 それはつれていかれた「みんな」にみえた。]

『どこまでもどこまでも、一緒に行こうよ。
 わたし、あのさそりみたいに
 ほんとうにみんなのしあわせのためなら
 なんど体を焼いたってかまわない。』

[かたりかける。むかいのひとはくちをひらく]

(11) 2015/06/13(Sat) 13時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ


   『だけどここで降りなけりゃいけないの』

『どうして……?』

   『神さまが仰るんだよ』

『そんな神さまうその神さまだよ』

[きてきがなる。
 「いかないで」というと、そのかげはくびをふる。

 せんせいがはいってきた。
 「さあ降りるんですよ」とせんせいがいった]

(12) 2015/06/13(Sat) 13時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

 
 まって、せんせい。
 わたし、わたしね。
 どこまでだって行ける切符持ってるの。
 みんなといっしょに、
 どこまでも、
 どこまでだって!
 いっしょにいけるの……。

 ……ヤメテ。
 ツレテイカナイデ。
 サミシイノ。サミシインダヨウ……。

(13) 2015/06/13(Sat) 13時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[てをのばす。「みんな」はどこかへきえていく。
 つのをもっただれかさんまでつれていくと
 わたしをふりかえって、せんせいは、ひとこと]

『なにいってるんだい
 きみはとっくのむかしにむしけらじゃないか
 みんなとはちがう、ただのむしじゃないか……』

[そういった。
 がらんどうのきしゃのなか。
 のこされるのは、わたし。]




[   ああ、  そう、  だった。
     わたしは、 ……………。    ]


[             ぐちゃり。]

(14) 2015/06/13(Sat) 13時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

― 朝 ―

[ぱちりとそれは目を醒ます。
 髪をゆるく振り朝陽に目を細め
 かつてと同じように、身軽にベッドから降りる。

 それから白いワンピースを揺らし歩き、転び、
 それでも歩いていく。時には四つんばいで。
 大事そうに絵本を抱きしめ
 それから大きな大きな蒼い翅を震わせながら
 中庭の方へと歩いていく。**]

(15) 2015/06/13(Sat) 13時頃

透明女子会 ヒナコは、メモを貼った。

2015/06/13(Sat) 13時頃


【人】 透明女子会 ヒナコ

[それはど黙して軽快に廊下を歩いていく。
 真白であった筈の壁に刻まれた記憶を見て
 それは目を細めるも、すぐにまた歩きだす。
 それにとっては、壁の傷はただの傷だ。

  『不知周之夢爲胡蝶與 胡蝶之夢爲周與』

 朝陽が白い病院内をぼんやりと照らしている。
 ナースが昨日去っていったものたちの
 部屋を片付けている。
 どこかで紫苑の花が咲いている。

 ちちちと鳴く鳥の声が聞こえる。]

(40) 2015/06/13(Sat) 22時半頃

ヒナコは、キルロイの漆黒の羽、を少し、思い出して、すぐに忘れた。

2015/06/13(Sat) 22時半頃


【人】 透明女子会 ヒナコ

  「……ヒナ、  ?」

[声がする。くすんだ白髪の「  」が、
 指先を紅く染め傷つけながら、
 様々な記憶を取り零しながら、
 そこに立っている。

 蒼い翅したそれは無視して
 中庭に進んでいこうとして
 ぴたりと止まると

 絵本を抱えなおし
 「  」>>34の方をじっと見て
 小さく首を傾げてみせた。] 

(41) 2015/06/13(Sat) 22時半頃

ヒナコは、シーシャをじっと見つめている*

2015/06/13(Sat) 22時半頃


透明女子会 ヒナコは、メモを貼った。

2015/06/13(Sat) 22時半頃


【独】 透明女子会 ヒナコ

/*
皆さんのロルが素敵過ぎてヤバい
一瞬、元にもど21る2らない

(-26) 2015/06/13(Sat) 22時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[じっと、月の色に似たくすんだ白髪を見る。
 視線を落とす。黒い角は長さを増している。
 蘇芳の双眸は笑みに眇められて、
 絵本の方を見つめている。]

  …………ヤ。……ク。
  ソ。 ク 

  ?

[それは一音ずつを確かめるように口にすると、
 黒い瞳に、青年の姿を映し出し
 また小さく首を傾げて、
 絵本のページをぺらり、ぺらりと捲った。]

(51) 2015/06/14(Sun) 00時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

>>1:169

すべてをつたえたとき 女の子が言いました
女の子はぎらりとひかる銀のナイフを手にしていました


  『 わたしが わたしのままでいるうちに 』  』

(52) 2015/06/14(Sun) 00時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[一つの頁を見つめると、
 それは本を閉じ、ゆっくり青年に歩み寄ると、
 その袖を一度引く。]

   ヤ。ク。ソ。ク。

[ふわりと綻ぶような笑みを浮べたのは一瞬。]

    …………。

[ またもとの無表情に戻ると、光に誘われるように
 中庭の方までふらふらと走っていく。]

(53) 2015/06/14(Sun) 00時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ


[青年の囁きにも、問いかけにも、
 答えることはできない。

 傷だらけの壁ばかりの廊下を走る間、
 看護師が胡乱げな目で蒼い翅を見ていた。]


[中庭はきらきらと光に満ちていた。
 白壁が太陽の光を反射して眩しかった。
 木の葉と草を撫ぜていく風が心地よく
 どこかで鳥が鳴く声がした。

 さわさわと花壇に新しい花が揺れている。>>54

 青い空は手を伸ばせば、どこまでも届きそうで、
 届かなかった。]

(59) 2015/06/14(Sun) 01時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

 『キルロイさんの翼やわたしの羽は、
  育てば飛べるようになるのでしょうか。

  小さな頃は蝶になりたかったなあ。と思い出すと
  なんだか複雑な気持ちになるのです。』

[――文通した手紙の一枚に、
 少女はそう記したことがある。
 それももう、それにとっては、 ]

(60) 2015/06/14(Sun) 01時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[ 紺色が目に留まる。>>55
 思い出したようにポケットの中の
 レター用紙をひとつ開くと

 何してんだ、と問う青年の声がする。
 向けられる視線に振り向いても無表情のまま>>58

 それは、生えているマーガレットを一輪摘み取って
 オスカーにそっと差し出す。

 受け取られなければ花はそのまま
 手のひらから
 ぽとりと零れ落ちていくだろう。]

(61) 2015/06/14(Sun) 01時頃

透明女子会 ヒナコは、メモを貼った。

2015/06/14(Sun) 01時頃


【人】 透明女子会 ヒナコ

[花の植え替えをしている。
 トレイル。消えるか判らない身。>>62

 それらの言葉に、
 一瞬、「それ」は黒い瞳を揺らがせたが
 またすぐに無表情に戻った。

 マーガレットを摘み取って
 オスカーに手渡す。
 白い花弁がたおやかに揺れている。

 ありがとう、といわれた時だけ
 ぺこりと頭を下げた。>>63]

(64) 2015/06/14(Sun) 01時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[
 真っ黒な瞳を泳がせて、
 ついと二人に踵を返す。
 中庭の中央まで歩いていく。
 途中で転んでも絵本だけは離さない。

 大きな木を見上げる。
 絵本を抱き込んだまま、

 蒼い翅をはためかせると、
 スリッパも履かない弱弱しい素足が、
 地面から浮き上がる。
 
 ふわりと、飛んだ。

 やがて手ごろな木の枝までたどり着くと
 ぺたりと座り込んでぐるりと木の葉を見回す。]

(66) 2015/06/14(Sun) 01時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

― ??? ―
>>59)

「7号室患者の病状が悪化しました。

ここを抜け出される前に。

奇病を広められる前に…………」

(73) 2015/06/14(Sun) 02時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

― 中庭 ―

[寄ろうとした青年の掌にも>>71
 黒い翼を持った彼の小さな呟きにも>>72
 それは気づかず、枝の上で

 ぱさりと、一枚のレター用紙を取り出した。
 少しの間それを眺めていた。

 ふと、唇を開く。]

(74) 2015/06/14(Sun) 02時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

 
  ア。ア。 アー。
  ゥ。 ナ……ナ。
  …………
  ………………やくそく……。
 

(75) 2015/06/14(Sun) 02時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[声を出す事を忘れたかのように
 何度も形にならないうめき声をあげると
 ふと、何か言葉を紡ぎ出した。]

(76) 2015/06/14(Sun) 02時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

『白い世界にひとりきり

 黒い角のちいさな少年
 爪をたてて叫んでいた
 壁を傷つけ泣いていた
 いつか涙が笑顔に変わるでしょうか

 白い世界にふたりきり
  
 銀の鎖に繋がれた
 絵本のふたご
 いつかは手を繋ぐでしょうか』

(77) 2015/06/14(Sun) 02時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ


 いつだって世界は穏やかで
 優しい毒を流しこんで
 そうして全てを忘れてさせてく
 笑顔もぬくもりも
 届かぬ向こうにつれていく

 忘れないで

 君の瞳に花咲く日
 いつか君が忘れる日がきても

 君の瞳に花咲く日
 君に映る最後の花でいたかった』

(78) 2015/06/14(Sun) 02時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ


 手のぬくもり 絡めた小指
 君の笑顔 

 君が忘れる日がきても

 忘れない 』

[それは歌だった。
 メロディも詞も何もかもが拙い、歌だった。]

(79) 2015/06/14(Sun) 02時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[ その歌が何を意味していたのか
 「それ」には知る由もないが

 ただ、穏やかに吹く風に乗せて
 木の上で、何かのために歌い続けていた。**]

(80) 2015/06/14(Sun) 02時頃

【独】 透明女子会 ヒナコ

/*
とっても埋まりたい。
韻とかめろでぃとかしらないー!すみませんんー!!
(そっと土下座)

(-62) 2015/06/14(Sun) 02時半頃

透明女子会 ヒナコは、メモを貼った。

2015/06/14(Sun) 02時半頃


【独】 透明女子会 ヒナコ

/*
これからどうしようかなあ。
元に戻る奴? はないな。
木から下りようかな……。

(-84) 2015/06/14(Sun) 10時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

― 回想:夜・自室 ―

>>8)
[その拙い歌を書き終わった時、
 ぶちりと嫌な音がした時。

 ぐるぐると視界がまわって、
 からん、と手にしていた
 シャープペンシルが転がる音がした。
 蒼い羽が、大きくなるのを感じた。

 めきめきと育つのは
 「わたし」ではない何か。
 ばかなわたしは、唐突に自分の”終わり”を悟る]

(96) 2015/06/14(Sun) 10時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

  ま、

[待って。まだ、約束を果たしてないの。
 ナナちゃんと交わした約束。
 シーシャさんと交わした約束。
 ちゃんと果たせてないの。
 
 叫んでも、消えていく、意識。
 嫌。忘れたくない。]

[ぜえはあと息を切らしながら、
 わたしは起き上がり、シャーペンを握った。
 ベッドの上、暮れていく病室の中、
 目に付いたレター用紙を取る。

 その時、うまく取れなくて、
 用紙がベットの上に散らばった。
 かまわず必死に文字を書いた。]

(97) 2015/06/14(Sun) 10時頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[一枚目、名前の羅列。]

『……オーレリア ニコラス
  ナナ ゆり 
  ケイトリン メルヤ
  タルト トレイル
  オスカー キルロイ
  シーシャ』

[オスカー、の文字の横に
 下手くそな花のような何かと、マーガレットの文字

 他の人の名前の横にも、桃色の花や飴、
 音符、ピエロのような何か
 ――いろんなものをかいた。

 キルロイさんに絵の書き方を教わればよかったと
 おぼろげな意識の中後悔した。]

(98) 2015/06/14(Sun) 10時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[二枚目、メッセージ]

『わたしでないわたし

 えほんをあずかっています

 なかにわのおおきなきのうえで
 うたをうたってください
 どこにいてもきこえるように

 やくそくをはたしてください

 やくそくをはたしたら、』

(99) 2015/06/14(Sun) 10時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ



  ( めきり、めきり、めきり )

[羽が伸びていく音が怖い。……怖い。]

  い、や……! やだ、助け、て、
  蝶になんかなりたくな――――

[バキン、と、シャーペンの芯が折れる音と共に
 わたしの意識は*]

(100) 2015/06/14(Sun) 10時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

― 現在・中庭 ―

[ぱさり、風にあおられ、
 レター用紙が翻っている。

 木の下のひとたちは
 静かに歌を聴いてくれたようだった。
 ひとである「   」がそこにいたなら
 とんでもなく、顔を赤らめ
 ごめんなさい、と言って逃げただろうけれど。

 ひとではない「それ」は何度か歌うと、
 ぺらりと絵本のページを捲る。
 女の子の空白の言葉は、
 「   」にも「それ」にもわからないままだ。]

(101) 2015/06/14(Sun) 10時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[ 「それ」は絵本を閉じると、
 ぱ、と枝から舞い降りて、ふわと着地した。
 レター用紙を二枚とも落とした。

 涙を流す彼>>95に首を傾げると
 静かに持っていた絵本を差し出した。

 終わりが近い。
 遠くから複数人の足音がした。**]

(102) 2015/06/14(Sun) 10時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[ぎこちなく伸ばされた掌を>>106
 怖じるでもなくたんたんと受け入れ
 撫でられると、心地よさそうに目を細めた。

 青年が身を屈める。
 「それ」は、落とされた言葉>>107を、
 理解しているのかしていないのか、
 ただ。月色の髪と青年の項を見ていた。]

(111) 2015/06/14(Sun) 20時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ


[>>108

 真っ黒な目は離れる蘇芳色を追う。
 青年の唇が紡ぐ詩に耳を澄ましている。

 ひらり、蒼い翅が揺らめいた。
 ざあぁ、と風が草木を揺らした。

 「それ」は、言葉の意味を理解してはいなかった。
 ただ。]

(112) 2015/06/14(Sun) 20時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

 
   …………シー。………ャ。  さ。
 

(113) 2015/06/14(Sun) 20時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

[白い頬に透明な雫がひとつ、ふたつ零れ落ちる。
 泣きながら微笑んだ。

 唇が一瞬、「だいすきでした」と綴ったのは、
 最後に残った「ヒナコ」の残滓。

 想いはいつからか。
 その感情の名はなんというのか。
 もうわからない。]

[ ぱちりと瞬きを一つした。


 ……それで、 「おしまい。」 ]

(114) 2015/06/14(Sun) 20時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ


  ?  ??  ……?

[ 「それ」は自分の目から零れるものを
 理解できないかのように掌で拭うと
 その雫を見つめて不思議そうな顔をした。

 それから、ひらりと中庭を、楽しそうに舞う。
 キルロイの翼を見て
「あなたも飛ばないの?」といわんばかりに首を傾げる。
 オスカーの植えた紫苑の花を嬉しそうに見た。

 もはや正気ではなかった。
 「それ」がステップと共に中庭の入り口まで来た時
 現れたのは白衣の男。]

(115) 2015/06/14(Sun) 20時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ


  『ヒナコ』

[そういって差し伸べられた手を、「それ」は無視するが、
 強引に手をとられて「いやだ」というように
 翅をはためかせた。

 ひとにとって虫の抵抗とは些細なもの。
 すぐに取り押さえられ、腕に注射を射され、
 大人しくなったそれは、
 先生に手をひかれ連れて行かれる。

 オスカーにも、キルロイにも、シーシャにも
 別れを告げることなく、
 閉ざされた隔離施設への道を行く。]

(116) 2015/06/14(Sun) 20時半頃

【人】 透明女子会 ヒナコ

 
        「♪」

[唇から途切れ途切れに、
 あの歌の旋律を零しながら。**]

(117) 2015/06/14(Sun) 20時半頃

【独】 透明女子会 ヒナコ

[─小さい頃、ちょうちょになりたかった。]

(-96) 2015/06/14(Sun) 21時頃

【独】 透明女子会 ヒナコ


[まだわたしがわたしであった頃。
 つないだ手のぬくもりを覚えていた頃。
 幸せを幸せだとは思っていなかった頃。]

そらを飛んでいけたら、素敵なのにと思っていた。

ともだちと笑った蒼い蒼い空を。
ともだちと空想した銀河の満ちる夜を。
大きな翼で、羽ばたいてゆけたなら。 ]

(-97) 2015/06/14(Sun) 21時頃

【独】 透明女子会 ヒナコ


[
そんな自由は、どこにもなかった。
気づくのが遅すぎた。

月に手を伸ばしても、
この手も、翅も、届くはずもなかった。

ただこの翅は、わたしから自由を奪うだけだった。
ともだちを奪うだけだった。
世界をなくすだけだった。]

(-98) 2015/06/14(Sun) 21時頃

【独】 透明女子会 ヒナコ

[ある日。
むしみたいに無力なわたしは、
とうとうむしになった。
憧れていた蝶になった。
空を羽ばたけるようになった。]

(-99) 2015/06/14(Sun) 21時頃

【独】 透明女子会 ヒナコ


[昔からの夢は、叶った。

でも、でもね。わたしは。わたしは――]

(-100) 2015/06/14(Sun) 21時頃

【独】 透明女子会 ヒナコ

[ わたしは、ちょうになんてなりたくなかった。 ]

(-101) 2015/06/14(Sun) 21時頃

【独】 透明女子会 ヒナコ

[

 そして、

  瞳に最後にうつる 花の色は、

                  **] 

(-102) 2015/06/14(Sun) 21時頃

ヒナコは、シーシャの歌を、歌い続けている。

2015/06/14(Sun) 21時半頃


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