30 ─今夜、薔薇の木の下で。
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[甘美な絶望という地獄に堕ちてゆく――]
(189) 2010/09/06(Mon) 22時頃
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薔薇園かい?
昼間に僕が行った時には見かけなかったけど、
……そうだね、この時間ならもしかして。
[トニーから、経緯を聞きながら、薔薇園に足を向けた。
見上げると、丸に近い月が浮かんでいて。]
(190) 2010/09/06(Mon) 22時頃
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ルーカスは、ロビンの秀でた額を思い出してしまった。
2010/09/06(Mon) 22時頃
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/* >>189 それはまだまだ絶望じゃないんだぜベイベー☆
(-41) 2010/09/06(Mon) 22時頃
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[まるで、言葉を忘れたかのように、ただ、行為に没頭するロビンを見て、くすくす笑う。]
ああ、聴こえないんだ。
[その耳に口唇を寄せて、ぺろりと舐めて、]
(191) 2010/09/06(Mon) 22時頃
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ロビンは、セシルの視線を避けようと、サイラスの膝の上で身を捩る。
2010/09/06(Mon) 22時頃
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――夜/寮・玄関→中庭――(>>188) [ルーカスの笑みにこくんと頷いてすぐ、少年は首を振った]
ううん。 一人で出歩くのは、怖くはないよ。 本当に怖いのは、――このまま、ユーリィを喪ってしまうことだ。
[ロビンがいる、と瞬間的に考えても、やはり怖れは変わらない。 ロビンはロビン。ユーリィはユーリィ。別個の存在だった]
(192) 2010/09/06(Mon) 22時頃
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――夜/寮・中庭――(>>190) [ルーカスが口にした単語に、こくりと頷く。 しゃがみ込んでランプのフードを開け、マッチを擦って灯りを点した]
あそこは、探してないんだ。
……近づくのが怖いような、不気味なような。 何だかよく分からないものが、潜んでそうに思えて。
……勇気を出して、行っておけば良かった。 それだったら、今こんな風に、ユーリィがいるかもしれないって不安に駆られながら行かなくてすんだんだから。
(193) 2010/09/06(Mon) 22時頃
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――夜/中庭―― [ふと、傍らのルーカスを見上げる。身長差はかなりのものだ]
でも、ルーカスが来てくれて、良かったと思うよ、やっぱり。
[ランプを手にルーカスの背後へと回ってみる。光源の移動に連れて、長い影がぐるりと動いた]
こうやって、不安を紛らわしたりも、できるしね。
(194) 2010/09/06(Mon) 22時頃
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トニーは、ルーカスが昼間行った時には、居なかったんだ。…と、呟きつつも。
2010/09/06(Mon) 22時頃
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―医務室ー [絶望という悲鳴を、膝の上で上げるロビン。あえて優しく揺すぶるのは 地獄を長く味合わせようという残酷な試み。 身を捻ってセシルの視線を避けようとするので両腕でしっかりと 正面を向かせる。]
…そういうことをすると、こちらにも響くからな。 駄目だ。
[きつく白い花を咲かす茎を握り締める。一層高く開こうとする薔薇]
(195) 2010/09/06(Mon) 22時半頃
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そうだね、……あそこは僕も少しだけ怖いよ。
僕が生まれた頃に、ここにいた人から、薔薇園の話を聞いた事が何回もあるんだ。
怖いけど、──とても綺麗で引き寄せられてしまうってね。
[その人は、俗世に戻っても、魂を薔薇に引き寄せられたままに、亡き人になってしまったのだけれど。]
(196) 2010/09/06(Mon) 22時半頃
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―医務室― [サイラスの腕の中という牢獄の囚人。 逃れることも許されずに正面を向かされて、セシルの視線に晒され続ける。 熱気で曇ったレンズの奥、止め処なく涙を流す灰色の瞳に宿すのは、複雑に交じり合った絶望と恍惚。]
ぃやぁ……あぁあ、あ、あ、いぃ
[白い花を咲かせた茎をきつく握り締められ、ひくひくと痙攣した。]
(197) 2010/09/06(Mon) 22時半頃
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――夜/中庭→薔薇園―― [ルーカスの語る話。 その詳細までは分からないものの、薔薇園にはなにかあるのだ、という感覚を新たにさせられる。ぽつり、呟いた]
魂を引き寄せられる、か……。 そういえば、ユーリィも。手首に、茨の痣。ぐるっと、できてた。 あれって、もしかして――そういうの、なのかな。
(198) 2010/09/06(Mon) 22時半頃
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トニーは、ルーカスと共に、薔薇園の入り口に辿り着く。
2010/09/06(Mon) 22時半頃
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――夜/薔薇園――
[円く輝く月光に照らされて蒼々とした夜空は、生垣の奥で起きた凌辱を知らぬげに静まり返っている。 高く密に編まれた薔薇の垣根は、真昼であっても視線を遮り、夜となれば暗い闇をその中に湛えていた。 少年はランプを掲げ、その奥へと光線を投げ掛ける]
――ユーリィ。いる?
[呼びかけてみても物音は無い。 ルーカスの方を一度見て、そっと、中へ足を進めた]
(199) 2010/09/06(Mon) 22時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/09/06(Mon) 22時半頃
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[兄が亡くなった当時の事を思い返してみる。]
[一人息子を亡くした父の正妻と、自分の母親が、時期を前後して亡くなったために、父親の元に引き取られてから。]
[娶った妻に指一本触れぬままであった兄の轍を踏ませまいという父親の考えで、今そばにいるトニーよりも年少だった自分には、女性が一人あてがわれた。父親曰く「魔除け」とか。]
[この学校に入学したのは、それから数ヶ月後の事だったのだが──]
(200) 2010/09/06(Mon) 22時半頃
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[こんな、
淫らで、
恥知らずで、
これが、僕、 なんだ。]
(-42) 2010/09/06(Mon) 22時半頃
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ルーカスは、トニーと並んで、薔薇園の中に。
2010/09/06(Mon) 22時半頃
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[あられもない声をあげ、痙攣するロビンの頤を掴んで、上にあげさせる。]
――……可愛いね。 本当に可愛いよ。
可愛いから、キスしてあげる。
[そして、口付けとともに送るのは、濃い薔薇の芳香。 苦痛も快楽も、交じり合うように……。]
――……求めて?求め続けて?
[離れれば、どろりとした唾液がつうっと伝った。]
(201) 2010/09/06(Mon) 22時半頃
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サイラスは、ロビンが痙攣する様に煽られようとも、もう動かすこともなくじっと突き上げたまま。
2010/09/06(Mon) 22時半頃
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―医務室―
もう、俺が動く必要もないかな?
[セシルが口付けて薔薇の芳香を送り込む様子を後ろから伺っている。 痙攣は、自身をも危うくさせている]
ロビン?お前、腰を動かせるよな?
[両腕でややゆるく肩を抑えてロビン自身に腰を打ち付けるように 命じる。薔薇の齎す享楽の地獄は終わりを迎えそうにもない]
(202) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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─ 薔薇園 ─
ユーリー?いるなら返事をしてくれないかい?
もうこんな時間だ。部屋に戻ろう。ユーリー、出ておいで!
[辺りを見回しながら、探し人のなを呼び続けている。]
(203) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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―セシルの部屋― [望まれれば拒むことはできず、けれどもセシルが柔らかな温もり以上を求めなかったのは翡翠の中の迷いをセシルが、或いは蒼薔薇が見抜いたからで。 あれから部屋でハーモニカを探して、気付けば寝てしまっていて。 起きた時には部屋に一人きり―――…目の前に広がるのは大きな空洞で、薄ら開かれていた翡翠が硝子のような硬質な色に変わっていく。]
――――…… …っ ふ…
[薄く開いた唇から零れるのは笑い声にも、泣き声にも似た音。]
(204) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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セシルは、ロビンドにキスしたあと、ナルドはまだかな・・・と、椅子にかけた。*
2010/09/06(Mon) 23時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/06(Mon) 23時頃
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/* セシルによると、ドナルドは、ほっぺたに渦巻きぐるぐるで、語尾に「だってばよ」をつけないといけないらしい。
*/
(-43) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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――夜/薔薇園――(>>196>>198) [数歩入ったところで少年は足を止めた。ルーカスを見上げ、かれの言葉に煽られた不安を口にし――]
――引き寄せられてしまう、というのなら。 ねえ、ルーカス。 もし、ここからユーリィを連れ出せたとしても――また、戻って、
[継ぐべき言葉は喉の奥に消える。 ルーカスの呼びかけの近く。薔薇園の奥まったところ、蒼い薔薇が咲くといわれる老樹の下に、倒れている人影が照らし出された]
(205) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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[机に突っ伏して見る夢は、甘く狂おしい時間の続き。 けれども、ねだるように笑う姿はあの下級生ではなく…]
…いまは、まだ [いけないと、そう思うなら、一体いつなら良いというのか。 目覚めた時傍にいた温もりを押し倒したい衝動を堪えて。 それでも抑えきれぬ想いを、そっとうなじに唇寄せて刻んだ。 まるで鮮やかな薔薇の花弁のように。]
(206) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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―医務室― [立て続けの刺激にこころは灼き切れて、セシルに顎を掴まれて顔を上げさせられても、朦朧と焦点の合わない灰いろを向けるだけ。
深い口接けと共に注ぎ込まれる、濃厚な薔薇の芳香――苦痛も快楽もすべてが熔けあって、ロビンの中で融解した。
つ、と糸を引いてセシル――青薔薇の唇が離れた後は、もうそこには貪欲に快楽を求めるいきものが在るだけ。]
(207) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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――夜/薔薇園――
――ユーリィ!!
[ランプを取り落としそうになりつつ、樹の根元へと駆け寄った]
(208) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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ルーカスは、トニーがはぐれてはいないかと、視線を巡らせた。
2010/09/06(Mon) 23時頃
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『ユーリー!』
[叫び声とともに、トニーが一本の薔薇の木の根元の方に駆け寄った。]
[横たわる少年の姿がそこに。] ユーリー!大丈夫か?
[自分もそう呼びかけながら、ユーリーの元へ。]
(209) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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―医務室― [潤んだ灰いろは濃艶な蠱惑を湛えて。 首を後ろに振り向け、突き上げたなり動きを止めたサイラスを咎めるように強請るように流し見る。
自ら動くように命じられたなら、うっすらと微笑んで、従順にひとつ頷く。 そうして、サイラスの膝の上でゆるゆると振り付けのないダンスを踊り始めた。]
(210) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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俺、
…何か…
期待―――…してた?
[言葉が空洞の中に落ちていく。温もりが、目が覚めても其処にあると――…そんな、僅かな。 落ちる吐息は密やかな笑い声に変わって、ひぅ…と息を吸う音は悲鳴にも似た音。 好きだと、言ってくれたのだ。甘い口付けも―――あの時と、あの人と同じ。そこまでは…くれたのに。空洞が広がっていく、それを望んでいるのに――…]
―――…いた い…、
……苦しい…よ……、………
[名を呼んでも届かない、此処に残るのは翡翠と空洞と薔薇の香だけだから。 床に横たわったまま、苦しむように喘ぐ息はやがて熱を帯びて]
(211) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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[蒼薔薇の香りと呼ぶ声に、ふらり夢遊病者のように引き寄せられて、何時の間にか手をかけていたのは医務室のドア。]
ずいぶんと、お愉しみだなぁ? [笑み浮かべたは凶暴なケモノ。]
(212) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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ルーカス! こっち! いたよ!
[意識を失ってみえる銀髪の少年の頭を膝に乗せ、名を呼んだ]
(213) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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サイラスは、ロビンがゆるゆると動くのを後ろでじっと押さえつけながらドナルドを待つ
2010/09/06(Mon) 23時頃
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―医務室―
…遅いぞ? 全くどうせなら獲物は分け与えたほうが楽しいだろ?
[漸く現れたドナルドに文句一つ言い放って、ロビンの後ろから 唇に指を差しいれ、こじ開け。こちらを使えとばかりに示す。 涎に塗れて指がてらてらと月光を跳ね返して瞬いた。]
(214) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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ベネットは、うなじに咲いた鬱血の花弁に、小さく身じろぎを一つ。
2010/09/06(Mon) 23時頃
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[二人の傍まで来て、ユーリーの様子を見た。]
[目を閉じて力無く横たわり、血色の薄い顔──]
[微かに上下する胸を見て、大きくため息をついた。]
ユーリー、ユーリー、起きるんだ、ユーリー。
[何度か、意識を取り戻してもらおうと呼びかけるが、その瞳は閉ざされたままで。]
(215) 2010/09/06(Mon) 23時頃
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