154 屍鬼村5〜村は死によって包囲されている〜
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/* もしかして…
(-43) 2013/12/06(Fri) 20時半頃
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― 洋館 ―
[夜の帳が下りる頃。 洋館の一室で、黒衣を纏う婦人が目を覚ます。]
おはようございます、お母様。
[婦人が眠るのは漆黒の匣。 細長く、煌めく細工が施され 夜空の銀河を思わせる豪華な木棺。
「おはよう」 と、彼女は、静かに娘へ応える。
その肌は色白を通り越し、やや血色が悪く。 気怠い寝起きの様子から 病に罹っていても、不思議はない程で。
なのに、紅を引いた様な唇が やけに目を引く、退廃的な美貌である。]
(119) 2013/12/07(Sat) 00時頃
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[その瞳はどこまでも深く黒く 覗いた者は、その余りの昏さに たちどころに引き込まれてしまうだろう。]
そろそろ、お腹が空かれました? もう少し…お待ちになってくださいな。
[まるで、幼子にいい聞かせるかのように。 娘は母にかたりかける。]
そういえば、お母様。 早速、お友だちができましたの。
鈴さんっていって、 村のレコード屋さんのおうちの方。 とても、おしゃべりが好きそうで… まるで小鳥みたいですわ。
とっても、可愛らしい方よ。
(120) 2013/12/07(Sat) 00時半頃
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[くすくすと歌う様に。]
あと、レコード屋さんには 素敵な蓄音機とジュークボックスが ありましたの。
お母様のお好きなジャズが 流れていて… 陽のある時間しか開いてないのが とても、残念だったわ。
今度、お邪魔しようかと思うの。
[ちょこんと首を傾げてから うっとりほほ笑んだ。]
(121) 2013/12/07(Sat) 01時頃
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[窓の外に広がるのは。 昼なお、どこか昏い樅の林。 屋敷の回りだけではなく この村全体を囲い込む、檻のような木々。
山の斜面に建つここですら 見える空は、それほど広くはない。
そこから見える月は 満ちていたか、それとも幾らか欠けてたか。 夜空に瞬く星は散りばめられていただろうか。
柩の主を起こしてから ひとり、山をそぞろ歩きして 口ずさむのは、少し懐かしい歌。]
(122) 2013/12/07(Sat) 01時半頃
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Fly me to the moon Let me play among the stars Let me see what spring is like On Jupiter and Mars
[暗闇にその歌声は溶けてゆく。 声主と同じ様に。
それは、死という病に不似合いで。 *甘く優しいジャズナンバー。*]
(123) 2013/12/07(Sat) 01時半頃
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/* あっこれ私狙われたかな…?(
(-44) 2013/12/07(Sat) 01時半頃
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/* これで、お母様やお父様が幻だったら泣く。
(-45) 2013/12/07(Sat) 01時半頃
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―鹿野レコード:夜― [家に帰り着き、上機嫌な鈴は、帰ってきたお父さんにご飯を作っていた。といっても、手のこんだものはカレーくらいしか作れない。あとは…お好み焼き?キャベツの千切りが得意技。とりあえず。今日は、カレー。普段はお父さんに作ってもらってるけど、たまに気分が乗ると自分から言い出して作るようにしている。
花嫁修業かと夕方辺りに来るお客さんにはからかわれることもある。そんなこと考えたこともないのに。]
お父さーん、もうすぐ出来るよー。
[居間にいる父親に呼びかける。あまりご飯時はお父さんは多弁じゃない。仕事の時は私に色々話してくれるんだけど、もっと家族を大事にしてほしいよね。だから、私は結構、自分からお父さんに話しかけるのだった。余り反抗期とは無縁。だって家の中で何も喋らずにいるのはつらいもん。適度な沈黙は、家用の音楽に使っている蓄音機から流れる。
フランク・シナトラのFly Me To The Moon
昼間には爽やかのじゃなくておもいっきりなロックが聞きたくなるけど、お父さんの夜の選曲は好きだ。今日は話さなくてもいいことがあったって分かってたんじゃないのかって位。]
(124) 2013/12/07(Sat) 02時半頃
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[…実際鈴は機嫌が顔に出て、父親が帰ればすぐに今日の御機嫌はと察せられているのだった。]
はい、今日のご飯はカレーです。
[またそれか、と苦笑されながら、今日は何かあったのかなんて聞かれる。]
よく聞いたお父さん!兼正の子!兼正の女の子がいたの!
In other words, hold my hand (ようするに…手を繋ぎたいんだ。) In other words, baby kiss me (だから…君にキスがしたいんだ。)
[それですっごく綺麗でね、と続けて、一方的に聞かれて、時々相槌を打たれるなんて会話が続いていく。]
All I worship and adore (君だけを見ていたい。) In other words, please be true (だから君だけは、ずっと変わらないでいてくれ。)
(125) 2013/12/07(Sat) 02時半頃
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[ゆっくり飛び跳ねるようなトランペットが、男の人の色気のある声が、なんだか不思議に気分を高揚させた。多分、今日はぐっすり眠れるな、と、思った。]
(126) 2013/12/07(Sat) 02時半頃
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―鈴の部屋:深夜― ん、んっーぅっと。そ、ろ、そろ寝ますかなっ。
[この家にあるのはラジオだけ。だから、鈴は毎夜寝るときにはラジオを付ける。そこから聞こえる声は、それだけで音楽だ。いつの間にか寝てしまう時もあれば、逆に聞き入って眠れなくなる時もある。
今は、ニュースを読み上げてるみたい。 ゆっくりと、男の人の滑舌の良い声が響く。
雑誌を読んでいた私は、寝る前に壁を見渡す。貼られたポスターはたくさん。それもカッコよくポーズを決めたものから真っ白なメイクをしたものまである。言ってしまえば、ちょっとパンクに憧れているのだ。そして、怖がりな鈴は逆にこの人達が怖くてお化けも寄らないと信じていたりする。寝るときは豆球だ。
いい時間。ゆったりと布団代わりのタオルケットをかぶって、ベッドの上に寝転んだ。これでそのうち、まぶたが閉じて、暗闇の眠りの世界に入っていく。それは心地よく、闇の世界へと潜り込んでいく。起きれば朝。太陽が燦々と輝く朝を楽しみに、眠りについた。]
(127) 2013/12/07(Sat) 02時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/12/07(Sat) 02時半頃
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/* 喉が痛くて、鼻水がでる病になってるなう。
(-46) 2013/12/07(Sat) 14時半頃
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/* これ、さすがに村建てさんに何かあったとしか…
(-47) 2013/12/07(Sat) 20時半頃
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