25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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……嗚呼、私の言葉は何時も足りぬ
[溜息。 苦笑を零す]
(*70) 2010/08/04(Wed) 17時半頃
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鍵爪で引き裂きたいのは別のもの。 此処に
[視線を投げる姿が 相手から見えるかどうかはさておき]
冬を慕う桜を引き裂くならと。 彼の甘い声を聞くか、悲鳴を聞くか
どちらを手にしようかと。
[冷えた音に、変わらぬ音を紡ぐ]
(*71) 2010/08/04(Wed) 17時半頃
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…成程? お前達の言葉はどうも遠回しで好かん。
[人喰い花独特なのかと思うほどの婉曲さ。 呆れたように溜息をつきながら]
…どちらも叶えればよかろうに。
(*72) 2010/08/04(Wed) 18時頃
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貴方の身を欲しいとは思って居らぬ 私を試してみるならば、と 誘った裏に他意も無い
未だ、この身を少し 持て余している 所作を試してみたかっただけのこと
要らぬなら――…構わない
(*73) 2010/08/04(Wed) 18時頃
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思うように、伝えられぬ 嗚呼、冬の名残か
[軽い笑みを含んだ吐息 朝の日を浴びながら、瞳を細める]
花主は欲張りだ ……私には、思いつかなかった
(*74) 2010/08/04(Wed) 18時頃
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所作を試すなら、霞に頼むが良かろう。 私は、いつ気分が乗るかもわからん。 霞が手いっぱいと言うことであれば、まあ、考えなくもないが。
[やっと手に入れた聞きやすい言葉に 己もまた率直な意見だけを返す]
…欲張りだからこそこの世で未だ法の網の目を抜けて 狼憑きとして生きている。 運動すれば腹も空くと言うもの。
甘い時を過ごした後の晩餐は、特に格別だろうさ。
[低く、嗤う]
(*75) 2010/08/04(Wed) 18時頃
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――…矢張り、意地が悪い。
[拗ねたように呟き]
裏の世で生きるなら 全てを捨てて一つを選べと 教わったのは、間逆
狼憑きが生きるには 常に危険が伴う場所故に。
[薄く哂う]
この足では、激しい運動は難しいのだけれど…… ……其れよりも、昨夜の汗を流したい 貴方は――哀れな花の運び手になる気も無い、か?
(*76) 2010/08/04(Wed) 18時頃
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どうせなら、花遊びに慣れぬお方を誘ってみては? 天満月の御子息とか。
(*77) 2010/08/04(Wed) 18時頃
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天満月の御子息さまとやら ……何処に居るのか とんと顔を見ぬが……。
やれ、どちらも私では不足と謂うか。 流石に 傷の付く事よ
(*78) 2010/08/04(Wed) 18時半頃
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お前を抱いて…食いたくなってしまうのはまずかろう?
喰われるのもごめんこうむりたい。
(*79) 2010/08/04(Wed) 18時半頃
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……抱く?
私を幾ら抱いても孕まぬよ 受け継いだのは、種付ける術
喰らいたくなっては――確かに困る。
(*80) 2010/08/04(Wed) 18時半頃
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何だ、まだ言うのか。
[からかうような響きを残して幾らか低い声は嗤う]
危ないと言うなら其の身を矛に身を立てれば好い。 丁度いい手本が傍にある。
[なあ、と話の矛先は霞へと向かう。 傷が付こうが付くまいが、己には関係ないとは口にはせねど]
…いいだろう。 ならばしばらくそのままで待つがいい。
(*81) 2010/08/04(Wed) 18時半頃
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本当の事。
[嗤う音に、拗ねたこえ。 暫し間が空いた]
簡単に謂う。 私の居た場所は、貴方達の想像のはるか底辺 誰にも見捨てられた裏路地に子捨てが何故この世に起きるのか 財持つ家に生まれたものには遠い話。
(*82) 2010/08/04(Wed) 18時半頃
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――では、俟とうか 幾時も幾日でも
(*83) 2010/08/04(Wed) 18時半頃
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だから、今更だと言っている。 少しは学べ。
[間が開いたことに疑問など持たない。 こちらもまた、幾らか喋っていた故 一つに意識を集中させるほどのことはしない]
その無理難題を越えたくて花になったのではないのか? 己が選んだ道に、後悔するのであれば去れば好いだけのこと。
…では、お前が稲羽の松になる前には、迎えに行こう。
[それは古いうたの話]
(*84) 2010/08/04(Wed) 19時頃
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花になったのは……嗚呼、解らない 親は何故 同じ道を歩ませてくれなかったのか
世を狂わせる 其の為に危険の中へ留まり続けたのでは、無かったのか
[思い馳せるも、答えは出無い]
――直ぐに帰るといいながら 待てども待てども、置き去りのまま
[詠うこえが聴こえた気がした。 古い古い、知っているのは、冬の知識]
それは、失せもの戻るまじない歌……?
(*85) 2010/08/04(Wed) 19時頃
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知りたければ、調べればいい。
[書庫にいけば答えは見つかる。 敢えて答えるつもりもない。]
(*86) 2010/08/04(Wed) 19時頃
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別れを詠む 去なばの山の ……知りたいのは、うたの意味ではなく
[記憶の引き出しにあったのは もう千年もそれ以上も、古い古い書物のうた]
私が知るは 失せ者かえるよう、願うものでもあった故 其れを知る貴方は……失せものでもあったかと
詠み違えたか?
(*87) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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読み違えも甚だしいな。
[それは結構な切り返しであったように思う]
言ったはずだ。 遠回しな言い回しは好かんと、ついぞさっき。 大体、失せものなど
[少しだけ、間が開いて息を吐き出した]
私には、ない。
(*88) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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そう――…か?
[僅かな間は微かな疑問を浮かばせたが]
なら、良い
[短く零す]
(*89) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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何だ。この返答では不満か。
[どう聞いてもその言葉尻は上がっていて、 息を一つ吐き出す]
…それで。 何処に迎えに来いと言うんだ。
(*90) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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否、詮索はせんよ 立ち入るなと謂うならば。
[冬色が翳る 眉を下げて]
先刻の、庭に そのまま居る
足の怪我を失念していて ……立ち上がれなくなった
ひとつ花が其処にあるけれど
(*91) 2010/08/04(Wed) 20時頃
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[無言の答え。 それが意味するものは推して知れとばかり 男は答える言葉を作らない]
…立ち上がれない? お前は子供か。
[呆れたように呟いて、息を吐き出した。 花と聞けば目を細め、もうすぐその花の後姿も見えるだろう頃]
(*92) 2010/08/04(Wed) 20時頃
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……姿は見ての通り 私も、昨夜生まれたばかり
子供には違いない
[くすくすと、わらう。 花開く 柔かな花びらの其の通り 徐々に変化しているのは トゲ混じる冬の名残が消えていく証拠]
(*93) 2010/08/04(Wed) 20時頃
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成程、まあ、それは確かに道理やも知れん。 随分老成した子供もいたものだ。
[納得はすれどそれよりも先にまず呆れが生まれる。 軽い笑い声に肩を竦めれば溜息は重く一つ吐き出される]
(*94) 2010/08/04(Wed) 20時頃
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……私は何を言った? 私に何をした……?
[酷く寝惚けて醜態をさらした夢と 眠りながらも、巻物を口にくわえ 少し苦しげに微か喘いだ夢をみたから。 恐る恐るどこまで現実か確めた]
(=50) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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…イビセラと呼ばねば、自分だと解らないか。
[微かに空いた言葉の間に首を傾げる。 目の前にいるからには、流石にそれぐらいには気付くというもの]
(*95) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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……ロビンでも、名も無き花でも、徒花でも 何とでも呼ばれれば気付く。
少し意識が飛んだ。 日に当たりすぎたか……何かしたのやも。
[空いた間は名の通り空白の一瞬。 咲いた花にその間の感情が無い]
(*96) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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ん? あ、そりゃもう、なかなかに大胆なことを…。
さすがに長く躾けられた花だと感心した。
[なんだか焦った声がしたので、 悪乗りしてそんなことを言ってみた。]
(=51) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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[米粒の存在と、自分の記憶のあやふやさもあり 夢の様子ならそこまでのことはしていないはずと 否定することは出来ず、頭を抱えた]
……忘れてくだされ。
[かろうじてそれだけを零して]
(=52) 2010/08/04(Wed) 22時半頃
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