25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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[足音と共に現れた主の言葉に、 す――と眼差しを滑らせ、その部屋を示した]
月瀬殿は、こちらに。 ――お話など、伺う状況では余りないか、と。
[状況はそれで伝わるであろう。 ――心根の漣立つは沈められず、 けれどそれは表には出さずに答えた]
(@72) 2010/08/06(Fri) 21時頃
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[一度振り返った花に、 黄泉花は薄暗い緋の浮かぶ、笑み]
―――ええ、 一度手を取るのならば、
いっそ、黄泉路まで離さねばよいのに、と。
[セシル――その名のやり取りを聞いている。 読んだそれは、特別なもの なのであろうか。
じわり、と燻る灯の揺れる。 されど、“主”が会話の邪魔をせぬよう、 その口はしばし紡がれた**]
(@73) 2010/08/06(Fri) 21時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 21時半頃
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[ぴくり、と小さく動いたそれは、 花の憐れむ目線も知らず。
ただ、やはり、と。
“主”は、あの白い桜花を迎えるが為に、 己を手放すと言ったのだろうと、 俯く黒紅に揺らぐ緋を灯し。
>>751 続いた言葉に面をあげて、怪訝に眉を潜める]
(@79) 2010/08/06(Fri) 23時頃
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[ロビンの言葉は友なれば、当然であろう。 けれどどこか疎ましく―― 感じる胸騒ぎも、黒い感情に覆われて。 去り行くその小さな背をぼうっと見続ける。
主にとって、唯一の花でありたい、と そう願うことは、けれど]
月瀬殿を花と迎えられるから、 ……私をお捨てになるのではなかったのですか?
[黄泉花は――迷い子は、 “主”が袖を握り、見上げる。 泣けぬ花なれば、涙は決してみせねども]
(@80) 2010/08/06(Fri) 23時頃
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他に、とは――。 それは誰なのです……
[>>774 主であることを否定され、他にいる、といわれれば、 やはり沈んだ表情をするのだけれど。 見えない、という言葉にはふと身を震わせた―― 使用人たちの己に対する態度が過ぎる]
――あと、あの……ひとつ お詫びせねばならぬことがあるのです。 先だっての折り、少し混乱して “前の主様”のなされたことを…… 主様のなされたように、言ってしまったか、と。
[――己の道塞ぐ天の火を望んだ、と、 そのように告げた言葉を思い出して、いまだその袖を掴んだまま見上げる]
(@82) 2010/08/06(Fri) 23時半頃
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[強面の眉の寄る表情に、 ちいさく惑う笑みを浮かべて]
――記憶は、 記憶は……ないのです。 ただ、あなたがそのように、呼び、撫でて下さる から。 私は――、
[友人の言葉に、幾度が眸を瞬いて]
それは、前の主様のことでしょうか。 金の髪の、……私を手放し学院へ 戻した 方。 だから、私は新たな主様の元に――
[呟くように続ければ、 見つめる顔にまた戸惑い、拗ねたように唇を引き結んだ]
そんな――引き取るなどと、犬猫のように。 私を望んで下さるのでなければ、嫌です。
[それでも袖は離さぬまま]
(@84) 2010/08/07(Sat) 00時頃
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[長い沈黙には不安の色の、揺らぎ。 続いた言葉には、少しだけ安堵と不満の過ぎった]
―――……、 ろくに見ていて下さらなかったくせに。
[根に持っていた事実を、 ぽつり、呟き]
ならば、私の芸事を きちんと見ていて下さらないと、 ……わからないではないですか、主様――
[黄泉花は刷衛その人に儚く微笑み、 わずかの間、その袖にぽふりと顔を埋めた]
(@86) 2010/08/07(Sat) 00時半頃
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[主が袖に小さく作った染みは、 きっとすぐに消えるもの。 悩ましげな言葉には、ひとつ頷き―― でもあの時は、と思い返していたけれど口を噤んだ]
――…月瀬殿、をですか。今でなければ? その、どちらへ?
[情事の名残ののこるであろう部屋に足を踏み入れるは、 さすがに躊躇われたが、その言葉には従って扉にそっと手をかける]
(@88) 2010/08/07(Sat) 01時頃
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