人狼議事


254 東京村U

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【人】 お針子 ジリヤ

……カ、カレー?

[澪音に見せてもらったHPは、確かにラクルという店だ。
ラクルとは、アイヌ語で[霧]を意味するらしい。
北海道では、たしかに夏場は海霧が発生しやすい。]

……アイヌ語。
たしか、母さん、大学でアイヌの研究してたって。
関係……あるのかな?

(114) 2016/10/06(Thu) 03時頃

【人】 お針子 ジリヤ

― 朝:永田町 国立国会図書館 ―

[千代田区にある国立国会図書館は、日本で唯一の国立図書館だ。明治23年(1890年)に開設された貴族院図書館と帝国図書館、ふたつの蔵書を引き継ぎ、日本で刊行されたすべての書籍・雑誌・新聞を収納すると言われている。

9時30分。木露たちと別れ、上野から永田町へ向かったジリヤは、開館とほぼ同時に中へ滑り込んだ。立地は赤坂から遠くない。誰かに見られやしないかと、冷や汗をかいた。

利用者登録には年齢制限があるが、偽造身分証明書をとりだして、しれっと18歳に成りすます。売春摘発に備えて渡されていたものが、はじめて役に立った。]

(115) 2016/10/06(Thu) 04時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

[木露と澪音のアドバイス通り、まず"呪文"はアイヌ語であると決め打ちし、その意味と関連情報を集めることにした。
アイヌ語事典とアイヌにまつわる民話関係の本をテーブルの上に積み上げて、作業を開始する。
まず"呪文"に含まれる単語の意味を単純に和訳した。]

シク:[目/多くの]
アイ:[矢]
クンネ:[黒]
フレ:[赤]
ラクル:[霧]

……やっばり、全部アイヌ語っぽい。

(116) 2016/10/06(Thu) 04時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

[続いて、各単語に関連する情報を調べるため、アイヌ民話の本を開いた。根拠はまったくないが、いま、身の回りに起きている異変は、なんらかのかたちで噂や伝承に関連している。なにかしら、ヒントになるのではないか?

本のページをめくり、積み上げること、約40分。
それは、[霧]にまつわる民話を調べた時に発見した。]

(117) 2016/10/06(Thu) 04時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

『沢山の神々が生まれた中で、
ペケレチュプ(日の神)、クンネチュプ(月の神)という
二柱の光り輝く美しい神々は、
この国(タンシリ)の霧(ウララ)の深く暗い所を照らそうと、
ペケレチュプはマツネシリ(雌岳)から、
クンネチュプはピンネシリ(雄岳)から、
クンネニシ(黒雲)に乗って天に昇られたのである。
        
            アイヌ民族 天地開闢『日の神と月の神』』

(118) 2016/10/06(Thu) 04時半頃

【人】 お針子 ジリヤ


……ウララ、これも[霧]か。
クンネチュピ……[黒い][太陽]で、月の神……。

(119) 2016/10/06(Thu) 04時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

[民話を調べ始めてから、3時間。早くも壁に行き当たった。
どれだけ調べても、肝心な呪文の意味がわからない。]

なにか、違うのかなぁ……?

[開いたページに頬をのせて、ぼんやりと宙をにらむ。]
ふと、木露の言葉が浮かんだ(>>4:267)]

……並べ替え、置き換え……アナグラム。
これって、実は……日本語だったり?

(120) 2016/10/06(Thu) 04時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

[ものは試しと、和訳した単語を並べ替え、
館内の検索サービスをつかって関連情報を集めることにした。]

まずは、順番通りに……

[『目 矢 黒 赤 霧』――めぼしいものは見つからない。]

じゃあ、並び替えて……

[『目黒 矢霧 赤』『赤目 黒霧 矢』『赤黒 目――…… **]

(121) 2016/10/06(Thu) 04時半頃

お針子 ジリヤは、メモを貼った。

2016/10/06(Thu) 05時頃


お針子 ジリヤは、メモを貼った。

2016/10/06(Thu) 05時頃


【人】 お針子 ジリヤ

ー国立国会図書館ー

[試行錯誤しながら、しばらくがたった。
[黒]を [月]に置き換えてみる。 (>>119
詮索結果には、雑多な電子ジャーナルのタイトル群。]

……そうだ、海霧。(>>113)

[[霧]を[海霧]に置き換えて、検索。
新しくヒットした電子ジャーナルの記事の中で、
ある一つのタイトルがジリヤの目に留まった]

……闇事件ファイル…近代犯罪史の怪事件。

[閲覧アイコンをクリックした]

(135) 2016/10/06(Thu) 17時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

*
*
――······なかでもとりわけ後味の悪い幕引きとなったのが、"月神事件(つきがみじけん)"だろう。

"月神事件"とは、****年10月7日に東京西池袋線沿いの路上で誘拐された当時8歳の少女が、3年後の12月5日に東京都の加害者宅で発見されたことにより発覚した誘拐監禁事件である。

異臭がするとの通報を受けて加害者宅に踏み込んだ警官が、現場で衰弱していた少女を発見。加害者である月守 赫矢(ツキモリ セキヤ)は、同室内の床に倒れ、死亡しているのが確認された。少女は3年前から行方がわからなくなっていた、青山 海霧谷(らくる)ちゃんだった。

(136) 2016/10/06(Thu) 17時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

月守少女誘拐監禁事件、俗にいう『月神事件』には不可解な点が数多く、報道直後からさまざまな憶測が飛び交った。

容疑者の死因が伏せられたこと、少女が自ら逃げ出さなかったこと、さらに容疑者と少女が並んで外出していたという目撃談から、首謀者である少女が月守を殺害したという"少女犯人説"がネットを中心に広まった。

(137) 2016/10/06(Thu) 17時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

憶測は被害者家族にもおよび、家族ぐるみの売春行為だったのではとの誹謗中傷を浴びつづけた家族は、少女発見から半年後に、東京都から逃げるように住まいを移してしまう。

また月守容疑者が重度のオカルティストであり、統合失調症や自己像幻視を患っていたことから、なにかしらの宗教的儀式を行っていたのではないかと、オカルト界隈からも注目を浴び――……**
*
*

(138) 2016/10/06(Thu) 17時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

― 国立国会図書館 ―

……赫矢。(>>136)
シク、フレ……[多い][赤]で、赫?

["――「天之加久矢」は「天之赫矢」にして
                天日の威烈を象徴せる義なり。"

頭の片隅から、知らないはずのフレーズが響いた。
そう[赤][矢]ではダメだったのだ。
あの男には、こだわりがあった。]

……誰!?
この、"らくる"って……誰なの!?

[疼き始めた右脚をひきずり、駆け足で資料室へ向かう]

(147) 2016/10/06(Thu) 20時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[少女失踪の捜査状況を報じる
4年前の報道記事にそれはあった。

青山 海霧谷(らくる)、失踪前の写真。
黒いキャップ帽を被り、照れ臭そうにそっぽを向いている。

その髪は色素の薄い金髪で]

……うそだ…(>>2:164)

[翠色の瞳。]

……だって、あれは事故だって…(>>1:105)

[Tシャツから覗く首もとのホクロ。]

……ちがう、あたしじゃない!!(>>2:163)

(148) 2016/10/06(Thu) 20時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[海霧の読みは (うみぎり)、またの名は(カイム)、
そしてもうひとつ。夏の季語としても使わる――(じり)

             海霧 谷

             じり や

               *
               *

(149) 2016/10/06(Thu) 20時頃

【人】 お針子 ジリヤ

                                                       『クンネ様と呼べといっただろ!!』 

(151) 2016/10/06(Thu) 20時頃

【人】 お針子 ジリヤ

                              ゴキッ

(152) 2016/10/06(Thu) 20時頃

【人】 お針子 ジリヤ

― 国立国会図書館 ―

[一瞬のフラッシュバック。

ジリヤは、膝を抱えてうずくまった。
ズキズキと疼きだした右脚を押さえる。

あの男に砕かれた脚を。]

······ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、ゴメ

(154) 2016/10/06(Thu) 20時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[視界がぐるりと回転した。
いや、回転したのは周りの世界だった。
辺りの景色が溶けだしたかのようだった。




図書館にいたはずのジリヤは、気がつくと、街中にいた。
十字路が交差する中央で、脚を抱えてうずくまっていた。

――"知らない街"だった。]

(155) 2016/10/06(Thu) 20時頃

お針子 ジリヤは、メモを貼った。

2016/10/06(Thu) 20時頃


ジリヤは、みょんこに話の続きを促した。

2016/10/06(Thu) 20時頃


ジリヤは、キルロイに話の続きを促した。

2016/10/06(Thu) 20時頃


ジリヤは、イルマに話の続きを促した。

2016/10/06(Thu) 20時頃


お針子 ジリヤは、メモを貼った。

2016/10/06(Thu) 21時頃


【独】 お針子 ジリヤ

― 6年前 10月7日 西武池袋線沿い 踏切 ―

                 カンカンッ カンカンッ カンカンッ

[沈み始めた陽の光が、まばらに浮かんだ灰色の雲を青と赤のグラデーションに染めはじめる。]

……またかよ、ちくしょうめっ!

[踏切前に立ち止まっていた長髪の男、月守赫矢は、踏切の向こうに立つ人影を睨みつけていた。その人影は、まるで双子のように、男と瓜二つだった。

だがその人影は、いつも決まって、男が望んでも敵わない願望を体現して現れていた。ひと月前は、上等な衣服に身を固めて、美しい女性と腕を組んで歩いていた。半月前は、洒落た格好で多くの仲間を囲み、さも楽しそうに談笑していた。

そして今、踏切の向こうに立つ人影は、空色のドレスに身を包んだ金髪の美しい少女の手を取って佇んでいた。勝ち誇ったかのような笑みをその顔に浮かべて。]

なんでだよ!なんで!
おまえは、おれじゃねーのかよ!
なんで、おまえにあって、おれにはねーんだよ!

(-22) 2016/10/06(Thu) 22時半頃

【独】 お針子 ジリヤ

[身がよじれるような憎悪、憤怒、羨望。
そのとき、踏切前に1台の自転車が停まった。
乗っていたのは、Tシャツにジーンズを履いた快活そうな少女。
黒いキャップ帽から覗く髪は、色素の薄い金髪で、目は透きとおった翠色。

その少女は、恰好こそ違うものの、月守の影が連れている美少女と瓜二つだった。踏切を待つその少女は、手を伸ばせば届く距離にいる。

月守に、迷いはなかった。]

……こいつさえ手に入れれば、おれはおまえにおいつく!
おれは、"完全なおれ"になれる!

[月守は、目の前の少女に手を伸ばした。]

(-23) 2016/10/06(Thu) 22時半頃

【独】 お針子 ジリヤ

― 5年前 4月 月守邸 ―

……またかよ、ちくしょうめっ!
ぎゃーぎゃー、ぎゃーぎゃー、わめきやがる!
なんでだ!?
なんで、あっちのラクルのように静かにできねぇ!?
なんで、おれのラクルは、できそこないなんだ!?
おれとあいつの、なにが違うってんだ!!

やめろ!嗤うな!
おれを嗤うんじゃねー!!
やめろ!!!

(-24) 2016/10/06(Thu) 22時半頃

【独】 お針子 ジリヤ

― 5年前 9月 月守邸 ―

……ちくしょうっ ……ちくしょうっ ……なんで。
いくらできそこないだってなぁ…いくらうるさくたってなぁ……
アレは、"おれ"のラクルなんだぞ!? "おれ"の!
それをなんで……なんでおまえがとっちまうんだよ!?

ごまかしたって、おれにはお見通しなんだからな。
……わらったんだ、あの……"おれ"のラクルが……
"おまえ"をみて……わらったんだ。
"おれ"に、一度だってみせたことない顔で……。

……やめてくれ、おまえには、おまえのラクルがいるじゃねーか。
なのに……なんで。ずるいぞ……両方もってくなんて、おまえ……ずるいぞ……。

(-25) 2016/10/06(Thu) 22時半頃

【独】 お針子 ジリヤ

― 3年前 11月 月守邸 ―
おれは……かんぜんなんだ。えらばれた人間。
月と太陽、ふたつの神を背負うおれは、
かんぜんであるべきなんだ。
ああ、そうだ……わかってたさ。
おまえこそが、"かんぜんなおれ"にふさわしい。
おまえが……本物の月守赫矢だ。

……影はおれのほうだったんだ。
いつも、先をゆくおまえの背中を追ってきた。
にせものは、お……おれ、の……ほう……

グッ……ガハッ……グッ……へ……へへっ……
わ、わかってたぜ、おまえが……こうするってな
なんたって、おれはおまえで、おまえはおれだからな。

ああ、わかるぜ……かんぜんじゃなきゃいけねぇ……
にせものは……グッ……
いらn ……………………ガッ………
………………………………………………………………

(-27) 2016/10/06(Thu) 23時頃

【人】 お針子 ジリヤ

― ??? ―

[踏切、交差点、郵便局、商店街、
雑貨店、踏切、交差点、郵便局、
郵便局、商店街、踏切、交差点――]

……ここ、どこ!?

[行けども行けども、おなじような景色が、何度も繰り返し現れては消えてゆく。交差点のどこを曲がろうと、結局はおなじ交差点へたどり着いてしまう。道行く人影は皆無。昼間だったはずなのに、もうすっかり空が暗い。

そのとき、脇の線路に電車が通った。その車両には見覚えがある]

西武……池袋線?

[ ――ぞくりっ。背筋が凍った。
6年前、海霧谷が誘拐されたのも、西武池袋線沿いの街中ではなかったか?]

(178) 2016/10/07(Fri) 00時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[それは何度目かの踏切に差し掛かった時だった]

               カンカンッ カンカンッ カンカンッ

[降りた遮断機の向こうに、
車のハイビームのような強い光が灯った]

               カンカンッ カンカンッ カンカンッ

[電車が目の前の踏切を通過する。
走り去る車両と車両の間から、わずかに向こう側が見える]

(179) 2016/10/07(Fri) 00時頃

【人】 お針子 ジリヤ

……いるっ

[電車が通過した後、踏切の向こうに現れた人影。
強い光を背にした特徴的なシルエット。

きらびやかな空色のステージドレス。
ミニのスカートからすらりと伸びた白いタイツ。
マイクを手に歌うのは、代表曲、シュガーキャット。
甘く鼻についた蠱惑的な声に、執拗に腰をふる扇情的な振り付け。

その姿は、前に見たときよりも一段と煌びやかで、
そして一段と――禍々しい。

顔面いっぱいに張り付いた、無機質で空っぽな、笑顔の仮面]

(180) 2016/10/07(Fri) 00時頃

お針子 ジリヤは、メモを貼った。

2016/10/07(Fri) 00時頃


【人】 お針子 ジリヤ

[ふわりと宙を浮くように、一足跳びで、"ソレ"はジリヤの前に降り立った。走り出そうとしたジリヤは、しかし身体が動かなかった。
冷え切った手足はブルブルと震え、右脚がズキズキと痛む。
たっているのがやっとだった。

目の前の"ソレ"は、小首をかしげ、下から見上げるようにして口を開いた。]

『ねぇ、ジリヤ。ひとつに戻りましょう?
それで、あたしたち、完全なジリヤになるの』

(187) 2016/10/07(Fri) 00時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

[その瞬間、バチンッ と弾ける音が響いた。
らくがきだらけの『東京村』の背表紙がほつれ、
ボロボロとページが零れ落ちる。

身体が    ――動いだ。]

……ちがう。あんたは……あたしなんかじゃない。
あたしの影でもない……

(188) 2016/10/07(Fri) 00時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

["ソレ"は、男たちの欲望が、女たちの羨望が、
ジリヤにお仕着せたイメージ。

『月神事件』での悪評と伝説が形となった暴力。その根底にある、ひとつの悪意]

"ソレ"は……"あんたが欲しかったラクル"でしょ?
……月守 赫矢。

(189) 2016/10/07(Fri) 00時半頃

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