26 Fairy Tales Ep.4
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― 回想/花の薫る草原 ―
オスカー、ルゥ、見て見て グロリアと ポーチュの冠を作ったの
[彼等が女の子の遊びと其れを拒んだか否か、 少なくとも他に気を向ける間に冠は編み上がって。
髪に花飾るグロリアの手に色とりどりの花が連なる冠。 稚拙さの残る歪な冠に籠められた想いは真っ直ぐ]
オスカーにも、はい
[幼く細い左手首に緑の茎を巻きつけ結ぶ花の腕輪。 茎から伸びる柔らかな葉たちが飾りにもなる]
ン…ルゥは―――…
[残る白い花の一輪を口許にルーカスを見詰める間。 右手を取り小指に結びつける小さな花の指輪]
(1) 2010/08/05(Thu) 09時頃
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ふふっ
[満足気に頷いて草原を駆け―――盛大に転んだ。 静寂の間に草原を抜ける風は清々しく心地良い]
ふ、あっはは
[周囲の心配も余所に、無邪気な笑い声を漏らす。 仰向けば抜ける様にあおい空には真っ白な入道雲。
世界を知らない瞳には何もかもがきらきらと、 温かくて美しくて愛しくて言葉も知らねど―――…]
(2) 2010/08/05(Thu) 09時頃
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スゥ…
[遊び疲れて寝入るのはほんの束の間の事だから、 お兄ちゃんが妹をおぶる邪魔にはならない。 空の茜に染まる頃に揺り起こして呉れたのは誰?
夕暮れ時に末の妹への土産を持った兄妹。 何処か弟みたいなオスカーと手を繋いで並び歩く帰り道。 別れ際の約束は夜を越え未だ果たされていない]
―――また*遊ぼうね*
(3) 2010/08/05(Thu) 09時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 09時頃
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― 現在/雑貨屋 ―
グロリアが戻ってきたって事はやっぱり…―――
ルゥやポーチュも来るのかな
(4) 2010/08/05(Thu) 09時頃
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店番 ソフィアは、問いは語尾をあげきらずも、こてりと*首を傾げた*
2010/08/05(Thu) 09時頃
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― 雑貨屋 ―
[グロリアも此方の正体は不確からしく安堵めく様子。 何時しか追い抜かれた背に我が身を見下ろす間]
あ、うん 種と植物用のお薬だね
どれがいいかな?
[幾つかの花の種と薬を並べて必要な物は説明も添えて、 品物の包みと代金を交換する時に其の指輪に気づいた]
え? オスカーも?
[指輪について指摘するより先にオスカーの名前が出て、 思わずグロリアの顔を見て名を紡ぐ語尾が上がる]
そっか、うん
(21) 2010/08/05(Thu) 14時半頃
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店番 ソフィアは、妹が着てるのかと不安そうなグロリアに緩く首を振った。
2010/08/05(Thu) 14時半頃
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うん、また遊びにおいで 今日は出しそびれたお茶も淹れるからさ
[懐かしさと驚きですっかり失念していたお茶を、 侘びるともなく添えて扉の前まで添う。
グロリアの姿が見えなくなるまで見送り、 店内に戻れば自分の手に視線を落とせど指輪はない]
[ カラ ン ]
いらっしゃ[ ドドドドダダダ ]
[暫くして鈴の音に続いて商品が雪崩れる音。 何事かと瞳を見開いて認識する間]
危ない…!
[慌てて飛び込んできた少女にに飛びついて、 降り注ぐ商品から庇っていれば訪れる静寂]
(22) 2010/08/05(Thu) 14時半頃
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はふ…だ、大丈夫?
アルファルド?
[腕の中で肩を上下させる少女を見詰めて、 物言いたげな口唇の動きに首を傾げるとお腹の主張]
ふふ、お帰り 片付けより先にご飯にしようか
そだ 言ってたラッカちゃんには逢えた?
[金の髪に舞う埃を梳き取り染まる頬を手の甲でなぞる。 店の奥へと少女を促して食事には*鹿の肉を*]
(23) 2010/08/05(Thu) 14時半頃
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…ッ?!
[少女を庇う時に落ちてきた儀式用ナイフが肩にあたり、 魔力を秘めたナイフは服も肌も裂かず血を干した]
後で手当てしないと
(-3) 2010/08/05(Thu) 17時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2010/08/05(Thu) 22時半頃
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― 雑貨屋/奥の部屋 ―
[背後から少女の両肩に両手を添えて、 二人並んで奥の部屋へと向かった。
切り分けた塩漬けの鹿肉にスパイスを振って、 馬鈴薯のスープとパンも並んだ二人の食卓]
…
[―――ただいま…] [少女の言葉にぱちぱちと二度ほど瞬いて、 食事を食べ出す様子に瞳を細める]
うん、いっぱい食べてね ベットはひとつしかないから一緒に寝ようか
[少女が帰還を報せて呉れたから、 寝床の心配をする食卓は温かく感じて]
(59) 2010/08/05(Thu) 22時半頃
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― 雑貨屋/店 ―
ふふ、ついてるよ 其れじゃ、僕は店の片付けしてくるね
[食事を終え少女の頬に残る食べた欠片を手指が拭い、 食器を片付けて商品の雪崩れたままの店内へ一人戻る]
あわわ…随分と吸われちゃったな
[床に落ちた儀式用の古びたナイフは鞘から抜け落ち、 古びた柄とは対照的に刃だけが妖しげに艶やか。
少女を庇った折に肩口に刺さった筈だが身にも服にも、 傷ひとつ見えないけれどナイフに血を干されていた]
おじいちゃんに…怒られるよね きっと
[時折は仕入れで店を空けるとはいえ声をかけていたが、 今回だけは全く予告もせずに唐突に不在となっていた]
(63) 2010/08/05(Thu) 23時頃
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店番 ソフィアは、床に散らばる商品を片付ける。
2010/08/05(Thu) 23時頃
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グロリアの指輪…
[ロミオの事を想えば片付ける間にも眉は下がり、 意識を逸らす先はグロリアの指に見た品]
…オスカーも着てるんだっけ きっと大きく成ってるんだろうな
[弟のように想っていた少年の今を想像し、 物憂げな眼差しは血を吸ったナイフへ落ちる]
…困ったな
[妖しく煌くナイフを革製の古い鞘に仕舞って、 笑まぬ口唇の零す囁きは吐息めく]
(66) 2010/08/05(Thu) 23時頃
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ふぇえええ?! ぼ、僕を如何する気?!
[少女の言葉に怯えた様子で我が身を抱き、 冗談らしきには胸を撫で下ろして食事を終えた]
うう…ごめんね 一応は魔法商店だからさ
ン…アルファルドもいってらっしゃい 気をつけてね
[舐められる手指に擽られるのは別のトコロ。 出掛けるらしきに声をかけ店内の片付けに取り掛かった]
ンー…暫くはお客さん大丈夫そうかな
[片付けを終えると窓の外を覗きながら呟いて、 痛む肩を反対の手で擦り首を回す]
でもおじいちゃんの所の患者さん来るかもだし…
(86) 2010/08/06(Fri) 00時頃
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あれ? お客さん、か な…
[見慣れない人影が店の表で立ち止まり空を仰いでいる。 何処かで見た横顔―――何時かの面影]
―――…
[先に店を訪ねて呉れたグロリアとも似た印象。 ぱちぱちと瞬いて記憶と今が合わさる速度]
…ルゥ
[窓ごしの呟きは小さいけれど確信を持つ響き。 扉を開くのも忘れ窓に掌を当てたまま見つめた]
(93) 2010/08/06(Fri) 00時半頃
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― 回想/背中 ―
[グロリアもオスカーも幼く抱き揺らされていた頃、 一緒に遊んでいたのは同じ年の領主様の息子。
次に向かう先を示したルーカスは元気良く駆け出し、 手元の草むらから顔をあげると既に其の背は小さい]
ふぇ…?
[手についた花の蜜を舐めて立ち上がると、 追い掛けもせずに遠ざかっていく背中を見て瞬く]
あ!
[漸う遅れを取った事に気づいてあげる声。 駆け出せども足は遅くおいつけはしないけれど]
(94) 2010/08/06(Fri) 00時半頃
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店番 ソフィアは、盛大に転んだ。
2010/08/06(Fri) 00時半頃
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ッテテ…
[泣き出さないのは転び慣れているからではない。 身を起こせど地にぺたりと座り込み一息]
あれ? ルゥだ
[翳る自分の視界に顔をあげると、 遠く駆けていった筈のルーカスは目の前にいた。
きょとりと瞬いて不思議そうに見上げ、 差し伸べられる手に嬉しそうに微笑み手を取る]
あり…あ とっ
[安堵と共に遅れて来る衝撃で謝辞が泪に滲む。 土埃に汚れた頬に泪の通り道が*出来た*]
(95) 2010/08/06(Fri) 00時半頃
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[ カラ ン ] [外から開かれた時だけ響く大きな鈴の音]
『よォ。ソフィ。』
[声をかけられても揺れる瞳はルーカスを見詰め、 窓についていた掌がずるりと脇へ滑り落ちる]
あ…うん
うん
[ 何時だって遅れて沁みる ]
おか え ッ…
[笑まぬ口唇は震えて声は掠れ最後まで紡げない。 くしゃりと貌が歪んで―――つぅ…]
あ、れ?
(100) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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店番 ソフィアは、頬を伝う涙に驚いて、ぱちぱち瞬いた。
2010/08/06(Fri) 01時頃
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うん…うん
[帰還を告げる言の葉にこくこく頷いて、 指摘されれば慌てて手の甲で濡れた頬を拭う]
こ、是は 其の… ちょ、ちょっとびっくりしてっ!
[向けられる背はあかく血に染まっていて、 其れこそ驚き瞳を見開いた]
えええ?! …怪我は大丈夫なの?!
え? え? 怪我がないなら服さえ脱いで呉れれば…
(104) 2010/08/06(Fri) 01時半頃
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うん 僕の家は此処だけだから
[引き取って呉れる親戚があった訳でもなく、 逆にこの村にはロミオや見知る大人も多かった]
そっか 怪我した人もおじいちゃんの所なら安心だね
ふぇ?!
[徐に店の前で脱ぎ出すルーカスにまた瞳を丸くして、 洗濯と着替えを頼まれ何度もこくこく頷いた]
あ、でも 僕の服じゃ小さいか…
[流し見る半裸の脇腹には治りきらぬ痣がひとつ。 其の腕に巻き付く腕輪を見止め瞳を細める]
えっと…入って
(107) 2010/08/06(Fri) 01時半頃
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店番 ソフィアは、店の前で半裸のルーカスを前に視線を彷徨わせ、取り敢えず店内へ促した。
2010/08/06(Fri) 01時半頃
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変わった事と云うか… さっきグロリアも訪ねてきて呉れたよ オスカーも着てるんだって
[血に濡れた服を店の奥に持ち去り、 新たに持って来たのは自分の服と父親の服。 ルーカスにはどちらもサイズが合わない]
これ ええと…
[脇腹辺りは自分では塗りにくいだろうかと、 持ち出した傷薬は彼も知る品。 水の巫女が売り捌いていた万能薬。
魔法用品を仕入れに他の村へ出掛ける折に、 路銀にする為に行商人に売り歩く薬。 巡り巡って水の巫女の手に渡っていた一品]
え…? あ、腕輪? 似合ってるんじゃない かな
(110) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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店番 ソフィアは、良家の息子 ルーカスの腕輪を見詰め静かな声が応える―――手の中の薬をきゅっと握った。
2010/08/06(Fri) 02時頃
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うん、僕も未だ逢ってないんだけどね …そう だね
[ルーカスの視線が落ちる先へ同じく落とす視線。 指輪に籠めた願いを彼が知るかは定かでなく…
気にせず羽織る気らしいのに両方の服を預けて、 促され握り締めていた薬を指先に掬う]
え? うん うちの看板商品 母さんほどうまくは出来ないけど 今は僕が作ってるんだよ
[まさか最近この薬を見かけているとも思わず、 痣へそろりと這わせる手指は遠慮がち]
…何で
かえってきちゃったの
(113) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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店番 ソフィアは、語尾をあげぬ問い掛けは消え入りそうに小さい。
2010/08/06(Fri) 02時頃
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…罠を作ったのは僕の父さんだ 足りないなら責を果たすのは子供の僕だけでいい
―――聴こえるの…
此処にいたら危ないよ グロリアを連れて早く―――逃げて…
(114) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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店番 ソフィアは、良家の息子 ルーカスを押し戻す態で、痣に薬を塗る手指はくと力を籠めた。
2010/08/06(Fri) 02時頃
店番 ソフィアは、叩かれた額をおさえルーカスを見詰め―――…
2010/08/06(Fri) 02時半頃
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僕は未だ未だ修行中だけどね
[頭におかれた手は何時の間にか大きくて、 ルーカスの浮かべる笑みに見るいろ。 何時だって追い掛ける彼は前を見ていた]
…ルゥだって ばかだ
[ほつりと掠れた声が零して口唇を噛む。 変わらず頑固なところもお互い様。 真っ直ぐなルーカスの瞳―――前だけを見る…]
ひどいや
[戦慄く口唇は笑まずも微かに緩み俯く。 過日に右手の小指を飾ったしろい花の指輪に籠めた願い。 *真っ直ぐな彼が自分の身を護れますように*と]
(122) 2010/08/06(Fri) 03時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 03時頃
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ふふ、僕たち足したら 二人で一人前くらい成れるかな
[くしゃりと混ぜられる髪を両手で梳きながら、 声音は弱々しくも冗談めかして眉を下げる]
座ってよ、もう少しくらいいいでしょ 長旅の疲れも吹っ飛ぶお茶を淹れるからさ
[服を着たルーカスを椅子へと促す。 断られなければ魔法のお茶と*お茶菓子を*]
…逢わない10年でたのしかった話 聴かせて?
(134) 2010/08/06(Fri) 12時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 12時頃
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お屋敷は…未だ在るとは思うよ でも、あの ごめんね 掃除とか何もしてないから…
[濁す言葉の先は容易に知れるだろう。 10年の間こんなに近いのに近づかなかった場所]
あ、うん
[弓を預かり抱えてしまえば両手は塞がり、 お茶の準備とて出来ず引き留める事も出来ない]
…ン、わかった いってらっしゃい
あの さ… 今度は早く戻って来てね
(135) 2010/08/06(Fri) 12時頃
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店番 ソフィアは、良家の息子 ルーカスの背が見えなくなるまで見送ろうと*扉の前までは添うつもりで*
2010/08/06(Fri) 12時頃
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― 回想/雑貨屋 ―
うう… そりゃ僕は頼りないだろうけど
[己の頼りなさを想えば否定も出来ず項垂れて、 おかれる荷の脇できゅうっと弓を抱え直し身を縮ませる]
うん、今も変わらず評判のお茶だよ
…そっか
[家があれば上出来と云うルーカスと扉の外まで。 地に片膝をつきしゃがみ込みそっと靴先に触れる手指]
気をつけてね
[軽装で大きな返事をするルーカスを見上げ、 立ち上がれば背の見えなくなるまで其の背を見送った]
(149) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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― 回想/風を探す人 ―
…行くの?
[一年ほど前にオルグイユを出るサイモンへ、 かける声は親しみが篭れど問う口許は笑まず]
そっか、うん 気をつけていってらっしゃい
[其れ以上は引き留めず見送った]
サイモン、お帰り 風は見つかった? 大精霊? そっか、じゃあ…
やっぱり―――…
[笑まぬ口唇は落胆を滲ませずも小さく呟いて、 サイモンにを雑貨屋に招き茶を出して話もきいた]
(150) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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― 現在/雑貨屋 ―
[サイモンの頬を花香る手の項が擦り見送れば、 ルーカスの荷物はカウンターの奥へ運んだ]
いてっ…おじいちゃんの所に行かないと
[儀式用ナイフに血を吸われた肩は未だ痛む。 気休めに手製の万能薬を塗っておいた。
血に塗れたルーカスの服を洗濯しても、 血痕は残るから濡れたシャツを手に眉を下げる]
むぅ、試してみようかな…ッ?!
[手指に籠める想いが紡ぐのは沁み抜きの魔法。 濡れた手が肩を抱き見詰めるシャツは―――…]
あ…
(151) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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店番 ソフィアは、間抜けな音が洩れる。
2010/08/06(Fri) 18時半頃
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あわわわわ…
[ふわふわしゃぼんの間を蕩揺たうしろい花弁。 確かに血は残らずも血痕の形にシャツは穴があいていた]
ど、どどど 如何しよう!?
[泣き出しそうな顔でシャツを見詰めておろおろ。 暫くは慌てて店内を右往左往していた。
結局は絞ったシャツと古めかしい裁縫道具を手に、 母親の指定席に座ってちくちくお針子仕事。
大きな鈴の音を響かせ誰かが扉を開いたら、 慌てて背に隠すシャツの裾が揺れて*見えるだろう*]
(152) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 18時半頃
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― 雑貨屋 ―
…?
[人の気配を感じた気がしてふと顔をあげるも、 手元に意識の半ばを奪われテッドには気付かず] [ カラ ン ]
わぁ?!
[響く鈴の音にわたわた慌てシャツを背後に、 訝しむテッドの視線に気まずそうに眉を下げる]
えっと、こ、この事はルゥにはっ…ふぇ?
[一度は背後に隠したシャツを握り頼み込もうとすれば、 初めてテッドが自らお茶を飲みに来た事態に瞬く]
わぁ…わあ わあ うん! 直ぐに準備するから座ってよ
(172) 2010/08/06(Fri) 22時半頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 22時半頃
店番 ソフィアは、繕いかけのシャツを隠すのも忘れカウンターに置き、お茶の準備を始めた。
2010/08/06(Fri) 22時半頃
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[程無く湯気をなぞる掌のかける魔法。 説明は初めて振る舞った時にしただろう。
沈黙の赦される魔法のお茶を啜り口を開かぬ間。 訪ねて呉れたテッドの過ごす時に添うだけの一時]
え…? 他の人…
[思い当たるのはグロリアやルーカスやサイモン。 オスカーも着ているとは聴いたが未だ逢ってない]
ン…どうだろう? 逢った事がない人だったならルゥかグロリアか… オスカーも着てるらしいけど
実は僕、騒ぎの後に暫く寝込んでたんだ 回復した頃には村を出てる人もいてね
詳しくは判らないや ごめんね
(177) 2010/08/06(Fri) 22時半頃
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