[不意に城主の聲が響きます。呼ばれた名は私が人であった頃の響き。私のローズ、と慈しんで呉れた名残は感じられません。感傷的になっていた心が冷静になってゆくのを感じました]私はドナルドの血を頂いたばかり。今は渇きなどありません。貴方はもう私に興味などないのでしょう?貴方の寂しさ、私には埋められないのですよね。愛しいお兄様……私に時間と慈悲を与えて呉れてありがとう。――…お別れ、です。[客人の事には触れず、必要とされなくなった私は幸せを願った魔性に別れを告げたのでした]
(*34) helmut 2010/06/26(Sat) 22時半頃