[神田が追加した情報を元に、脳内に浮かんだ場所の候補をいくつか削除する。
それじゃあ探すべきはこちらか、と見当をつけて歩き出した。>>118
歩きながら「怪我をしている」という神田の言葉を耳にして、僅かに肩を跳ねさせた。
2人と別れていた時間はそう長くない。
その間に、一体何があったのだろう。……離れるべきじゃ、なかっただろうか。
思って、神田を見やる。一歩、また一歩と歩くごとに不安が濃く滲んでゆく様子に、それ以上尋ねることは出来なかったけれど。
「心配だね」と口にした寧斗の歩調が少しだけ早くなる。>>120]
……。
[言い渋るように慎重に言葉を選ぶ神田は、薬物という単語は出さなかった。出せなかった、のかもしれない。
ちら、と神田と交わした約束が頭をよぎる。>>1:122
だけど、もう巻き込んでしまった以上、下手に事情を隠し立てすることは、余計に寧斗を危険に落としてしまいそうだった]
(@25) 2015/02/08(Sun) 21時半頃