[一瞬の躊躇いの後、決意したように神田の口が開かれる。>>113
躊躇いは、恐らく寧斗もいる前で須藤のことを口にする迷いからだろう。
けれど結局口に上らせたということは、それ程に彼女が困っているということだった。
自分が神田に告げた言葉を思い出す。>>@1:11
何かあったら、言ってね。
言わないよりもいいだろうと告げたそれはまさしく今で、けれど何をすればいいのか分からない。
須藤を探すにしたって、暴れられた時に彼を抑えることの出来る身体さえ持ち合わせてはいない。
──だから神田も、寧斗の前で話すことを選んだのだろう。
状況なんてさっぱりだろうに、神田の声に応える寧斗のきっぱりとした声がひどく頼もしかった。>>116]
……ネイさん、
[神田に向かって頷いてみせた後、寧斗の名を呼ぶ。真っ直ぐに彼を見つめた。]
──助けて。
須藤さん、探したい、から。
一緒に、探して。
(@23) 2015/02/08(Sun) 17時半頃