[しにたい、と。
譫言のように呟く神鳥の声を、耳が拾う。>>25
何処か儚い空気の少女は、それでも明らかに幼い見目の自分よりは年上と見える風貌をしている筈で、それなのに、酷く小さく見える。]
……神鳥さん。
さっきの、見た、よね。
[しゃがみ込んで「これ」と両手で抱え持ったナイフを視線で示した。
何かに邪魔されたように弾かれたナイフ。>>7
死を迷う神鳥が手放したかのようにも見えたかもしれないけれど、きっとそうじゃない。それは、ナイフを握った神鳥自身が一番よく気付いてしまった筈だった。
ねえ、分かるでしょう。]
……たぶん、ここじゃ、"死ねない"と思う。
[ナイフを注意深くポケットへと沈めた。少女の手を取り、嫌がられなければ控えめにきゅっと握りしめる。
その拍子に、手首に走る無数の傷跡が目に入った。>>1:186]
神鳥さんは、どうして、死にたいの。
[何から、逃げたいの?小さな声で、そう付け加えて、彼女の反応を待った*]
(@3) 2015/02/06(Fri) 21時頃