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〔♪〜♪〜
音程の外れた鼻歌が風呂場に反響する。浴槽の淵に左手を枕にして頬を付け、もう一方で水をぴちゃぴちゃと弄んだ。湿度の高い空気がしっとりと肌を濡らす。〕
ねぇー!
ヨーラってばまだー?
〔浴槽の中から名前を呼べば、その白い肌をタオルで隠した彼女が顔を覗かせる。待ちきれずに身体を起こし、その華奢な手を取って湯船に引き込んだ。〕
遅いよー。
…ふふ、一緒にお風呂なんて久しぶりだね。
〔長い髪を耳の上でひとまとめにされ彼女のキレイなうなじを晒している。
(ヨーラって肌キレイだよなー)
なめらかな肌に手を伸ばすとヨーラはくすぐったそうに身をよじった。少し膨れた頬にごめんごめんと笑って。〕
ヨーランダも髪伸びたよね。
私ヨーラに憧れて髪を伸ばしはじめたのよ?
〔ヨーラの後れ毛を戻すふりをして彼女の耳に触れた。もちろん、わざとだ。〕
(-420) かすみ 2013/08/07(Wed) 01時頃