[部活がない日だったけど、先輩はいつものように廊下でコントラバスを弾いていて。でも演奏は止まりがちで、きっと飽きて帰るタイミングを伺ってるんだろうな、ってことはすぐに予測できた。]
[僕はというと。その日は図書委員の当番で図書室による途中だったのだ。つい、遠回りなのはわかってるんだけど、音楽室の近くを通って図書室に向かっていると…――]
「せんぱぁーい、明後日の金曜日俺たちカラ徹すンすけど〜。先輩もどっすかー?」
[聞いているのは二年の図書委員の先輩。同じ吹奏楽部の人だったように思う。]
「無理。だって……――……――」
[詳しい内容は聞き取れなかったけど、断片的に聞こえた。「屋上」「天体観測」
それはいつだったか斉藤先生がSHRで言っていた有志の天体観測のことだろうと思い当たり。
僕は密かにそのことを心にとどめ、次の日、斉藤先生に参加を申し出たのだった。]
(-34) 2014/10/06(Mon) 01時半頃