─ 文化祭準備の一幕 ─
>>889>>890>>891
[静かに柊木が、力の対価について語るを見守る。彼の待ち受けが花火を模って活けた花という事は知るはずがない。…、こういうすれ違いが多いのです、私たちは。]
…、なるほど、体力と。
[なぜか自信満々に言っているので、BGMとして『白炭』を流しだす。
冷め始めた珈琲を飲むと、暫し無言となり、ご馳走様でした…とビーカーを机に置いた。
そして世界で一番信じられない、信じてみろ、に向き合う。
柊木真理との付き合いは長い。
だからこそ、小学校時代に負った心の傷が未だにトラウマになっているのだ。けれど、それはどうしてか、と深く考えた事はなかった。
初恋ではない。沙羅の初恋は間違いなく黒臣だと今この状況下で確信していて、それならば…と考えたら、親友を突然失った痛みが近い。しかもその親友は、沙羅にした仕打ちを忘れたかのように高校でのうのうと気さくに話しかけて連絡先教えてよと歌ってきたのだから、柊木真理という男が理解できない存在になってしまったのだ。]
(926) wallace 2022/09/25(Sun) 07時頃