[瞬間、マスターの姿が紅杜へと近づいた。空けていた距離を地を蹴って一気に跳んだのだ。マスター、いや首無しは、刀を抜くかのような構えをしていた。右手に集まる邪の気配。何もない空間から、首無しの瞳と同じ黒い抜き身の刀が現れるのを、紅杜は目にしただろうか。]――――、[歌すらも追いつけぬ速さの一閃。それが紅杜を襲ったのだった。]
(555) 2022/09/07(Wed) 02時半頃