[ウルヴェレア。その単語に目の前の少年はどう反応するだろう。
僅かでも反応が返るようなら、いや、返らずとも情報を求めて、食らいつくような勢いで龍はかかっていく。]
『なんか、何かあんのか、知ってたら聞かせてくれ! ボウズも見たろ、さっきの! 空が爆発して! 双子星が落っこった! ウルヴェレアの伝説のはじめのことが起こってる! 偶然ならいい、でもホンモノなら、俺っちァこうしちゃいられねェんだよォ!』
[徐々に懇願するようになっていくその言葉を己は止めなかった。
あまりにも先程から異変が多すぎる。ウルヴェレアに関わりがないとしても、今この場で起きていることは、ここの環境に慣れているらしい少年に聞くのが一番だと思った。
それに何よりも、本当に知っているのならば、聞いてみたい、と己も思ってしまった、のも、あってだ**]
(543) 2012/01/30(Mon) 03時半頃