─ ショコラが失恋した次の日…… ─
[昼が過ぎている。
休日の沙羅の予定は朝起きてから既に決まっている。
しかし使用人らが起きてこない沙羅を心配して部屋に
入ったところで沙羅が起きることなどなかった。
昨晩、沙羅の顔が火照っていたことを覚えていた使用人らは
どこか体調が悪いのかもしれない!!と思っていた者も多い。
故に―――起きるまで寝かせておこう、という判断となっていた。
目が覚めた沙羅は、見慣れた天井を見て、うさぎのぬいぐるみを抱きしめたまま
はぁ、とため息を吐いてから
もう一度目を閉じて二度寝ができないかを試みたが
どうやらもう――それは叶わないようだった。
夢の中で、沙羅は何度も黒臣の誕生日プレゼントのリハーサル本番を繰り返す楽しさを味わいまくるし、それが叶わなかったり、黒臣の身に危険が及ぶような、現実世界ではありえないような体験をこれでもかと経験できたのだ。悲しい経験も結構したけれど、それは己の足りない部分を自覚する――経験値と変えている。
* いい夢 みさせてもらいましわた。 *]
(539) wallace 2022/09/23(Fri) 19時頃