― 割れたら負けよ!ヘッドバルーン! ―(>>527)
はは……は?
[その、残念そうな表情。悲しみ]
[確かにカメラは、真実を捉えた。ベールを剥いだ。そうして明かされる真実が、まさか、こんなことなんて]
[レンは、クラウザー・剛志がデュラハンだとは、人ならざるものとは知らない。何かを隠した、何か力を持つ存在だとしか思っていない。だからレンに分かったのは、思いやりの意志、その悲しみの感情、やりきれなさだけだった]
お、おい! 待てよ! まだ終わってないだろ!
[呼び止めても、虚しいだけだった。
後ろ姿には哀愁がいっぱいで、写真にすればさぞ絵になっただろう。けれど、撮る気にはなれなかった]
おい……!
[怪異からの脅迫よりも、なにより……自分が暴いてしまったことによる悲しみは、流石に堪えた。今まで自分に向けられた、色々な忠告や、批難が、どっと胸に流れこんできて……]
[レンもまた、たまらずその場から逃げ出した。勝負の行方や、会場の盛り上がりなど、微塵も気にかける余裕もなく**]
(533) 2018/09/16(Sun) 07時頃