[今すぐ、あの薔薇の中で、共に雨に打たれたい。
そんな衝動に駆られて、ふるっと頭を振った。]
……掃除、そうだ、掃除でもしよう。
[石神井の此処へ来た理由を思い出して。
伝言の旨はさらっと忘れたように、ゆらっと身を起こす。
確か、2階の廊下の突き当たり――休憩所のようなそこも、水浸しのままな気がすると、出来る限り隣室を気にしないように洗面所に移動すれば、そこには百瀬の姿があっただろう。洗濯物のことを言われれば、申し訳ない顔をした。]
そういえば、バスで悪戯しようと思って、猫耳持ってきたんだ。
出番なかったな。
[礼の後、ふっと思い出してそんなことを言う。
猫耳は置いておいて、埋めあわせは後日するからと言って、片手にモップ、片手に畳んで貰った洗濯物を持って一度部屋へと。部屋の隅に2人分の洗濯物を置くと、モップを持って2階へと逃走した。]
(477) 2011/05/19(Thu) 09時半頃