―訓練所― ………誰にも負けねぇよ、勿論安吾兄にもな、っと!![毎日毎日、飽きずに安吾へと一番に襲いかかるのは涼平だった。>>307誰にも負けたくない、強くなりたい。あの時のように自分の無力を喚くだけでなく、守る力を、倒す力を手に入れたい。その思いは日に日に強くなっていったものの、体は中々ついてきてくれなかった。そんな自分に内心舌打ちをしながらも飽きもせずに時には背後から、時には二つの模擬刀を用いて。それでもきっと、安吾に膝を着かせるどころか、掠り傷一つ付けるのが精一杯。しかし諦めなかった。諦めるわけには、いかなかった。]
(375) 2014/02/09(Sun) 17時半頃