―― 三階/個室 ――
[フランシスの仕草と甘えるように預けられた温度。
それにより彼の機微を感じ取ってはいるが
支えきれず踏み込みきれずあるのは半端者のままだから。
呼ぶ声>>356にじっと隻眼を向ける。
寄せられる柳眉と何か言いたげにも見えるくちびるに
触れたいという欲がわくけれど、
指を微か跳ねさせるだけで動けずにいた。]
――…今はそこ言葉だけで十分。
[フランシスの応え>>357に安堵するように目を細めた。
そう動けない可能性もこれまで彼をみてきたから考えられる。
堕ちたら殺せ、と思いながらも彼を苦しませると知るから言えない。
くちびるの傍まで滑る彼の指先にちらと視線を向けて
少しだけかがむようにし他には見えぬ角度で
フランシスの指先にくちづけて、ちろりと舌先でなぞり、
そうして、何事もなかったかのように、顔を離し
ゆると窓辺に顔を向けて白い世界を見据える。]
(373) 2014/11/20(Thu) 14時頃