………、少なくとも、ジャムにパンを塗る派ではない事だけは告げておこう。
お気遣い有難いが、あまり腹は空いていなくてね。
だからどうか、お構い無く。お茶……出来れば珈琲なら、頂きたいが。
[彼の言葉の洪水に、少々面食らいつつもその手に珈琲豆が取られていたのなら>>330、話の切れ目に何とかそれだけを捩じ込む事には成功したろうか。
向けられたその質問に、意味があるのかそれとも無いのか。そこまでは解りかねるものの、きっとこの答えならばマヨネーズを出される事は無いだろう。
惜しむらくは、その幸運に男自信が気付く事が無い事だが――万一これでマヨネーズが出されれば、不幸に気付く事はあったかもしれないが。
そうして奥へと引っ込んで行った後ろ姿を見送りつつ、それを待つ間背もたれに身体を預けて空を見上げ。
――嗚呼、やはりこの"イカれたお茶会"に参加したのは失敗だっただろうか、と半ば後悔を覚えていたのなら、十分程で飲み物を持った彼が戻って来る。]
(352) 2015/06/20(Sat) 00時半頃