ケイちゃん!
もんちゃん!
もとくん!
[次々と、現れては”死”に、消えていく学園の友人たち。口々に助けてくれなかったと言って行く。そうして、次、]
おとうさん、 おかあさん…?
お兄ちゃん、あさこ…
[《Front》での、私の家族。五人家族だった私は、真ん中で。優しい父と母。元気な兄とおしゃまな妹。本当の家族じゃないって知っていたけど、すごした日々はとても幸せで――…。 でもその人たちは既に居ない。暮らした世界は、既にない。]
うううう…ッ
[泣き声がもれてしまう。壊された。殺された。一瞬にして、なくなった。 誰がそれを行った? それを私は知っているけれど。でも。 駄目なの。
奪われたから、恨む。それをしてしまったら、永遠に奪い合いの繰り返し。
解ってる。けれど苦しい。そうしてまだ、”雨”は無慈悲に降り続ける。 次は―――]
…ポーチュラカ…ちゃん
[金色の髪をした、少女。両手を組んで、その手には包帯が巻かれているのは最期に見た姿と同じだけれど、繋がる糸は、13本に減っていた。]
(344) 2011/06/12(Sun) 21時半頃