― マガタマの露店にて ―>>325>>@21
[櫻井先生が露店の主に話す言葉を、ふむー、と聞いていた。
なんだったら先生もネットでお店出してみればいいのに、とは思ったものの。
教師は副業って禁止だったっけ、と考え至ってお口チャック。]
むむむ。
それはまあ、満足してないって訳じゃないけど……。
[不満がないといえばそれも嘘になる。ただ、同格の石を二つ持つのもオカルト的には躊躇うところだ。石に宿る霊的な力とか精霊とか。そういうのが分散する気がする。それにお守りだったら尚の事、同じ物を重ね持つのも変な気がして。]
(ううん、いらない)
[そう首を振った。もし私がこの時、マガタマをもう一つ受け取っていたとしても。それが黒ずむこともやはり無かっただろう。]
それじゃあ、私も帰りますね、櫻井先生。
ススムのこと、よろしくお願いしまーす。
[と、駅のバスターミナルへ向かう事にした。
なお――『月刊レムリア』については結局、バスの中で読み初めてしまった。熟読するあまり、バス停を降り過ごしそうになったのは私だけの秘密である。*]
(344) 2016/06/15(Wed) 23時頃