ユウさんは、先輩がどうしてこんなことを「願った」のか知っていますか?[化学室でごそごそと棚を漁りながら、そんなことを聞いた。1つ2つ、取りだしたのは柊木に手伝って貰いながらチトが試作していた花火だ。火薬用の、鍵付きの棚からそれらを取り出し袋に入れた。]そういえば、こんな騒ぎになってマスターは平気かなあ…。[気がかりが口をつく。そういえば、彼はまだ空き教室にいるんだろうか。あとで見に行かなきゃと思った。もう既に彼がそこを出たとは知らず、ましてや目前の存在との縁も知らないままに。]
(341) 2022/09/08(Thu) 11時頃