人狼議事

52 薔薇恋獄


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

―― いつかの部室 ――

[邪魔な髪を払って頭を撫でてくれるその手は、温かく頼もしくて。
 代わりになってる……哲人のその言葉に、胸の痛みが少し癒された。
 彼の手が離れてから、ゆっくりと立ち上がって。]

 ううん。テツこそ、ありがと。そう言って、くれて。
 ……テツの辛いのも、泣いて流せたなら、嬉しい。

[いまだにひどい声しか出ないってくすっと苦笑いしながら。
 さっきの幼い響きが、頭に過る。

 何か言っても、この人は簡単に弱い部分は見せられないんだろう、と。
 見せるとしたら、それは哲人が「ここにいる」と言ったあの人の方になんだろう、と思う。
 ちょっぴり、ちりりと妬けたりもしたけれど……自分だってあの人には時に泣かされながらも憧れたりした。敵わない人。
 ……その人が、まだ「ここにいる」。そのことが優しく、思えた。]

(335) sakanoka 2011/05/28(Sat) 22時頃

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