─回想─
───!
[駆けつけた先は、予想もしなかった光景だった。
地面にへたり込んでいるのはソフィア。その前に彼女をかばうようにして立つ男。
彼と対峠するのは、あれは…よく分からないけれど、酒場の行方不明になっていたマスター?
すぐにソフィアが暴漢に襲われた時の事が脳裏に蘇る。この状況から判断すると、マスターが襲った側で、ソフィアの側に居る方が彼女を助けに入ったのか]
…なぜ、マスターが…?
[新たな疑問が生じるも、身動きできなさそうなソフィアをどうにかしないと。
そう急ぎ判断して駆け出そうとするも、咄嗟に何かが閃いて足を止め、その場でたたらを踏む。
閃きは警告だった。
極度な緊張に満たされたこの状況で、この場に自分が乱入すれば、下手をすると彼らの命が危ぶまれるかもしれない。
とっさにそう考えたのは、サイモンの動きのせいだ。
”人外”という表現を当てはめるのが相応しい、禍々しい雰囲気を醸し出している]
(329) 2011/11/11(Fri) 17時半頃