―朝頃/自宅にて―
いつも通りの食事を済ませ、ぼうっと花々を見ている頃でした。視界を掠めた窓から外へは飛行機雲が流れて居る事など知らずに、ただこの碧を如何しようかと鮮明な視界に見詰めては、時折碧に溺れる感覚に眩暈さえ起こして。そうしてソファーへ身体を沈めていると、耳をついたノックの音>>182。
郵便でも頼んでいましたっけと、首を傾げながら尾鰭の付いた葦を葦裏を床に叩き、ぺたぺたと歩を進めました。そうして付いた先、玄関を開けば―焦がれに焦がれた、級友の姿。
「…まーちゃん。」
僕は意識半ばに彼女の名前を呟きました。情けないくらいに目は丸くしていたかもしれない。脳裏には昨日の失態が蘇り、懺悔の念がせり上がって来て堪らない。
憂な雰囲気は今日も変わらずに、その優しい微笑みの下彼女は何を思っているのだろう。僕は不安に苛まれました。「ごめん、昨日は」、と、囁く間も見付けられずに彼女を見つめます。
(327) 2014/10/09(Thu) 00時半頃